台風24号が都市部にもたらしたとある被害
image:グッド!モーニングより
強烈な風台風「24号」は塩害を含め、様々な被害をもたらしました。
新宿など都市部の街路樹を次々となぎ倒しました。
その為に通行が妨げられました。
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救急搬送の妨げになった事例もあったかもしれません。
しかし、森林に自生している樹木がなぎ倒されたという話はあまりききません。
この、台風が来るたびに街路樹だけがいつもなぎ倒されてしまう原因はいったい何でしょうか?
強風で街路樹の倒木が相次ぐ原因
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上の画像は四ツ谷駅周辺で倒木した際の街路樹です。
既に伐採されていますが根だけが残されていました。
この倒木を例に、強風で街路樹が倒れやすい3つの原因について説明します。
1.根を張れていない
四ツ谷駅周辺で倒れた木の根をみてもらうと分かる通り、根が短く、地中深く張れていないことがわかります。
理由は植樹帯が狭いことにあります。
山の木のように、自生する木は横に広く根を張れるため強風に耐えることができます。
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しかし街路樹は植樹帯によって根を張れる範囲が制限されているため、踏ん張りが利きません。
そのため強風にあおられると自立が困難な場合がでてきます。
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2.剪定のし過ぎ
街路樹特有の剪定にも問題を指摘されています。
街路樹に多く使われているユリノキを例にします。
ユリノキは本来は大きく枝葉を広げることで風の力を分散させることができます。
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街路樹のように通行人への安全性や景観を優先して細長く剪定すると、風の力を枝葉で分散できず、幹が全て受け止めざるを得なくなります。
このため風の揺さぶりが強くなり、倒れやすくなってしまいます。
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3.根腐れ
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もう一つ、今回四ツ谷であった倒木で判明している原因は「根腐れ」です。
画像は根腐れを起こし、真っ黒になっている根っこです。
これは腐朽菌が根に侵入して内部を食い荒らしてしまっている状態です。
この根腐れが無いかどうかは、日ごろからの点検がきちんとなされていたかどうかが問われるところです。
自宅の木が倒木し線路をふさいだとしたら?
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もし自宅の木が倒木し線路をふさいだとしたら、どういった責任を問われるのでしょうか?
民法上、損害を与えたことの過失が認められれば、賠償責任を負う可能性があります。
例えば、自宅の木の枝が折れそうになっている、倒れそうだと分かっていて放置したという事実が判明すると、損害賠償が降りかかってくるケースもあるようです。
万が一に備えて火災保険などに加入しておけば損害が補填される可能性がありますが、あまりに杜撰な管理だったことがわかれば保険がおりないことも多々あります。
やはり日頃から自宅の樹木の管理を徹底し、倒れた場合に周囲に影響がありそうな樹木については、伐採や植え替えも検討することもひとつの予防策だと思います。
なお、この考え方は、例えば店舗の看板が吹き飛んで誰かの自動車を破壊したという場合にも当てはまります。
まとめ
2018年は強い台風が多く上陸した年でした。
土砂崩れや堤防決壊といった大規模な被害から、街路樹の倒木や塩害といった被害ももたらされました。
この経験を無駄にしてはいけません。
台風について学び、備えることで次の台風に対応できるようになっていくはずです。
河川の氾濫はハザードマップが用意されています。
街路樹の倒木はきちんと管理し、幹の揺さぶりを抑えるようにしっかりと補助を付けることである程度防げるはずです。
塩害の有無は台風の強さや進路である程度予期することも可能です。
大地震に比べれば台風は予測し対策を打つことが出来る災害だといえます。
日本の近海は海面温度が上昇しており、来年も強い台風が来る可能性があります。
2018年の教訓を来年に活かして、怪我・損害を少なくやり過ごせるようにしたいですね。
ここまでお読みいただきありがとうございました。
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