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苫東厚真発電所停止を契機に恐怖の北海道全域停電(ブラックアウト)。他の火力発電所を道連れにした原因は風力発電?泊原発?エネルギー政策の見直しも提起する。

苫東厚真発電所停止を契機に恐怖の北海道全域停電(ブラックアウト)。他の火力発電所を道連れにした原因は風力発電?泊原発?エネルギー政策の見直しも提起する。

ブラックアウトの恐怖

 

 

「平成30年北海道胆振東部地震」では北海道全域停電となってしまいました。

まさに295万世帯の大停電でした。

これによって地震間もない混乱状態を加速させたことは言うまでもないでしょう。

そもそも直接地震の被害があったのは「苫東厚真発電所」のみなのに、何故「ブラックアウト」してしまったのでしょうか?

 

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「苫東厚真発電所」の停止原因

 

image:モーニングショーより

 

「苫東厚真発電所」は通常、1号機、2号機、4号機が稼働しています。

1号機と2号機はボイラー配管部分が損傷し使用不可能になりました。

4号機はタービンの軸部分から潤滑油が漏れて出火し使用不可能になりました。

これで「苫東厚真発電所」が完全停止せざるを得なくなりました。

しかしこの時点では、まだ北海道内の他の発電所は動作していました。

 

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ブラックアウトの原因

 

image:モーニングショーより

 

上図は北海道にある全ての発電所を表しています。

北海道電力以外も含まれています。

北海道電力の火力発電所は、赤い点です。

 

電力は消費にあわせて供給のバランスを取っています。

 

image:モーニングショーより

 

停止した「苫東厚真発電所」は北海道全域の約半分にあたる165万kwを供給していました。

「苫東厚真発電所」はこうした他の発電所と併せて消費量に合わせて発電をしています。

その際には、電気機器に合わせて50Hzの周波数を維持するように変電し供給しています。

 

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他の発電所は「苫東厚真発電所」の停止を受けて、蒸気タービンが50Hzの周波数を維持するように頑張ろうとします。

しかし各発電所は出力に限界があるため、自身を守るために回転速度を通常より遅くしてしまいます。

遅くなると今度は蒸気により蒸気タービンに負荷がかかり羽根が折れてしまう恐れがあるため、回転速度が一定まで遅くなると発電設備自体を守るために停止してしまうように設計されているそうです。

この動作によって、北海道電力の火力発電所は次々と停止していきました。

 

image:モーニングショーより

 

要約すると、必要な消費電力に対して、大きな供給元の発電所が突然停止してしまうと、他の発電所に急激に負荷が掛かって、次々と自動停止してしまったというのが、ブラックアウトの原因です。

 

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実は、他の発電所が停止する前に、需給バランスをとるように特定のエリアを停電させて負荷を下げてやれば、ブラックアウトは避けられたそうです。

その装置は各発電所に実装されており、今回もそのようにバランスをとろうとして徐々に停電をさせた形跡があるようです。

ところが十分に「需要を切れなかった(停電させきれなかった)」ため、需給バランスの不均衡がしばらく継続しました。

そのために、他の発電所も負荷に耐えきれず、周波数が低い状態継続し、徐々に自動停止していったということのようです。

 

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この需給バランスをとる調整に、北海道電力が失敗したのではないかという指摘も出ているようです。

 

ただ、北電の担当者は「供給が減れば需要も減らす調整をすべきだったが、うまくいかず、被害が全域に広がってしまった可能性がある」と話す。東京電力は2011年3月11日の東日本大震災の際、福島第1原発の停止などによって供給力が下がったため、一部の地域を意図的に停電させることで需要量を減らして需給バランスを保ち、首都圏での大規模停電を避けたとされる。横浜国立大の大山力教授(電力システム工学)は「北電は需要量の調整に失敗したのではないか」と指摘する。

出典:毎日新聞

 

この「需給バランスをうまく切る(停電させる)」ことが出来なかったことについては、北海道特有という指摘があります。

北海道は火力発電所の他に、風力発電所が多くの電力を供給しています。

風力発電は発電出来ている分だけ、火力発電から変電所に送られる電力量を抑えるような仕組みになっているようです。

例えば30万kwの需要があるエリアに対して、30万kwの火力発電所と10万kwの風力発電所から電力を送っているとすると、風が強いと風力発電だけで最大10万kwを送れるため、変電所には20万kw分しか火力発電所からの電力が通っていない状態になります。

そのため、30万kwの需要に対して、火力発電所としては20万kw分しか供給を切ることができ無かったのではないかということのようです。

ここに人為的なミスがどの程度あったのかは分かっていません。

 

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半分の電力を「苫東厚真発電所」に集中させる原因は?

