「ECON」てどんなボタン?
ホンダ車の多くに装備されている「ECON」。
こんなマークです。
ホンダ車に乗られている方はよくご存じではないでしょうか。
Nシリーズ(N-BON、N-ONE、N-WGN)はECONをONにするとアイドリングストップ機能が作動します。
このボタン、よくわからないけど、環境に優しそうだからそのまま使おうと思ってそのままONにしてませんか?(Nシリーズは強制ONなのでやむなしですが…)
ボタンが緑色で葉っぱのようなマークが印字されており、「環境に優しいモードなんだろうな」という印象を与えられます。
でも二酸化炭素排出量が減るってこと?
ECONは「省燃費制御モード」と呼ばれます。
ONにすることで燃費を向上させるように動作をするため燃料消費が減り、結果環境に優しいということになります。
またアイドリングストップにより、排ガスが抑えられる効果もあります。
ECONの機能について説明
ECONは、こういった動作によるロスを抑えて燃費をよくします。
(参考:HONDA公式 https://www.honda.co.jp/eco-assist/ECON/)
急発進、急加速、頻繁なアクセルワーク
・アクセルを深く踏み込んでも、スロットルが大きく開かないように制御します。エンジンがおだやかに回って燃費向上に寄与します。
・スロットルの開度に合わせ、燃費効率が最もよいエンジン回転を保つよう、CVTのレシオを最適制御します。
エアコンの効かせすぎ
・温度が下がっていればコンプレッサーを停止、それ以外ではファンの駆動電圧を下げ、内気循環に切り替えエンジン負担を軽減します。
また、ハイブリッドカーでは、アイドリングストップ時間を延長し、減速時に惰性でモーターを回して発電する回生ブレーキの作動量を増やし、燃費向上に寄与します。
なお、頻繁に高速走行したり、急停止するような動作の場合はECONでも燃費改善はできません。
ECONの副作用
ECONをONにすることでこういった副作用があります。
ゼロからのスタートがもっさりする
NシリーズのようなECONでアイドリングストップする機種は特に停止ごとに再スタートするのでもっさり感があります。
加速性能が落ちる
スロットルの開きを強く制御されるためアクセルを踏んでも思ったより加速しなくなります。
エアコンの効きがイマイチになる
前述したコンプレッサーの制御によるものです。
この副作用にどうしてもイライラすることがあれば、もうOFFにしてしまいたと思いますよね。
では、常時ECONはONにしておくべき機能なのでしょうか。
ECONを使うべきシーン
実は0kmから30kmまでは燃費というのは変わらないという記述があります。
例えば0kmから30km/hまで加速するのに必要なエネルギーは実は同じ。
つまりゆっくり加速しても急加速しても必要エネルギーは同じ。
必要エネルギーが同じ=消費ガソリンが同じと考えて良いので、どう加速しようと本来はガソリン消費量は同じだ。
(参考:みんカラ https://minkara.carview.co.jp/userid/445334/blog/22007161/)
ECONは加速時のスロットルを抑えますが、30kmまでは燃費量はアクセルワークで変わらないとすると、渋滞や街乗りでの低速走行時はあまり効果を期待できないことになります。
二車線の一般道だと40km~60kmの間で走行することが多いと思いますが、信号機で頻繁に停車するので実際にはその速度で長時間安定して走行はできていないと思います。
一般道で、信号機が少なく、渋滞しておらず、かつカーブが少なく30km未満まで減速することが少ない道路ならECONのご利益は得られそうですが、日本の道路ではなかなかどうでしょう。
冬の寒い日、夏の暑い日に渋滞中の道路で無理にECONをONにする必要は無いという結論です。
ここまでわかると、ECONのご利益を得やすい道路もわかってきますね。
渋滞していない有料道路、高速道路
街乗りでショッピングでの利用がほとんどの場合はOFFにしておき、高速で遠方にドライブに行くときにONにすればいいと思います。
また、輸送トラックなどの商用車で頻繁に高速に乗る場合は常時ONでもいいように思います。
まあ商用車は会社でONにするように定められてそうなのでここで言うことではないかもしれませんね。
信号機、カーブ、人通りの少ない一般道
都会ではなかなかこういう一般道は少ないのではと思いますが、都会を離れると結構あるように思います。
そういった場所に住まわれている場合は常時ONでもよいかもしれません。
NシリーズでもECON/アイドリングストップを常時解除する方法はあるのか?
