2018年に2400億円以上の負債を抱え経営破綻したジャパンライフ。
2019年4月25日、警視庁などは全国にあるジャパンライフの関係先33か所の一斉捜索しました。
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磁気ネックレスなど健康グッズの預託商法を展開していた「ジャパンライフ」(東京都、破産手続き中)が不正に契約を結んでいた疑いがあるとして、警視庁や愛知県警など6都県警でつくる合同捜査本部は25日、都内にある山口隆祥(たかよし)元会長の関係先など12都県の計約30カ所を特定商取引法違反(事実の不告知)容疑で家宅捜索した。巨額の消費者被害は強制捜査に発展した。
出典:毎日新聞
出頭する山口隆祥元会長と娘の山口ひろみ元社長。
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騙していたという自覚は?
という記者の問いに双方、無言を貫きました。
2017年に大幅な債務超過の事実を伝えず、東京都内の60代女性と契約を結んだ特定商取引法違反の疑いがもたれています。
自覚も何も、いまだに健美学院という会社で売りさばいている実態もあります。
本当に酷いその手口とは?
オーナー商法の手口とは?
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ジャパンライフが行っていた詐欺の手口はオーナー商法です。
高額の磁気治療器のオーナーになれば、レンタル収入で年6%の高い配当金を得られるとうたい高齢者を中心に多額の金を集めていました。
これがオーナー商法の手口です。
Aさんに1000万円の磁気ネックレスを購入してもらい「オーナー」とします。
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Aさんは商品をジャパンライフに戻します。
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Aさんはオーナーとして商品をBさんに「貸し出す」ことで、購入額1000万円の6%程度がレンタル料として入ってくるという仕組みです。
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Aさんはこれで年間60万円が入ってくるということになります。
Bさんはまた同じようにオーナーになって、同じ商品が今度はCさんに、Dさんに…となれば、グルグルと同じ商品が回り、ジャパンライフにお金が入ってきますね。
よくよく考えればマルチ商法だということにはすぐに気が付きそうなものですが、騙されていたほとんどが高齢者ということで、言葉巧みに信じ込まされていたのでしょう。
レンタル料が支払われていない債権者は全国に約7000人もいるとされています。
数千万円から1億円以上を投資してしまった高齢者の多くに支払われておらず、当然原資も戻って来ず、泣き寝入りをしている状況です。
ある高齢女性はその手口を語りました。
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社員にイケメンを揃えて、お婆さんに取りいって言葉巧みに騙す
この女性は、生命保険から何から解約して、病院もいけず歯も無い状態で生活をしているそうです。
息子さんのやめるようにという忠告を聴かずに購入を続けてしまった挙句の貧困生活です。
今は息子さんが電気代など光熱費を支払ってくれているから生活ができているといい、息子さんに本当に申し訳ないと涙を流しました。
また別の女性がジャパンライフの元社員に今回の逮捕について電話をしても
そうなんですねー
と完全に他人事です。
それはそうでしょう。
お客様にもうけてもらおうとして販売していたわけでは無いのでしょうから、こうした態度になるのは目に見えています。
「健美学院」で売れ残りを販売か?
元幹部が売れ残り商品を販売している実態もみえてきています。
ある女性は今回の家宅捜索を受け、ジャパンライフの元社員から電話をもらったそうです。
騒ぐようなことではない
またかける
担当制になっており、担当する顧客に商品を買わせるほどに、社員にインセンティブが入る仕組みだったのだろうと推測できます。
元社員は驚くべきことに、そのようになだめるかたわら、なんと布団や枕の購入をすすめたそうです。
既に詐欺だったことが分かってきている状況で、さらに商品を買わせようとしていることに呆れてしまいます。
そうした販売のベースとなっているのが「健美学院」です。
警視庁はジャパンライフの別会社「健美学院」にも家宅捜索に入っています。
「健美学院」の前社長は、「ジャパンライフ」の元幹部です。
ジャパンライフの申込書と健美学院の申込書ですが、同じ商品を扱っていることは明らかです。
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また、これはジャパンライフで扱っていたジキゲルマエレックスという磁気ネックレスです。
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健美学院でもそのまま同じ商品が販売されています。
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これはジャパンライフでマグウェーブプラスアルファという名前で販売していたマットレスですが、健美学院では磁気ネックレスの購入特典としてつけているようです。
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このように、ジャパンライフの売れ残りを「健美学院」で売りさばいている実態が見えてきました。
ジャパンライフは「白」を基調としているのに対して、健美学院は「赤」を基調としてちょっとした差別化?は図っていたようですが。
こうした商品を買わされているのは、まだ弁護団に相談していない、実態がみえていない高齢の方々ではないかとみられています。
まとめ
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投資してしまった大金は、それまでの人生をかけて汗水垂らして稼いできたお金なのに、何故か湯水のようにマルチ商法に投げてしまいます。
それは心の中に、余生への不安があるからなのかもしれません。
お金に苦労した記憶があるからこそさらに儲けておきたいという「貪欲さ」を刺激するのが詐欺商法の口車です。
これはもはや金による洗脳と言っても過言ではありません。
高齢者の弱みにつけ入ってお金を騙し取るのが詐欺商法です。
絶対に買ってはいけません。
これは投資などではなく、マルチ商法なのです。
楽して儲かるなんて考えてはいけないのです。
ここまでお読みいただきありがとうございました。
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