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安田純平はジャーナリストの潮時か?彼が抱える自己責任論と自己矛盾とは?ご都合主義に陥っているジャーナリズムを考えてみた。

安田純平はジャーナリストの潮時か?彼が抱える自己責任論と自己矛盾とは?ご都合主義に陥っているジャーナリズムを考えてみた。

安田純平さんが解放

 


image:朝日新聞DIGITAL

 

2015年、シリア北西部イドリブ県でヌスラ戦線に拘束されたとみられていたジャーナリストの安田純平さん(44歳)が、解放され帰国されました。

その自己責任論はさらに加熱しています。

安田さんの自己責任論と、彼が抱える自己矛盾とはどういうものなのでしょうか。

邦人保護は政府の責務という過去の発言から、ご都合主義的になってしまった彼の自己責任を読み解いてみました。

 

なおこの記事は戦場ジャーナリストを否定するものではありません。

戦場で命の危険と隣り合わせに、戦争の悲惨さ、虚しさを伝える大切な仕事です。

あくまで安田さんの過去の発言と行動からの推察であることをご了承ください。

 

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安田純平さんの解放に費やされた多くの努力

 

まずは3年4カ月の拘束、本当にお疲れ様でした。

その間にインターネットに安田さんとみられる動画が数回アップされ、助けを求めていました。

以下の動画は記憶に新しいところですね。

 

 

 

日本政府は表立ったうごきこそ見せませんでしたが、背後では対策チーム「国際テロ情報収集ユニット」をつくり、主にトルコ、カタールと協力して交渉を続けていたようです。

「国際テロ情報収集ユニット」は、言語や地域情勢、交渉能力などに習熟した外務省、警察庁など5つの政府機関出身の20人で発足、現在は80人以上が活動する部隊だそうです。

その努力のかいあって、カタール政府から10月23日、安田さんが解放されたとの情報を日本側に伝達されました。

多くの労力と時間を割いて解放に向けて活動を続けてくださった皆さん、本当にお疲れ様でした。

 

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安田純平さんの活動

 


image:産経ニュース

 

「インターネットだけでは決して手に入らない情報がある」という信念のもと、イラクやシリアといった中東の紛争地域で取材を敢行。

地元警察や武装勢力に何度も拘束されてきました。

 

2003年 イラク軍に拘束
2003年 イラク警察に拘束
2004年 バクダットで武装勢力に拘束
2015年 ヌスラ戦線に拘束

 

2004年の拘束から解放後には以下のような本を出版し少し話題になりました。

興味があればAmazonの紹介ページに飛びますので確認してみてください。

 

 

 

政府からは再三に渡り退避勧告が出ている危険な地域に足を踏み入れていたことに対して批判が起こり、ジャーナリストに対する「自己責任論」が沸きあがりました。

 

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安田さんの自己責任について

 

安田さんは2004年11月、新潟での講演で、フリージャーナリストとしての自己責任について以下のように述べているようです。

 

フリーのジャーナリストというものは、紛争地域であっても事態の真相を見極めるためにリスクを負って取材に行くもの

常に『死』という自己責任を負う覚悟はできている

どういう事情であれ、邦人保護は政府の責務

 

バグダッドでの拘束から解放された後の公演で述べた、フリージャーナリストとしての責任の所在です。

この発言を読む限りでは、取材による不測の死を遂げることについては覚悟をしているということと見受けられますね。

不測の事態、例えば流れ弾に当たるとか、爆発に巻き込まれると言った類の死はやむを得ないと考えている反面、拘束されてしまった場合は安田さん自身の自己責任の範疇を超えて、日本政府にも保護する義務があるとしています。

 

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2015年2月には、外務省にパスポートを返納させられた男性に対し、自身の外務省や警察から度重なる退避勧告を受けた経験則を元に以下のように述べていたようです。

 

 

政府にも自身が取材する場所を制限されたくないという意思を強く感じます。

どこに行くかを秘密にすると明言してしまっており、政府との対立姿勢が強くなっている印象が否めません。

 