NシリーズはエンジンスタートでECONが強制的にONになる仕様なので、使いたくない場合は毎回OFFにしなければなりません。
これはちょっと面倒くさいですね。
せっかくスイッチが提供されているんだし常時OFFにできたらいいのに。
せめてECONがONでも、アイドリングストップだけでも切れたらいいのに、という場合はこんな方法がありますので試してみてはいかがでしょうか。
※作業はご自身の責任において行ってください。
参考:ECONモードがONでもアイドリングストップをさせない方法【NAの場合】
https://minkara.carview.co.jp/userid/680891/blog/35431892/
また、「アイドリングストップキャンセラー」を取り付けると、エンジン始動後に自動的にECONがOFFになります。
N-WGNへのアイドリングストップキャンセラーの取り付け手順について載せられていましたので転載させていただきます。
参考:N-WGN アイドリングストップキャンセラーの取り付け
httpss://koke9999.com/2014/12/15/n-wgn-idlingstopcanceller/
こちらが「アイドリングストップキャンセラー」の商品ページです。
取り付け時の感想がコメント欄に多数投稿されているので参考にしてください。
画像をクリックするとページが開きます。
(出典:Amazon アイストキャンセラー ECONキャンセラー)
まとめ
キャンセラーは機械いじりが好きでないと、相当にとっつき悪いですね。
安全に関わる部分でもあるし、保証のことも気になります。
やる前に一度ディーラーに相談をした方がいいかもしれません。
ECONは日本の交通事情を鑑みると、燃費向上という目線よりも、アイドリングストップでの排ガス抑制の方が意味が強いのかもしれませんね。
そもそもこの二つの数値を並べて比較することには大した意味は無いんですが、このテーマ限定で無理くりですが効果値を試算してみました。
単位も無し!あくまで数字の大きさで比較して趣旨をわかりやすくするための計算なので悪しからずです!
個々の燃費向上目線
自動車1台分の燃費(1) x 燃費抑制効果(0.01) x 機能搭載車種の1台(1) = 個々の燃費抑制効果(0.01)
全体のCO2排出量抑制目線
自動車1台分のCO2排出量(1) x 燃費抑制効果(0.01) x 機能搭載車種の全台(52,00,000) = 全体としてCO2排出量の抑制効果(52,000)
個々の燃費抑制効果は 0.01 でしか無いが、全体でのCO2抑制効果は 52,000 となるため、ECONの機能としてはCO2抑制の方が効果を得やすい(と、見えなくもない(^^;
※規定した言葉と数値の意味
自動車1台分の燃費、自動車1台分のCO2排出量… 比較のため重み1と規定する。
燃費抑制効果… 分かりやすくするため、ECONにより1台当たり 0.01 という同じ微弱な効果があると規定。
機能搭載車種… ECON搭載の自動車の台数。全台は2017年の新車登録台数で設定しました。
結局、環境保護というのは、全員が一斉に強い意識をもってやるか、制度として半強制的に行われなければ、大きな成果は難しいということも表しているのかもしれませんね。
アイドリングストップ自体はメカや電源系を痛めるという指摘もありますし、実際毎回停止/起動を繰り返すことに抵抗を感じないこともないです。
たまにしか乗らない方は都度OFFでも良いかもしれませんが、頻繁に街乗りで使用する方は、動作のもっさり感は我慢して、CO2、排ガス抑制のためにONにしておくことをおすすめいたします。
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