星野リゾートの都市観光ブランド「OMO」
出典:ITmedia
星野リゾートといえば、廃れたリゾート地を再生させるプロフェッショナルとして名を馳せていますよね。
これまでは自然や景勝地などに近いリゾート地の再開発を中心に行ってきましたが、今回、都市部のホテルを再開発しました。
【旭川】星野リゾート(長野県軽井沢町)は28日、運営する旭川市内の旭川グランドホテルを、都市観光に特化した同社のホテルブランド「OMO(おも)」の第1号として「OMO7(おもせぶん)旭川」に改称する。旭川を都市型リゾートと捉え、観光を目的にビジネスホテルに泊まる層をターゲットにしたホテルに衣替えする。
出典:北海道新聞
OMOという言葉は聞きなれない言葉ですが、どうやら「オモテナシ」の「オモ」から取っているようです。
「オモテナシ」という言葉は日本人のみならず外国人にも浸透しています。
北海道を訪れる外国人は年々急増しており、十分な需要を見込んでおり、年間平均稼働率80~90%を目指すらしいです。
観光庁調べの平成28年のデータでは、リゾートホテルの客室稼働率は平均57.3%なので、これはなかなかの自信が伺えますよね。
東京オリンピックを控え、これからは日本を観光立国としていくために圧倒的に宿泊施設が不足していると言われています。
その意味では素晴らしいリゾート開発を続ける星野リゾートは、日本の発展に貢献してくれていると思います。
しかし、物事には光があれば、その裏には闇もあったりします。
星野リゾートは「星野リゾートトマム」を中国企業に売却していることはご存知でしょうか。
ここからは、そのお話をしていきましょう。
星野リゾートと「星野リゾートトマム」のこれまでの時系列
出典:ぐるたび – ぐるなび
1983年
「アルファリゾート・トマム」として開業。
経営企業がバブル崩壊後行き詰まり。
1991年
星野佳路が星野リゾート現社長に就任。
星野温泉の社長に就任。
2004年
子会社「星野リゾートトマム」を設立しトマムのリゾート施設の6割を取得。
2005年
トマムの全施設の運営を引き継ぎ、全面的に再生を手掛ける。
2006年
星野リゾートは子会社「星野リゾートトマム」の株式の8割を米国系ファンド グローブに売却。
星野リゾートは2割のみを所有し、運営に専念。
2015年11月
中国のコングロマリットのフォースングループ(復星集団)傘下の企業が「星野リゾートトマム」の全株式を183億円で買収を発表。
2015年12月1日
復星集団傘下の企業へ売却完了。
運営は従来通り星野リゾートが継続する。
2017年1月
占冠村が所有していた4割の施設について「星野リゾートトマム」が2021年度末までに全て買い取ることで合意。
星野リゾートトマムの売却
出典:東洋経済オンライン
星野リゾートが「星野リゾートトマム」を中国企業に売却したことは記憶に新しいです。
時系列でいえば2015年の話ですから。
当時、このことがなぜ注目を集めたかといえば、売却先が中国だったことが大きいでしょう。
中国人、中華系企業の北海道の土地取得が急増していることは、その時には周知の事実だったからです。
星野氏は中国への売却について “批判” があったことについて、2015年の取材で偏見だと反論しています。
それは偏見だ。会社を見ていなくて、たまたま上場していた場所で見ている。フォースンという会社は中国だけでなく、中長期的な視点で、世界中に投資している会社だ。
確か、2014年の「週刊東洋経済」で、フォースンが日本に投資を始める準備をしているという記事があったはずだ。
中国で上場しているが、もともと学生2人がスタートした民間企業。フランスのクラブメッド(旧地中海クラブ)などにも投資しており、国際的な視点を持ったいい会社だ。
出典:東洋経済
「所有」と「運営」は別のノウハウであり、星野リゾートは「運営」に専念することで資金繰りに頭を悩ますことがないとも話しています。
確かに、トマムは当初はホテルからスキー場にいくまでに送迎バスに乗らなくてはいけなかったようでなかなか不便でした。
しかし星野リゾートになってからは改善させ、ホテルを出てすぐに滑り出して、そのままホテルに戻ってこれるようになりました。
その他にも様々な改善を施して成長を続けました。
全て顧客からの要望を叶えて改善を続けていった結果です。
トマムだけではなく、その他のリゾート施設の大規模な再生を同時に手掛けられるのは、資金繰りは大資本家に任せ、星野はサービス開発に専念するという割り切りがあるからに相違ないでしょう。
この点で星野氏の言うことは非常に理にかなっていると感じます。
星野氏にとって、中国企業だろうが所有し資金を提供してくれる企業であればどこでもよかったということです。
利益を最優先する企業体としては、一見正論と思えます。
しかし、こと中国に関しては、「別の見方」を忘れてはいけないのではないでしょうか?
チャイナリスクの対応は無視でよいのか?