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そして2015年4月、ツイッターで述べた自己責任論は、ヌスラ戦線にに拘束されて以降、多くの非難を浴びることとなりました。

 

 

このツイートは少し難解な部分がありますが、かいつまんで言えば

 

自己責任で戦場にいくので政府は何も口出しをしないで欲しい

 

と言っていることと等しいように思えます。

政府が戦場ジャーナリストを許容していることから生じる「邦人保護は政府の責務」という考え方と総合してみると、安田さんの自己責任は以下のように読めてしまいます。

 

口出しはするな

しかし捕まったら身代金でも何でも出して助けて欲しい

 

このように読めてしまうのは、安田さんの発言がどんどん攻撃的になってきていたためだろうと推察しています。

2015年はISILなどの活動が活発で、2月にジャーナリストの後藤健二さんが殺害されるなど世界中のジャーナリストが拘束され殺害される事件が頻発しており、政府は邦人保護のためにパスポート返納をさせることで危険地帯へいくことをやめさせようとしました。

そうした政府の姿勢に対して、どんどん態度を硬化していったことで、安田さんの発言はまるで子どものご都合主義そのものに読める内容になってしまったのかもしれません。

 

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安田さんの主張がどうしてもご都合主義に聴こえてしまうのはなぜでしょうか。

安田さんは「政府の邦人保護の責務」について述べられていましたが、この言葉のもう一つの大切な意味を棚上げしているからではないでしょうか。

この「保護」という言葉は、テロリストに拘束された邦人保護だけでではなく、出国前に危険だから制止することも含めての「責務」だと認識すべきではないでしょうか。

その意味を棚上げし、テロリストに拘束された邦人保護だけを主張するから、ご都合主義に聴こえてしまうのでしょう。

 

シリア内戦を調査している在英の民間団体「シリア人権監視団」によると、安田さんの解放には、カタールが身代金300万ドル(約3億3700万円)を支払ったと主張しているそうです。

結局、身代金を支払って解放されたのであれば、テロリストに屈し、彼らに多額の活動資金を渡したことになります。

戦場の悲惨さを伝え、戦争とは虚しいものであると伝えるのが戦場ジャーナリストの使命だとすれば、この行為は二律背反、自己矛盾を起こしていることにはならないのでしょうか。

 

安田さんはこの矛盾についてどのように向き合っていくのでしょうか。

 

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まとめ

 

拘束されたら自己責任で死んで来いなどと乱暴なことは言いません。

しかし、拘束されてしまえばせっかく撮影した写真や書き起こしたメモといった持ち物を奪われ、戦争の惨状を伝えることができなくなります。

短期間なら持ち物を返してくれる場合もあろうかとは思いますが、三年も拘束されていたらまず無理ではないでしょうか。

その為、ジャーナリストの仕事とは、拘束されないように活動し、きちんと現地の写真などの成果物をもって帰国するところまでだろうと考えます。

拘束され身代金まで取られたのなら、ジャーナリストとして「仕事に失敗した」ということと同義です。

騙されてやむを得ず拘束されるリスクもあろうかと思いますが、そのリスクも含めてしっかり成果を出しているジャーナリストがほとんどです。

拘束されることを繰り返す安田さんは、ジャーナリストという職業人として果たして仕事ができる人間と言えるのでしょうか。

 

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長期に渡り大変な苦痛を味わったことは察するに余りあるところですが、あえて申し上げたいと思います。

戦争の悲惨さを伝えるミッションに失敗し、テロリストに軍資金を渡してしまう大失態を犯していることをしっかりと理解してください。

そして自身への反対意見にもきちんと向き合い議論を尽くしてください。

その上で今後も戦場へ向かうべきかどうかを再考してください。

子どものように態度を硬化し、無茶をすることがジャーナリズムの本懐ではありませんよ。

 

ここまでお読みいただきありがとうございました。

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