 


image:Googleマップ

 

苫小牧エリアにはコンビナート、港湾インフラが集中しており、燃料の輸送に非常に便利ということのようです。

火力発電の燃料となる石油・石炭の輸送が最短でできるということは、発電費用に大きく関わってくるためにそうした配置になっているということでしょう。

以下は苫小牧港についての説明です。

 

苫小牧港は、1963年(昭和38年)に開港した世界初の内陸掘込港湾である西港区と、1980年(昭和55年)に開港した「苫小牧東部開発計画」による東港区からなる港であり、新千歳空港まで車で約30分、札幌市までトラックや鉄道による移動の1時間圏内に位置しており、高速道路などの交通網によって北海道全域をカバーしている。

北海道内の港湾取扱貨物量の約50 %を占めているほか(平成25年)、全国でも第4位の港湾取扱貨物量になっている(平成27年)。また、内航取扱貨物量において全国第1位の取扱量になっているなど、北日本で最大の国際貿易港になっている。

出典:Wikipedia

 

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しかし、この効率化が果たして電力会社にとっての利益なのか、消費者にとっての利益なのかには疑問があります。

通常は電気料金となって、「電力会社にとっての利益=消費者にとっての利益」となっていたはずですが、災害が起こると一気に消費者の利益が損なわれてしまいます。

もちろん電力会社も損失となっていますが、「公共設備」であることを考えると、少し高くても供給の継続性をとるように設計すべきだったのではと思います。

こうした偏ったバランスにすることで、電力会社がどの程度コスト削減でき利益を得ていたのかによっては、この設計は「電力会社の利益寄りだった」と言えなくもないでしょう。

 

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「苫東厚真発電所」に偏ったままの理由は?

 


image:Wikipedia

 

考えられる理由のひとつは、「泊原発(泊発電所)」の存在です。

現在は稼働停止していますが、今もいつか稼働できるように待機状態になっています。

「泊原発」は最大207万kwを供給できるため、「苫東厚真発電所」の供給量165万kwを遥かに凌ぎます。

かつては北海道全域で「泊原発」を主力として電力供給していたわけです。

「泊原発」が再稼働できれば、「苫東厚真発電所」の供給量を減らせるため、再稼働できるまでこの状態で待っていたことは十分に考えられます。

その結果、大地震によるブラックアウトを招いたと言えなくもなく、それはエネルギー政策の失策です。

また「泊原発」は待機状態で維持するために電力を必要としています。

外部電源を喪失。非常用電源に切り替えましたが、ブラックアウトが長期化すれば最悪の事態も考えられました。

 

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行政の想定外とは?

 

北海道電力は電力を安定供給するため複数の発電所の停止を想定し、以前から検証していたそうです。

その際、129万kwの喪失を想定していました。

この129万kwの根拠は、過去に火力発電所の不具合で喪失した電力の最大が127万kwだったため、それよりも少し多い喪失を想定していたということのようです。

「平成30年北海道胆振東部地震」では、この想定を遥かに超えた165万kwを喪失してしまいました。

つまり「苫東厚真発電所」という北海道の約50%を供給する発電所が停止することを想定していなかったということです。

 

経済産業省の担当はこのように語っています。

 

一つの発電所が電力の50%を担う北海道だから起きたことは否定できない

 

そもそも検証段階で「苫東厚真発電所」が停止することを加味されていない時点で想定が甘いというよりも、「想定がおかしい」ということが言えそうです。

これを「想定外」と言っている時点で言い訳がましさを感じるし、意識が低いということです。

 

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今後ブラックアウトを避けるためには?

 


image:朝日新聞DIGITAL

 

「苫東厚真発電所」のような半分を供給する発電所が停止しても電力供給を継続できるような仕組みが必要です。

北海道の特有な事情で風力発電の影響があるなた、それを加味してしっかり需要を切れるような仕組みにすることが必要でしょう。

道外から電力を借りてきて維持するような仕組みも整備できないのかと思います。

北海道と本州を結ぶ変電所が通電していれば本州から電力をもってくることは可能らしいので、ブラックアウトする前に本州から電力を持ってきて他の発電所の負荷を軽減させることもできたのではないでしょうか。

また大容量蓄電池の開発を進め、発電に頼らずに一定期間を維持できる状態にできればブラックアウトを防げますね。

 

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停電復旧の計画

 


image:Fnn

 

9月7日朝までに、154万kw(約130万戸分)の電力復旧ができました。

7日中に伊達発電所(70万kw)など併せて86万kwを復旧、本州から60万kwを供給することで、7日中に300万kwを確保できるそうです。

これは北海道全世帯の8割が停電から復旧できることを表しています。

完全復旧のためには「苫東厚真発電所」の165万kwが必要ですので、復旧には少なくとも1週間以上はかかる見込みです。

9月13日ごろまでに完全に停電から復旧できればと思いますが、確実それまで2割の世帯が使えないままで辛い状態が続いていることも忘れてはいけないでしょう。

 

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まとめ

 

復旧のために昼夜を問わず努力してこられた北海道電力の整備担当者の皆さんへは本当にご苦労様ですとお伝えしたいです。

今回のような北海道全域停電=ブラックアウトを招いたことは、北海道特有の事情が重なったとはいえ、人的災害の側面も多分に見え隠れしていました。

発電所の発電量が偏っていることが根本原因だとすれば、これは現場の人間ではなく、行政の問題です。

まるで現場の人間が需給バランスの調整に失敗したかのような誤解を抱かせる報道はいけません。

「平成30年北海道胆振東部地震」を契機として、発電所を分散化し電力の継続性を保てるようにエネルギー政策を考えていって欲しいです。

 

ここまでお読みいただきありがとうございました。

関連記事を紹介させていただきます。

 

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