ついに実現した初の子弟対決!
藤井聡太六段、まさに天才と呼ぶにふさわしい棋士が現れました。2017年には前代未聞、中学生でプロデビューから29連勝を達成しました。これは、神谷広志が30年近く保持していた28連勝の記録を抜く、歴代最多連勝記録でした。
2018年2月17日には第11回朝日杯将棋オープン戦の準決勝であの羽生善治竜王を初めて破って、オープン戦自体も優勝しています。
彼の2018年現在の年齢はなんと15歳。まだ中学3年生です。4月には名古屋大学教育学部附属高等学校に進学予定となっています。高校進学を控えた2018年3月8日、ついに天才・藤井聡太六段と、杉本昌隆七段が公式戦で初対決。大阪市福島区の関西将棋会館が舞台です。対局の結果が気になりますね。
弟子入り秘話
2002年7月19日に愛知県瀬戸市に産まれました。幼少のころに「駒落ち定跡」という500ページ以上の分厚い解説書を、文字が読めないにも関わらず図解で解釈し、1年で完全に記憶したということです。その好きなことへの徹底した集中力は凄まじいものですね。それからすぐに奨励会に入り、勝ち星を積み重ねていきました。でもそのころは今ほどに安定はしておらず、時に負けると、子供らしく手足をバタつかせて泣きわめいていたということです。そんなエピソードも、今の実績があればこそ、天才らしいなと思えてしまいますね。
藤井聡太は小学校4年の時に杉本昌隆に弟子入りしました。出身の愛知県らしく、弟子入りの際には、コメダ珈琲に母親に連れられて入店。杉本昌隆に弟子入りに関する説明を受けている間、藤井聡太はというとメロンソーダをもくもくと飲んでいたそうです。
コメダ珈琲のメロンソーダといえば、ソーダの上に大きなソフトクリームが乗っていますが、そのアイスをそのまま下に沈めてソーダが溢れてしまったそうです。なんとも可愛らしいエピソードですよね。
藤井聡太を弟子にしてからも杉本昌隆は周囲に悩みを打ち明けることがあったそうです。天才を預かることはそれほどに責任とプレッシャーがかかるものなのでしょう。預かる際に「彼がもし棋士になれなかったら、私は責任をとって引退しなければといった思い」と覚悟を語っているそうですが、その後も悩みは尽きなかったということでしょう。これほどの逸材ですから、勝ち星を重ねれば確実に周囲の注目の的になります。自分のしたい将棋に集中できず苛立つこともあるかもしれません。今後思春期には将棋以外のことで悩むことも出てくるかもしれません。そうした将棋以外のことで将棋への関心が薄れてしまう可能性だってあります。普通の弟子を預かることとはけた違いの重圧があったでしょう。
対局の結果やいかに?
藤井聡太は2018年2月に史上初めて中学生での棋戦優勝と六段昇段を果たしています。師匠が七段なので、もう数字上の実力差は僅差といえます。周囲では藤井聡太六段が必勝という見方が大勢のようです。将棋のファンでもありますので、この結果は注目していきたいと思います。
※2018年3月8日夜追記
藤井聡太六段が師弟対決を制しました!師弟対決を制することを将棋界では「恩返し」というそうですが、見事恩返しを果たしました。千日手という、駒の配置と手番が全く同じ状態が1局中に4回現れる状態で、先手後手を入れ換えての指し直しとなったため、さらに時間がかかりました。千日手の状態で続けると手づまりのようになってしまうので取り直しになるルールがあります。素人同士の対局ではそうそう起こらない千日手ですが、このレベルの戦いでは本番でも起こってしまうんですね。とにもかくにも、おめでとう!藤井聡太六段!これからも楽しませてくださいね。
(文責:K)
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