2015年12月、復星グループ・郭董事長(写真)を中国当局が上海空港で突然連行、拘束、一時行方不明となりました。
郭氏は復星グループを率いる、“中国のウォーレン・バフェット氏” とも称される大投資家です。
直後にミニブログ「微博(ウェイボー)」(中国版ツイッター)上の郭氏の書き込みがすべて削除されるという不可思議な事象が起こり、中国国内でも様々な憶測が飛び交いました。
こんなことができるのは中国当局以外にはありえません。
マスメディアでは汚職容疑で11月に解任された上海市前副市長の艾宝俊氏の案件に関連したものと報じられました。
郭氏はその後、なぜかお咎めなしで自宅に帰ったとされています。
郭氏が “白” であれば、「微博(ウェイボー)」上の郭氏の書き込みが当局から削除される必要はないはずです。
またその後も依然、郭氏に何があったかは明かされていません。
中国当局は「捜査に協力」と言っているようですが、こういう場合なんらかの政治的な取引をしたとみるのが普通ですね。
習近平政権下で汚職摘発を進める一貫と思われますが、星野リゾートが売却した先が汚職にまみれているという疑惑は深まっています。
2015年12月といえば、時系列でみると分かる通り、「星野リゾートトマム」が復星集団傘下の企業に所有を移した月です。
そういう企業だと分かっていて売却したかはわかりませんが、星野氏が「いい会社だ」と明言したことが滑稽に思えてきました。
国際的な視点を持っているから本当に「いい会社」なのでしょうか?
金だけをばら撒き、汚職にまみれていると考えられる投資家を「いい投資家」と言えるのでしょうか?
2018年、習近平はついに半永久的に政権が続くように法律を変えてしまいました。
習近平帝国の誕生です。
今後、圧倒的な権力を前に、風向きが変わり郭氏が葬られることがあってもおかしくはありません。
そうなったとき「星野リゾートトマム」は窮地に立つことでしょう。
こうした闇を抱える企業からの資金で運営されることも「チャイナリスク」と捉えられます。
国の保全より企業としての利益を優先してもよいのか?
出典:DAYS CLIP
中国による「北海道」の土地 “爆買い” は今も続いています。
近年ではこの問題はテレビのニュースでもやっと取り上げられるようになってきました。
中国・中華系による北海道の土地買収は既にかなりの面積になっています。
2017年4月28日に農林水産省が発表した「外国資本による森林買収に関する調査の結果」によれば、2016年に外国資本が買収した日本の森林面積は202ヘクタールに及び、前年の67ヘクタールの約3倍になったそうです。
(中略)
さらに衝撃的な数字として、産経新聞の宮本雅史氏によれば、すでに北海道は中国に2411ヘクタール、東京ドーム400個分の土地が買収されているといいます。しかもこれは水源地に限られるデータで、それ以外の土地を含めると、その10倍以上の東京ドーム5000個分も買収されている可能性があるといいます。
北海道を取材した宮本氏によれば、中国人に買収された土地近隣では中国語や中国文化学習が行われているそうで、中国人による北海道の乗っ取りや、中国の拠点化が懸念されています。
出典:MAG2NEWS
日本の法律では、他国と比べかなり簡単に外国人でも土地を買うことができてしまいます。
そこへ移民してきた中国人が中国人街を作ってしまうと、”集落” で何をしているのか日本人は踏み込んで調べることもできなくなってしまいます。
これは日本の中に中国の飛び地ができてしまうのと同じです。
また中国人(中華系)は、積極的に日本の水源地を取得しています。
もし中国と “こと” が起こった際に、「水」を押さえられてしまうことは非常に大きな問題です。
今の日本では命の源である水源さえ守ることができない現状があるのです。
実は復星グループによって、トマムの水源地も買収されてしまっています。
占冠村の中村博村長は不安を口にする。「買収は寝耳に水だった。中国企業の会長は『トマムにも投資する』と言っているが、具体的にどういう投資がなされるのか分からない。水の問題と乱開発が心配だ。網掛けをきちんとして、水資源の確保と乱開発は防がないといけない」
道庁関係者によると、トマム地域は水資源保全地域に指定されておらず、トマムの水源地も買収されたという。
出典:産経ニュース
星野リゾートの売却は、単なる企業利益の追求だけではなく、同時にチャイナリスクの呼び水にもなっているという側面があります。
中国には「国防動員法」もある
出典:AFPBB News
中国には「国防動員法」があります。
有事の際にこれが発令されれば、国内外の中国人が中国の国防のために一致団結して行動を起こさなければいけないという恐るべき法律です。
2010年2月に制定されました。
北海道で広大な土地を買収し、中国人街として大量の移民が住んでいる状態で、もし “こと” が起こった場合、どうなるかは察して余りあるでしょう。
「国防動員法」によって、日本は内部から破壊されてしまいます。
外部へ情報を渡し、外部から工作員を引き込む前線基地にもなるでしょう。
このことについては上記のMAG2NEWS内で詳しく記述されていますので、興味があれば読んでみてください。
これはフェイクニュースではありません。
現実に起こっていることです。
まとめ
出典:ハフポスト
現状では法律的には何も問題がないため、テレビに出演する弁護士のコメンテータは「問題ありません」と言うばかりです。
中国系で日本で発言するコメンテータも、「中国人はそんな悪いことをするわけないじゃないですか」と大きな声をだします。
これでは、テレビを観た視聴者は危機感を持つべきか、静観すべきかわからず、対応はどんどん後手に回るでしょう。
日本人が自国の美しい土地を守りたいと願うことは間違っていますか?
そこに右や左のような議論の余地はありますか?
与党や野党の溝は関係ありますか?
北海道の土地、水源地が次々に買収されてしまっている現実をそろそろ直視して、国が対策を打たなければいけない時期ではないでしょうか。
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