神の降りる地の平和な農家で6人の殺害事件
image:グッド!モーニングより
九州山地の中央部、宮崎県高千穂町といえば「天孫降臨」の神話で知られています。
風光明媚な峡谷や田園風景が有名で、近年ではパワースポットとして観光客も多く訪れるようになっています。
2018年11月26日、高千穂町の民家で、一家5人と知人、あわせて6人の遺体が見つかる事件がありました。
事件現場から見つかった遺体は、飯干保生さん(72歳)、妻の実穂子さん(66歳)、次男の妻の美紀子さん(42歳)、孫の拓海さん(21歳)、孫の唯ちゃん(7歳)。
以下は拓海さんです。
Facebookアカウントを持っていました。
そしてもう一人、松岡史晃さん(44歳)。
幼子にまで手をかけるむごたらしい事件です。
殺害したとみられているのが次男の飯干昌大さん(42歳)です。
image:ワイドスクランブルより
昌大さんは近くの川に飛び込み自殺しているところを発見されています。
この悲惨な事件で何故、一家と関係が無いはずので松岡史晃さんも殺害されてしまったのでしょうか?
また何故7歳の幼子にまで手をかけなければいけなかったのでしょうか?
松岡史晃さんは何故殺害されたのか?
image:グッド!モーニングより
現場は13軒しかない山間の静かな集落でした。
飯干さん一家は林業や農業で生計を立てており、典型的な農家のお宅だったといいます。
image:グッド!モーニングより
朝は農作業に出掛け、暗くなったら帰宅して家族で団らんする、ごく普通の家族だったのでしょうね。
ほとんどのひとがナタのような鋭利な刃物で刺されて亡くなったとみられています。
image:グッド!モーニングより
現場は遺体が折り重なり、血の海という状況
見るも無残な状況です
そのように捜査関係者は話しています。
実穂子さんは外の道路で倒れており、首が切断されていたといいます。
逃げようとして追って殺害するのなら切断までする必要はありません。
実の母親に対しての強烈な怨念なのでしょうか。
またその現場には次男の昌大さんの姿がなく、自宅から15分の場所にある高千穂市の中心部で車が見つかり、近くの橋の下に昌大さんの遺体がありました。
他に他殺の証拠も無いようなので、昌大さんが6人を殺害後に自殺したものとみられています。
以下の画像はその橋と、上から見下ろしたものです。
115mの高さがあり、ごつごつした岩場になっていることから、落下すればまず助からないでしょう。
image:情報ライブミヤネ屋より
image:グッド!モーニングより
このただでさえ凄惨な現場でも異様なのは、一家とは関係が無いはずの松岡史晃さんも亡くなっていたということです。
そして後日、松岡さんも首が切断されていたことが判明しています。
松岡さんは、昌大さんの知人のようです。
報道では元トラック関係の仕事仲間と報じられています。
年齢が2歳差なので学校などで仲が良かったことなどが考えられます。
昌大さんは農業ではなく別の場所で仕事をしに行っていたようですが、いずれも長続きしなかったようです。
現在は会社に勤めており真面目に仕事に取り組んでいたそうです。
週末にあった会社の忘年会を兼ねた旅行には昌大さんと殺害された妻、子供たちが参加しており、楽しんでいたそうです。
しかし、昌大さんと妻の美紀子さんの間には不倫などの夫婦関係のトラブルがあり喧嘩も絶えなかったといいます。
見かねた松岡さんが、喧嘩の仲裁に来たところ、昌大さんが激昂して一家もろとも松岡さんも殺害してしまった、というのが現時点での警察の見立てのようです。
日曜日の夜に次男夫婦が喧嘩があり、松岡さんが仲裁に行っていたことが近隣住民の証言で分かっています。
月曜日の午前に発見されており、飯干さんの親族からの電話に出ないために警察が確認したところ6人の殺害を確認されたという状況からみて、日曜日の夜に殺害されたものとみられます。
松岡さんを知る方は、優しくて良い人だったと言います。
image:ワイドスクランブルより
松岡さんは遺体が発見された現場からは15キロ、車で30分の場所にある五ヶ瀬町に住んでおり、消防団に所属していました。
事件当日は消防団の忘年会に参加中、昌大さんから呼び出されて向かったようです。
自身の生活に関係が無い喧嘩の仲裁で15キロ、30分の距離をやってくるというのは、昌大さんのことを真剣に心配していた方だったのだろうと推察します。
しかし昌大さんの一家と面識があることはその知人もご存知なかったということなので、喧嘩の仲裁をしたのは今回が初めてか、あえて他人に伝えない事情があった可能性はあります。
どうも仲裁に向かったのは事件当日に昌大さんから頼まれたためのようですが、もし初めての仲裁の現場で殺害されてしまったとしたら…
松岡さんにとってもあまりにも悲惨な結末だったとしかいいようがありません。
たった7歳で終わった生命!
image:グッド!モーニングより
高千穂の住民からは悲痛の声がありました。
平和な村じゃ
13軒で
そげんことあってたまるか
こんな平和な村で
残念でたまらん
かわいい子どもがいたから
それがあんまり可哀想だ
近頃自転車の補助輪を外して
やっと乗り始めたばかりだった
道路でよく遊んでいた
孫の唯ちゃんはたったの7歳でした。
image:ワイドスクランブルより
自転車の補助輪がはずれて、これからもっと遠く、知らない世界をたくさんたくさん見て、愛するひとに出会って、そんな人生があったはずです。
そんな大切な我が娘の生命さえ奪ってしまうというのは、尋常な精神状態ではなかったことでしょう。
到底許しがたい行為です。
事件現場では、唯ちゃんはお母さんと折り重なるように倒れていたといいます。
2人にはナタで切りつけた傷はなく、首を絞めた痕があったそうです。
他のひとと明らかに殺し方が違うことからみても、2人に対する感情だけは異なっていたことが分かります。
傷つけたくはないという感情から、殺したくは無かったのに、という矛盾する感情が感じられます。
夫婦はちょっとした傷口が広がっていき膿んでいつまでも治癒できなくなってしまうということがあります。
その傷口の原因をお互いに理解し徐々に治していく努力ができなければ、大抵は離婚で終わることでしょう。
しかし我が子がいる場合は、事態は拗れがちだといいます。
親権を巡って争いになるためです。
自転車の練習を一緒にしていたであろう、愛しい我が子を手にかけていたとすれば、もしかするとその辺りまで拗れ切っていたのかもしれません。
まとめ
状況から様々な理由が考えられます。
いずれにせよ分かり切っている真理がひとつだけあります。
人を殺めることは絶対にいけません!
この記事を読んだ方が少しでも何かを感じて頂けたら幸いです。
ここまでお読みいただきありがとうございました。
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