塚原夫妻の謝罪
image:情報ライブミヤネ屋より
宮川選手の塚原夫妻に対するパワハラ告発に対して、塚原光男・千恵子夫妻が謝罪のコメントを発表しました。
第三者委員会の発足、早見佑斗元コーチの仮処分申し立ての取り下げと、ハイスピードで事態が展開していくなか、とうとう塚原夫妻が全面的な非を認めた形になります。
前回の私たちのプレスリリースにより、一部報道では、私たちの「反撃」「反論」や「徹底抗戦」という報道がされました。しかしながら、信じて頂けないかもしれませんが、私たちには、そういった意図は一切ございません。
もっとも、私たちのプレスリリースにより、さらに宮川紗江選手を傷つけ、誤解を与え、恐怖心を抱かせ、不信感、不快感を与えてしまったのであれば、全ては私たちの責任であり、本当に申し訳なく思っております。私たちもプレスリリース後に、宮川紗江選手がテレビ番組に出演し、発言をされている姿を拝見しておりましたが、私たちの配慮不足や自分たちの名誉を少しでも回復したいという私たちの勝手な考え等のため、さらに宮川紗江選手を深く傷つけたと知り、大変申し訳なく思っております。
私たちは、体操協会の副会長及び強化本部長という立場であり、一人一人の選手に敬意を持たなければならない立場にあります。また、何よりも「一人の大人」として、私たちの落ち度も認め、私たちの正当性を訴えることよりもまずは宮川紗江選手に誠実に謝罪し、向き合うことが大事であるにもかかわらず、宮川紗江選手を深く傷つけてしまったことに対して、重ねてお詫び申し上げます。
また、多くの番組において、司会者の方々やコメンテーターの方々から私たちのプレスリリースに対するご意見等をいただいておりますが、私たちはそのようなご意見等も全て真摯に受け止めております。
ところで、一部の報道にありますとおり、塚原千恵子の「黙ってないわ」など、塚原光男の「全部うそ」などの私たちの感情に任せた自分勝手な発言等により、私たちが宮川紗江選手と対立姿勢にあるとの印象を与えてしまいました。このような発言につきましても宮川紗江選手や宮川紗江選手のご家族に対して、恐怖心や不快感等を与えてしまったと思っており、本当に申し訳なく思っております。
今回の一連の報道につきましては、その過程はどうであれ、私たちの落ち度が大きな原因と考えております。そして、私たちは、今回の一連の件につきまして、宮川紗江選手に対して直接謝罪をさせて頂きたいと考えております。もちろん、宮川紗江選手は私たちに会いたくないかもしれません。まだ18歳という年齢であり、さらに将来を期待されている宮川紗江選手に対して、私たち二人の大人が与えてしまった影響は計り知れず、宮川紗江選手を深く傷つけてしまったことは許されるものではないと思っております。それは、取り返しのつかないことかもしれません。
しかしながら、もし、私たちに直接謝罪をお伝えできる機会を頂けるのであれば、宮川紗江選手に対して直接謝罪をさせて頂ければと思っております。
(以下続く)
そして、今後、私たちは、前回のプレスリリースでお伝えしたとおり、私たちの宮川紗江選手に対するハラスメント問題につきましては、日本体操協会が立ち上げる第三者委員会の調査活動に全面的に協力し、その判断を待ちたいと思っております。
そして、このプレスリリースの内容に関しましても、私たちの配慮や想像力不足等により、さらに宮川紗江選手を傷つけてしまうかもしれず、また多くのご批判又は厳しいご意見、そしてまだまだご納得いただけないこともあるかと思いますが、その点につきましても真摯に受け止めたいと思っております。
加えて、今年の10月25日から11月3日までカタール・ドーハで開催される、東京オリンピックの出場権のかかった第48回世界体操競技選手権大会を控え、さらには、その大会に向けた9月24日から9月30日まで及び10月7日から10月13日までの2回の合宿を控え、現在、とても大事な時期にある日本代表候補選手の皆様に対し、この度の一連の問題で、落ち着いて練習できない状況を招き多大なるご迷惑をおかけしていることについて、深くお詫び申し上げます。
