Google Search Consoleからの謎のメール
2018年9月19日前後から、『モバイル ファースト インデックスが有効になっているため、スマートフォン用 Googlebot のログでサイトのトラフィックが増加している可能性があります。…』という内容のメールが届いた方がいるかもしれません。
以下がそのメールの全文になります。
Mobile-first indexing enabled for https://www.***.***/
https://www.***.***/ の所有者様
モバイル ファースト インデックスが有効になっているため、スマートフォン用 Googlebot のログでサイトのトラフィックが増加している可能性があります。また、モバイル版のコンテンツから Google 検索結果のスニペットが生成されるようになることもあります。
背景: モバイル ファースト インデックスは、インデックス登録とランキングの決定についてモバイル版のコンテンツを使用することで、ユーザー(主にモバイル ユーザー)が探している情報を見つけやすくするための仕様です。弊社のクロール、インデックス登録、ランキングのシステムは、これまでは PC 版のサイトのコンテンツを使用していたため、PC 版とモバイル版でコンテンツが異なる場合、モバイル検索に不都合が生じることがあります。弊社の分析によると、お客様のサイトのモバイル版と PC 版は類似しています。
詳細:
• インデックス カバレッジについては、インデックス ステータス レポートをご利用ください。
• インプレッション数、クリック数、サイトのデザインについては、検索パフォーマンス レポートをご利用ください。
• ご不明な点がありましたら、ウェブマスター フォーラムにご投稿ください。その際は、メッセージ タイプ [WNC-20058194] である旨をお知らせください。または Google の一般公開イベントにお立ち寄りください。
このメールは、ドメインが「www」の有無ごとに届きます。
本文を読むと、「トラフィックが増加している可能性があります」「Google 検索結果のスニペットが生成されるようになる」といった文言から、何か設定に不手際が!?とハラハラした方も多いかもしれません。
結論から言えばこのメールが来ることが正常の証と思って問題ありません。
つまり何もする必要はありません。
これは「MFI」を開始した通知だからです。
MFIとは?
「Mobile First Index」(モバイルファーストインデックス)の略称です。
届いたメールの本文にも記載されていますね。
これはGoogle社が発表した、検索の主軸転換のことです。
これまではパソコン向けに作成されたWebページの内容をインデックス(データベースへの登録)して、コンテンツの「質」を評価していました。
その「質」によって検索ランキングを変動させていたということですね。
ところがここ数年で一気にモバイル(いわゆるスマホのような携帯端末)でWebページを閲覧する数が増加し、パソコンでの閲覧数を超えていました。
Google社は閲覧数のマイナーな方法を主軸にコンテンツの質を評価するいびつな状態を改善する必要がありました。
そこで、今後はモバイル向けに作成されたWebページの内容を主軸にコンテンツの「質」を評価することにしました。
それがMFIの概要です。
GoogleにインデックスされているWebページは膨大な数があるため、いっぺんには切り替えができません。
順次切り替えが行われていくため、このメールが届いた時点で、ご自身のWebページの評価軸がモバイルに移行したとお考えいただければよいかと思います。
レスポンシブデザイン(閲覧者の画面サイズまたはウェブブラウザに応じてデスクトップウェブページが閲覧できることを目指したウェブデザインの手法)で作成されたWebページなら特段何もする必要がありません。
逆に、ご自身のWebページがレスポンシブデザインのはずなのに、このメールが届いていない場合は、移行がまだ行われていないのか、何かWebページ側に問題があるのかもと考えてみても良いかもしれません。
調べてみても分からない場合は、ウェブマスターフォーラムの既存の質問を参考にしてみてください。
それでも分からなければ、ご自身で質問を投げてみてください。
httpss://productforums.google.com/forum/?hl=ja#!forum/webmaster-ja
MFIになって検索順位が下がった!?
もしこのメールが届いてから検索順位が弱冠落っこちてしまった、というような場合は、モバイルでの検索速度が遅いことが一つの要因になっているかもしれません。
Google社からは、2018年7月からページの読み込み速度をモバイル検索の要素として使用すると宣言が出されています。
以下は2018年1月にGoogle社から公表された宣言です。
検索ユーザーはできるだけ早く質問に対する回答を見つけたいと考えています。研究(英語)では、ユーザーはページの読み込み速度を非常に気にかけていることがわかっています。
読み込み速度はこれまでもランキング シグナルとして使用されていましたが、それはデスクトップ検索を対象としていました。
そこで 2018 年 7 月よりページの読み込み速度をモバイル検索のランキング要素として使用することを本日みなさんにお伝えしたいと思います。
この ”Speed Update” (と私たちは呼んでいます)は、ユーザーに本当に遅い体験を提供しているようなページについてのみ影響し、ごくわずかな割合のクエリにしか影響しません。
そのページがどのような技術を用いて制作されたかに関係なく、すべてのページに同じ基準を適用します。 検索意図は依然として非常に強いシグナルですので、魅力的で検索クエリと関連性の高いコンテンツは、ページの読み込み速度が遅くても高い順位に掲載される場合もあります。
モバイルのWebページがどの程度の速度かどうかは、Google社からツールが用意されていますので、確認してみてください。
Test my site(モバイルサイトの速度をテストしましょう。)
httpss://testmysite.withgoogle.com/intl/ja-jp
モバイルでどの程度速度が出るかを測定してくれます。
1秒から7秒の間なら悪くは無いようです。
それよりも遅い場合は評価が下げられているかもしれません。
httpss://developers.google.com/speed/pagespeed/insights
モバイル、パソコン両方でどの程度速度が出るのかを測定し、かつ改善案を提示してくれます。
より具体的にSEOに活かせるかもしれません。
モバイルの高速化と、Googleから評価をされるためには、AMP(Accelerated Mobile Pages)に対応させることも重点になりそうです。
AMPはGoogleが推進しているモバイルページを高速に表示させる手法です。
つまり導入していないWebページと比較しても、Googleに評価をされやすいと言えそうです。
WordPressなどを使っているなら、AMPに対応したテーマを導入していれば比較的簡単にAMPへ移行できるはずです。
まとめ
MFIが原因で、大幅に検索順位を下げるというのは、実際のところは考えにくいです。
なぜなら、Googleの検索ロジックの更新では無いためです。
Google社の宣言文を読んでも、その点について注記がされていました。
この ”Speed Update” (と私たちは呼んでいます)は、ユーザーに本当に遅い体験を提供しているようなページについてのみ影響し、ごくわずかな割合のクエリにしか影響しません。
本当に遅いWebページはユーザビリティが低く、ユーザのGoogle社に対する印象低下にも繋がるため、表示させたく無いというのはごく自然な考え方ですね。
前項でお伝えしたようなツールを用いて、ご自身のWebページの速度を今一度、見直してみてはいかがでしょうか。
ここまでお読みいただきありがとうございました。
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