あらいやオートコーナーのレトロ弁当自販機からランチ難民を救うぐるなび宅弁へバトンタッチ。サントリー自販機のお茶割引を付けて四方良しのビジネス。

あらいやオートコーナーのレトロ弁当自販機からランチ難民を救うぐるなび宅弁へバトンタッチ。サントリー自販機のお茶割引を付けて四方良しのビジネス。

自動販売機で弁当が買える!

 

imege:ニッポン隅々観光

 

レトロ自販機というカテゴリーについては前回の記事でも触れさせていただきました。

※前回記事は記事最後で紹介させていただいていますので併せてお読みください!

そちらではハンバーガーやトーストといったファーストフードでしたが、なんと「弁当」まで買えていたんですね。

こちらはテレビのバラエティ番組でも紹介されて有名な「あらいやオートコーナー」の弁当です。

場所はこちら。

よくよくみたら、つい最近自転車で走りに行った霞ケ浦のすぐそばでした。

立ち寄っておけばよかったなあ。

 

あらいやオートコーナー

“<b>茨城県稲敷市境島529</b>“

 

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お弁当の一部を紹介します。

全品300円のようです。

 

やき肉弁当です。

なかなか肉厚で美味しいと評判です。

image:食べログ

 

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ヒレカツ弁当です。

300円のクオリティではないですね。

image:YouTube

 

システムは非常に簡単で、弁当は近所のおやっさんが手作りで補充しにきます。

運が良ければ補充シーンに出会えるらしです。

 

image:icotto

 

運が悪ければ全部完売。

ただそれだけの簡素システムです。

おやっさんにとっては、売り子がいなくても待ちの販売ができ、人件費が掛かりません。

そのため1個300円が実現できるのでしょう。

テレビで紹介されてから、せっかく遠方から来てもありつけないという悲劇が起こっているのもまた事実。

紹介されたお陰で買う人が増え存続できているという見方もできそうですが、結局は機械が壊れたり、裏方の人間がいなくなれば終了です。

この「自販機で弁当」というマインド、実は最近大手が都会で復刻させました。

その仕組みはまさに「次世代弁当自動販売機」。

この「レトロ弁当自動販売機」からの進化をとくとご覧あれ。

 

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「ぐるなび宅弁」は次世代弁当自動販売機

 

image:グノシー

 

先日ぐるなびとサントリーが協業して開始したサービスです。

企業のオフィス内にある自動販売機でお弁当予約ができてしまうという世界初の仕組みです。

導入企業はオフィスビルの上階から降りるだけでエレベーター待ちに10分近く掛かってしまう昼食難民。

オフィスにいながらに弁当が届けられたら嬉しいはずです。

自動販売機を設置しているサントリー側は、安定した売り上げが見込めるオフィスでの需要を取り込んで、市場を拡大したいという狙いがあります。

「あの弁当が買える自動販売機をわが社にも設置しよう!」

となってくれれば、狙い通りというわけです。

 

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このサービス、仕組みがなかなか画期的です。

従来からお弁当のデリバリーサービスというのは普及していますが、だいたいはこうした仕組みで注文から配達までを行っています。

僕は以前こうしたお弁当宅配の運営企業で仕事していたことがあるので結構詳しいんです。

 

  1. 注文を請け負う企業(サービス運営企業)が受注
  2. 飲食店や工場に受注した弁当を発注
  3. 同時に配送会社に配達を依頼
  4. 配達日当日にお弁当を用意し、配送会社が飲食店からピックアップし配達

 

この仕組みを取り入れているサービス運営企業は、楽天デリバリー、ごちくるといったものがありますが、玉子屋、ワタミやガストなどは自前で配達する仕組みを持っていますね。

 

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顧客からの注文は電話、FAX、ネットのいずれかになっています。

こうした仕組みに対して、「ぐるなび宅弁」はこういう仕組みです。

 

  1. 自動販売機で購入するとぐるなび(サービス運営企業)を介して飲食店が受注
  2. 配達日当日にお弁当を用意し、時間になったら飲食店が配達

 

決定的な違いは、注文が「自動販売機」であること、配達が飲食店であることです。

間に配送会社が無く、なんだか仕組みがすっきりしていると思いませんか?

