小島容疑者により新幹線で無差別殺人
出典:ANN NEWS
2018年6月9日、東海道新幹線で無差別殺人事件が起こってしまいました。
犯人は、小島一朗容疑者。
午後9:23に最終列車であるのぞみ265号が東京駅を出発。
午後9:42に新横浜駅をでたあと、5分後の9:47分に、複数の乗客から
「刃物を持った男がいて1人がけがをしている」
と、110番通報がありました。
事件は新横浜駅を出発した直後に発生したものとみられています。
出典:モーニングショー
犯行は小島容疑者が乗車していた12号車で発生しました。
小島容疑者は、新横浜駅を出た直後に右側に座っていた27歳の女性を突然切りつけました。
その女性が辛くも逃げたため、今度は通路を挟んだ左側の26歳の女性を切りつけました。
そこで一番後ろに座っていた男性が止めに入ります。
その男性はいったんは羽交い絞めにしますが、刃渡り30センチの大きなナタで反撃され、馬乗りになって何度も首を切りつけられました。
馬乗りになっている男性に対して、車掌が座席のシートを外して盾にしながら、10数分説得を行いました。
警察が待機する小田原駅に到着するまでの17分間、乗客は逃げまどい、13号車の連結部分に密集、すし詰め状態で、恐怖に震えながら待っているしかありませんでした。
出典:ツイッター提供
出典:ツイッター提供
血みどろの現場がすぐそこに見えます。
小島容疑者が車掌の静止を振り払い迫ってきたら。
その恐怖は計り知れないほどです。
テロだと思い、トイレに駆け込んで隠れていたひともいたようです。
新幹線が小田原駅に到着し、警察が小島容疑者を拘束、乗客はやっと解放されました。
残念ながら、その男性は搬送先の病院で死亡しました。
男性が立ち向かわなければ、もっと沢山の犠牲者が出ていてもおかしくない状況だったようです。
当時新幹線に乗り合わせた乗客の生々しいコメントを一部転載いたします。
悲鳴を耳にした60代の主婦は
「もう少し後ろの席だったら私も被害に遭っていたのでは。すごいショックだ」と声を震わせる。出典:JIJI.COM
16号車にいた大阪市東淀川区のカメラマン鳴岡雅人さん(32)は、首元を手で押さえ血を流した女性が「助けて!」と叫びながら車両に飛び込んでくるのを見た。直後に10人ぐらいがなだれ込んできた。「緊張で、カメラを取り出せる状態ではなかった」と振り返った。
出典:JIJI.COM
座席を盾にできる東海道新幹線
写真のように、車両の多数の座席からシートだけが外されています。
これは、乗務員から乗客に、シートを外して盾として使うように渡したためです。
JR東海では、「脅威が発生したら座席シートを外して盾のように使う教育をしている」とのことで、東海道新幹線は全部外れるようになっています。
一般の乗客は防御術を身につけているわけではありませんので、どこまで有効かは定かではありません。
ただ、亡くなった男性がもし、このシートを盾にできる仕様を知っていたら、ナタを受け止めることで死は免れたかもしれませんね。
乗車時にどこまで仕様を伝えておくかは判断が難しいところではあります。
犯行に使われたナタとは?
出典:アマゾン
出典:楽天市場
一般的ななたは20センチ程度です。
上の画像はサンプルですが、それぞれ刃渡り18センチ、20センチです。
犯行に使われたナタは、警察の発表では30センチもありました。
これは、異常に大きいナタで、市販されているものでは無いそうです。
なぜなら、普通に木を切るためには20センチくらいでないとまともに振りかぶれないためだそうです。
こうした特殊な刃物を事前に用意しているという点で、小島容疑者が当日思い付きで犯行に及んだわけではないことがわかります。
亡くなられた男性は?
亡くなったのは、梅田耕太郎さんという方らしい。
身元確認出来たようだ。。
38歳となると、もしかしたらお子さんもいるかもしれない。。
この方が止めようとしなかったら、もっと犠牲者増えてただろう。
自分の命も顧みず、勇敢な方だった。
ご遺族の方にも、お悔やみ申し上げます。。 #東海道新幹線— きょん (@kyonkyon1717) 2018年6月10日
38歳の兵庫県尼崎市に住む男性会社員、梅田耕太郎さんという方です。
梅田さんの首付近に数十カ所の刺し傷があったようです。
梅田さんの隣家の方は、感じの良い男性で、小さなお子さんに優しく微笑む温厚な方だったとのことです。
優しく困っているひとを見過ごせない性格が伝わってきます。
目の前で女性が次々と切りつけられているのを、見過ごすことが出来なかったのでしょう。
「そういう凶器を持っているひとに立ち向かうなんて愚かだ」
「自分の身を守ることに専念していた方が良かったのでは?」
「悪漢を倒す名誉欲があったのでは?」
そういう心無い意見もあろうかと思います。
この意見にはきちんと、否定しておかなければいけません。
誰もが恐怖に逃げまどい、恐怖にひきつっている中で身体を動かせた梅田さんには、名誉欲など微塵もなかったはず。
何故なら人間にとって、名誉欲などよりも、生存欲求の方が圧倒的に強いからです。
そして、消防隊やレスキュー隊が身を挺して人命を救えるのも、名誉欲などではありません。
救える技術を持って己の身も守れる自信があるからです。
前項でお伝えした通り、小島容疑者は無差別に切りつける状況でした。
誰かが止めなければ、もっと死者が出ていてもおかしくはありません。
だから梅田さんだけで済んで良かったなどとは思いません。
梅田さんにももちろん、生きて、これからの人生を全うすべきでした。
これは運命などでは語れません。
そこに梅田さんという、優しい男性が居合わせて、止めようと瞬間的に身体が動いた。
自分の身を挺して他者を守ろうとした梅田さんは、本当に凄い。
本当の強さと、優しさをもった男です。
心よりご冥福をお祈り申し上げます。
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