最後に、国民の皆様に対しても、2020年の東京オリンピックを控え、多くのスポーツ選手や関係者たちが頑張っており、日本全体で盛り上げていかなければならないこの時期に私たちが未熟であったため、このような騒ぎになってしまったことを深くお詫び申し上げます。私たちが言う立場ではないかもしれませんが、どうか日本のスポーツ、日本の体操、そして日本の誇りといえる各選手を応援して頂ければと思っております。
以上
塚原光男 塚原千恵子
全面的な謝罪の意義
image:情報ライブミヤネ屋より
確実な解決に向けた大きな前進と言えます。
第三者委員会の発足、早見佑斗元コーチの仮処分申し立ての取り下げは、全ては大人たちが「選手ファースト」の観点に立ち全力で取り組んだことです。
これまでの経緯をざっくりと整理するとこのようになります。
1.宮川選手から速見元コーチの処分不服の自筆の訴えと、速見元コーチは裁判所へ仮処分申し立て。
2.その行動に対して、日本体操協会は「暴力は排除」というコメントをするばかりでマスメディアの報道が過熱。
3.宮川選手は記者会見で速見元コーチはパワハラ絡みで処分を受けたと告発をすることを決意、同日の日本体操協会の記者会見でその告発を「初めてきいた」と、不服気味に向き合う姿勢を見せなかったことで火に油を注ぎました。
4.その後マスメディアは突如「黒幕」として塚原夫妻への取材攻勢をかけ、塚原夫妻は「全部ウソ」とうかつな発言を繰り返し炎上。
5.池谷幸雄氏、元体操のOG、レジェンドの皆さんの宮川選手への相次ぐ賛同により世論が宮川選手の味方についていく。
6.その勢いに押されるようにマスメディアは次々と塚原夫妻のネガティブキャンペーンを開始。
7.具志堅幸司氏を始めとした日本体操協会が緊急会議、再度の記者会見で「全部ウソ」発言の否定と第三者委員会の設置を報告。
8.速見佑斗元コーチが仮処分申し立てを取り下げ、謝罪文を発表。
流れとして、速見佑斗元コーチの処分撤回から始まった事態が、塚原夫妻へのパワハラ告発にシフトしていき、第三者委員会の設置、速見佑斗元コーチの仮処分申し立てを取り下げをすることで、否応なく塚原夫妻のこれまでの活動、粗探しに集中する環境が整ってしまったと言えます。
このまま塚原夫妻が自身の正当性ばかりを主張することは、事態をややこしいものにし、ひいては東京オリンピックの準備を遅らせる結果となったことは間違いありませんでした。
この状況は明らかに選手ファーストとは程遠いものです。
確かに塚原夫妻にとっても言いたいことは多々あるでしょう。
しかしパワハラで訴えられた側は、そう感じさせたことについて誠心誠意謝罪をすることから話し合いを始めなければいけないという世の中の流れを理解できてい無かったことが最大のミスでした。
これは権力者の奢りというそしりを受けてもやむを得ないでしょう。
特に宮川選手との会話内容を録音していたというプレスリリースや報道での発言は最悪でした。
パワハラで訴えた側が録音を取っているのなら理解できますが、訴えられる側が取っていたということが論理的に理解しにくかった。
全面的な謝罪をする前に、録音があるのでパワハラでは無い、ということで宮川選手のみならず、報道で知ったひとの多くが「恐怖」すら感じたのではないでしょうか。
第三者委員会は落としどころを作らなければいけません。
宮川選手の感情、速見元コーチの処分、塚原夫妻のパワハラ疑惑。
それぞれに適切な落としどころを作らなければいけませんが、塚原夫妻がこうした「追いパワハラ」の姿勢を崩さなければ、落としどころが作れませんでした。
この全面的な謝罪と宮川選手への直接の謝罪で、次の一歩に進むことを期待しています。
まとめ
image:情報ライブミヤネ屋より
確実な一歩を進めていることは間違いありません。
しかし世論は塚原千恵子が朝日生命体操クラブへ引き抜きをしていたのではないかという疑惑を持ってしまいました。
宮川選手も速見元コーチの過去の暴力がこの引き抜きのために利用されたとう猜疑心を拭えていないはずです。
その疑惑をどう説明し、速見元コーチの処分をどうしていくのか。
宮川選手は速見元コーチがいなくても練習をできるのか。
この点について第三者委員会がどこまで突っ込んで対応をできるのかは注目点だと思います。
とにかく早く、宮川選手が練習に復帰できる環境を整えてあげて欲しいですね。
ここまでお読みいただきありがとうございました。
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