ひょっこりはんのBGM使用に抗議された
出典:CBCテレビ
ひょっこりはんがネタをするときに使っている
「はい!ミュージックスタート!」
というあの音源は、フリー音源の
「Sonorously Box」という曲でした。
MusMusというフリーBGM・音楽素材を扱っているサイトで提供していました。
興味があればのぞいてみてください。
ところが…この音源が実は著作権侵害だったとしてMusMusさんから抗議をされました。
同サイトでは、楽曲が他の企業などに対して「フリー音源」として2次配布されることを禁止していましたが、番組内でバンバン使っていたために違反使用として訴えました。
ひょっこりはんにとっては、「フリーだから問題無い」と思い込んでいたわけで、おそらく寝耳に水の状態。
売れないうちは、ライブなどで当然のように使っていたのでしょう。
人気が出てきた中での青天の霹靂とでもいうべきでしょうか。
以下にツイッターでの反応を見てみましょう。
音楽素材サイトmusmusより、著作権表記無し、利用料未払、フリー音源として二次配布等の、悪辣な著作権侵害を披露した、芸人ひょっこりはんのガバガバっぷりと吉本興業のヤクザっぷりに、ネットユーザーも「せっとうはん」「ちょさくけんいはん」「剽盗犯(ひょうとりはん)」と、熱いエールを送った。
— 海軍幕僚🍼❤🔞 (@kaigunmilk) 2018年5月31日
ひょっこりはんは利用規約の【商用OK】の部分だけしか見てなかったんだろうな。
管理人がめちゃくちゃ寛大で今から規約に従えば使って良いよって言ってるのに吉本は無視するし、テレビ局は元曲が何なのか知らない状態で芸人から渡された音源をテレビでバンバン使用してるから日本のメディアって怖い— やま。lol (@Mt_yama2) 2018年6月1日
ひょっこりはんのBGMはフリー音源サイトなんだけど、使うときはURLを表記しろっていうルールがあって、二次配布も禁止と書いてあるんだけど、ひょっこりはんはクレジット表記なしで使ってた上に日清のCMでもそのまま使った(配布した)ってことで講義されてるらしいhttpss://t.co/9WbYbnyLmO pic.twitter.com/BE7Usvp5Ut
— どMなキョン (@dom_kyon) 2018年6月3日
しかしよく聞くと、ひょっこりはんの場合、一番問題なのはフリー音源として勝手に「二次配布」したって所よね。私もフリー素材配布してて自分の経験から著作権表記や加工などの縛りは殆ど無くしてるんだけど、それでも二次配布だけは許可してないもん。自分が作ったものを無許可で他人が配布する。
— 史都玲沙 (@reisa_shito) 2018年6月3日
規定について確認
出典:MusMus
ではいったいどのように規定されていたのかを調べてみました。
MusMusでは、コンテンツにクレジット表記をしていただき無料で楽曲をご使用いただくことを推奨していますが、どうしてもクレジット表記ができない場合は有償でご使用いただけます。
出典:MusMus
つまりフリーとして使い続ける場合、必ず番組でもクレジット表記が必要だったということです。
もしそれをしない場合は有償での使用ということですが、この辺りも完全に無視してしまっていたということです。
2018年6月時点でMusMusさんと所属事務所(吉本興業)とでは解決したそうで、金銭支払いを受け取らず、今後の出演時にはクレジット表記をするという約束で収束したようです。
でも、ひょっこりはんが出演するたびに、音源に関する表記を載せるのって、なんとなく違和感あります。
出演時に必ずクレジット表示が必要なのでしょうか?