あらいやオートコーナーの弁当自販機なみに、すっきりしたシステムですね(笑)

 

直接店舗が配達を行うようにしているため、制約があります。

 

  • オフィスに近い店舗に限定(弁当の種類がまだ少ない)
  • 1日限定20食

 

食数制限(この例では1日限定20食)が大きく、選べる弁当も少ないですが、メリットも大きいです。

まず配送コストがぐっと下がります。

別途、配送会社に配達を頼むことでその分のコストが弁当代に上乗せされてしまいます。

自前の配達システムを持っていたとしても、その人件費、維持管理費が上乗せされます。

それに対し店舗が直に配達することで、弁当代の上乗せを減らせ価格を抑えることができます。

店舗もデリバリーで注文数が増え、収益向上が見込めます。

 

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また、当日注文に対応できます。

大手の弁当デリバリーサービスは、材料の仕入や配達時間、食数などを確定したい事情で、最低でも1日前、通常は2日から3日前までの注文を前提にしています。

この自動販売機での販売は、食数を少なく抑え、近所の飲食店のみ、当日決まった時間までに注文することでランチまでに間に合わせることができるようです。

また遠距離を運ばないため渋滞で遅配(配達が遅刻すること)もまず無いでしょう。

通常弁当デリバリーサービスではこんな小規模でやっても初期投資を回収するまでに時間が掛かりすぎるのでやらないんですが、そこにサントリーとの協業で自販機というインフラを使わせてもらうことで解決したのだろうと思います。

サントリーにとっても、このサービスがいろいろな企業で導入されるようになり「わが社にも導入しよう!」となってくれたらまさにWin-Winになれるわけです。

この弁当を購入時に出てくるコインで飲料10円の割引サービスも受けられるそうなので、弁当+飲料でシナジーも生まれます。

なかなかうまい仕組みを考えたなぁと感心しました。

 

 

 

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この自販機を導入した企業周辺の飲食店で弁当製造してくれるところが増えれば、自販機で選べる弁当が増えていって、選ぶ楽しさも増していくかもしれませんよね。

デメリットはというと、恐らくサントリー側が弁当が変わる度に弁当の画像を交換する作業が入るところに人件費、コストがかかるくらいでしょうか?

ここに次世代自動販売機を導入できれば、完全オートメーション化できるのになぁ、なんて夢が広がります。

それはきっと、さらに次のお話。

 

これまでの弁当デリバリーサービスは、僕の知っている限り一番シワヨセが来るのが飲食店です。

製造時間がバラバラで、大量注文もアリにしてしまうと、厨房はもはや戦場。

本業の店頭飲食のために弁当の製造時間が遅れるようなことが続けば、弁当事業から撤退するなんてザラにあります。

この自販機での販売サービスは、飲食店、サントリー、弁当購入者、ぐるなびと、「四方良し」を達成できたら素晴らしいですね。

 

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まとめ

 

いかがでしたでしょうか?

新旧の弁当自動販売機。

あらいやオートコーナーの弁当自販機は、おやっさんが作り、おやっさんが補充するという超ローテクシステムでしたが、ぐるなび宅弁は全国に普及した自販機とインターネット技術をマッチングさせたハイテクシステムでした。

でも自販機で弁当が買える、という発想は同じで「利便性」という共通のテーマがあります。

新旧の「夢のマシーン」が同じ時代に存在しているというというこの時代の移り変わりを目の当たりにできる喜び。

こうした喜びをもっともっと、開拓してみたいですね。

ここまでお読みいただきありがとうございました。

 

関連記事を紹介させていただきます。

 

ハンバーガー、トーストなどが買えるかつての夢のマシーンはレトロ自販機から次世代自動販売機へ夢のバトンタッチ。普及台数500万台の理由と最新の自販機に驚愕。

 

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