減るゴルフプレーヤー
ゴルフプレーヤーが減り、ゴルフ場の倒産が相次いでいます。
1990年代まで好調だったゴルフ人気は、バブル崩壊を契機に一気に冷え込んでいきます。
2000年代中頃から、宮里藍や石川遼といった新世代プレーヤーたちの活躍で、若いゴルフプレーヤーが一時的に戻ってきました。
ところがデフレ不況の中でリーマンショック、東日本大震災と立て続けに起こりました。
企業は接待費を削減、世間もお金を使わない傾向となり、お金のかかるスポーツの代表格のようなゴルフは敬遠されるようになっていきました。
理由はそれだけではありません。
趣味や人生観の多様化で、若者のゴルフ離れが一気に進んだことも大きいでしょう。
巻き返しのために業界で一致団結のはずが
2016年、リオデジャネイロオリンピックでゴルフが採用され、ゴルフ人気復活が期待されました。
ところが現地でジカ熱が流行し、人気のある有力選手が続々と不参加を表明。
オリンピックでの盛り上がりは低調に終わってしまいました。
業界としては巻き返しに期待していただけに失望が大きかったはずです。
次の一手として、2018年から男子プレーヤーではいまだに人気の高い石川遼選手を日本ゴルフツアー選手会の会長に就任させるというある意味「勝負」に出ています。
前会長の宮里選手は、
「石川くんも今年は日本でプレーしてくれる。海外の経験もあり、日本ツアーでは理事としても携わってもらっていた。若手の代表だと石川くんしかいない」
と、この人事を応援していますが、決定した人事にケチをつけるようなことはしないでしょう。
しかしながら現実としては松山選手、池田選手の方が実績を出しているように思います。
今バリバリに海外で頑張っている選手にはやらせられないという方針なのかもしれませんけどね。
日本ゴルフツアー機構会長の青木選手が大英断をされたものと思いますが、弱冠26歳で、このところ成績もパッとしない石川選手を選手会会長に抜擢するということは、他の中堅、ベテラン選手にしても思うところがあったはずです。
人気者ゆえになおさらです。
そんな石川選手を筆頭にしてツアー改革行い始めた矢先のこと。
今回の片山選手の問題行動が起こってしまいました。
片山晋呉が問題行動
2018年5月30日に開催された国内男子ツアー「日本ゴルフツアー選手権 森ビルカップ」のプロアマ戦で、片山晋呉と回っていた接待客がプレーを降りてしまい、続行不能に陥るという事態になりました。
プロアマ戦とは、スポンサーになっていただいているアマチュアゴルファーのお客様と、プロ選手が一緒にコースを回る大会です。
アマチュア選手を「接待客」「招待客」と呼びます。
つまり企業で言うところの接待ゴルフと同じです。
平たく言えば、プロゴルファーがスポンサーの偉いさんと接待ゴルフをして、今後ともよしなにというのが最大の目的になります。
今回、「接待客がプレー中に片山選手がパット練習をしていた」という状況があったようです。
しかし、プロアマ戦ではこうした行為はいつでも見られる光景らしいので、その接待客がなぜ「不快感」を感じたのかは、分かっていません。
ただ、接待客は大切なスポンサーのため、本来は丁寧に会話をして対応しないといけません。
片山選手が極端に酷い対応をしたというわけでは無くても、接待客によっては不快感を覚えることがあるのかもしれません。
近年のゴルフ人気の低迷から大会が減っており、以前にも増してプロ選手にとってはスポンサーを大事にしないといけません。
そうした内部的な事情もあって、協会としても今回の行動をより問題と捉えた可能性もあります。
片山選手に何があった?
出典:ironna.jp
いったい片山選手が客観的にみてどこまで「不適切な対応」をしたのかにもよりますが、過去人気のあった時代に比べ、もっと慎重に、丁寧にスポンサーを接待することを協会として求めていたでしょう。
これまで数限りなく、片山選手はプロアマ戦をこなしてきたはずです。
その重要さも、どのように対応すれば良いかも知り尽くしていたはずです。
それなのに、なぜこんなことが起こったのでしょうか。
ここからは僕の推測です。
スポンサーにしても、人気の低迷している中で出資していることを理解して、わざと強気な態度をとる方がいてもおかしくはないような気がします。
もしかしたら、片山選手に失礼な態度をしたということもあり得るでしょう。
グッと堪えて笑顔を作る場面で、苛立ちをみせてしまったとしたら、そういう態度をするタイプの傲慢な接待客は、きっと立腹をするでしょうね。
一般の会社員なら、接待でお客様を徹底的に持ち上げる面倒くささというのはよくわかっていますし、それも仕事だと割り切れるでしょう。
ところが、プロゴルファーというのは、自身がプロであるというプライドがあるので、そこまでへりくだれるものではないでしょう。
本来は接待される側も、その辺りの空気感は理解しているべきなのかもしれませんね。
また加えて2018年に入って石川選手が選手会会長に抜擢されるという人事です。
片山選手の腹の中に何かがあっても、おかしくはないのではないでしょうか。
それは本人にしかわからないし、他言もしないでしょう。
なかなか、難しいところではあります。
それでも、ぐっと堪えて、しっかりとした会話や対応をすることが、お金をいただいているものの務めと言えば、そうなんでしょうね。
まとめ
同機構の準則にはこのように明記されています。
プロアマトーナメントの重要性を鑑み、プロアマトーナメントに出場する同伴アマチュアに不適切な対応をしたり、不快感を与えるような態度をしてはならないこと
違反をすると懲戒や制裁を与えられる可能性があります。
片山選手にはなんらかもペナルティが課されると思います。
出場停止もあるかもしれません。
ただでさえ人気が低迷している中で、こうしたマイナスイメージに繋がることがニュースにならないように気を付けるべきでしょう。
プロゴルファーにとっては「冬の時代」かもしれませんが、東京オリンピックで飛躍があるかもしれません。
同じように「冬の時代」を乗り越えて、今大きく人気を取り戻したプロレスのような好例もあります。
グランドデザインとマネジメント次第で、変えられるはず。
とにかく気を抜かず、頑張って欲しいと思います。
ここまでお読みいただきありがとうございました。
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