MusMusさんの注意書きに答えがありました。
お支払いいただく料金は使用料にあたります。以前ご使用いただいた楽曲でも、使用目的が異なればその都度使用料が必要になります。
出典:MusMus
このような規定になっているため、例えば番組が異なるだけでも「使用目的」が変わるため、使用料を支払うか、クレジットを載せないといけないわけです。
MusMusでは、1つの使用用途(番組)ごとに2000円の使用料を支払う必要があります。
ある個人のWebページ内で使用する場合は、ページにMusMusさん提供のクレジットを掲載するか、2000円を支払えば問題ありません。
ところが番組やコマーシャル出演となると、各局の出演時にあわせて音源をダウンロードして使うことになります。
これは著作物の「2次配布」ということになります。
つまり「ひょっこりはんの出演時の音源」というくくりにはならないという判断ができます。
人気タレントは過渡期には年間400本以上の番組やコマーシャルに出演しますので、ひょっこりはんの場合、出演数的には現時点で「中ヒット」程度だとしても、200本くらいでしょうか。
それだけでも40万円くらいのの使用料が必要だったことになります。
なんと4月に「ひょっこりはんのアルバム」まで出ていた
ひょっこりはんの専用曲でもないのに、何故か「ひょっこりはんのアルバム」の中に収録されていました。
本日4月4日、ひょっこりはんが「ひょっこりはんのアルバム」をiTunesなどの音楽配信サイトでリリースした。
さまざまな場所から“ひょっこり”するネタでおなじみのひょっこりはん。「ひょっこりはんのアルバム」には、彼がひょっこりする際の掛け声やBGMが収録されている。詳しくは「Laugh & Peace Music」の配信ページにて確認しよう。
出典:お笑いナタリー
楽曲を制作していた鈴木秋則さんは5月22日にこのように静かにツイートを上げられています。
— 鈴木秋則 (@akinori_suzuki) 2018年5月22日
LINE MUSICの4月の月間BGMランキングで「ひょっこりはんフルver.」が23位にひょっこりしてました!
ナイスナイスナイス!ひょっこりー!
引き続きみんな聞いてね!
【月間BGMランキング♪ (2018年4月)】httpss://t.co/VyxOuokn9l
— ひょっこりはん (@yashita99) 2018年5月9日
なんと勝手に使用していただけではなく、少し変えてJASRAC登録まで済ませてしまっていたということです。
これは、、、大企業としてはなかなか悪質な部類かもしれませんね、吉本興業さん。
ずいぶんダウンロードされて儲かっていたようですが、どう考えられているのでしょうか。
音源制作されたクリエーターへきちんとお金が入っていかないことが社会問題になっていますが、個人がネットでダウンロードしてしまうことが大きな原因です。
でも、これは大企業が主体になってやっていたということですよね。
杜撰過ぎて呆れてしまいました。
配信していた「Laugh & Peace Music」では配信を停止しています。
「Laugh & Peace Music」は吉本興業が運営する芸人ソング・歌ネタ・リズムネタのダウンロードサイトです。
今回はMusMusさん側で、過去の料金を受け取らないと申告があったとのことです。
訴訟が金銭目的という印象を持たれると、世間の批判を避ける意図があったものと思います。
その辺りはネットでの音源販売をやっているだけあって、引きずった場合の炎上のダメージを恐れての素早い決着と考えられますね。
また恐らくですが、使用料をもらう以上に、ひょっこりはんの知名度によるMusMusの宣伝効果の方を取ったのではないでしょうか。
今回の一件にしても、そういう意図ではないにせよ、結果的にはMusMusさんの知名度を知らしめたことに変わりはありませんね。
鈴木秋則さんには、MusMusとどういう提供の契約をしていたかにもよりますが、1曲ダウンロードごとに手数料を引かれてクリエーターに支払われる仕組みになっていなければ、特段支払われないのかもしれません。
鈴木秋則さんのツイートは、クリエーターとしての無言の叫びだったのかもしれませんね。
まとめ
出典:モデルプレス
お笑い芸人は特に、楽曲をさらっと使用しているように見受けられます。
売れていない芸人が出演ごとに使用料を払えるわけは無いので、本来なら事務所がしっかりとマネジメントに組み込まないといけないはずですが、今回のように権利に対する意識がガバガバになっていると手痛いしっぺ返しを食らいます。
今回の素早い収束で、ひょっこりはんに対する影響は最小になったはずですが、これからの番組出演時のクレジットにはちょっと注目したいですね。
これで使いづらいということになって、出演がキャンセルされるようなことは、ちょっと可哀想な気がします。
また、他の芸人たちにも実は戦慄が走っているかもしれませんよね。
俺のもヤバいのかな…
突然ライブでの音源を変える芸人も出てきてしまうかもしれませんね。
売れるまでの芸人は、1回のライブ出演でも1000円しかもらえないとか当たり前の世界で、必死過ぎて権利関係に気持ちが行かないこともあります。
本当はそれではいけませんが、それが現実です。
事務所はもう少し丁寧に対応をしてあげて欲しいものです。
それでは、お読みいただきありがとうございました。
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