平尾昌晃氏の遺産
image:情報ライブミヤネ屋より
2017年7月に亡くなった平尾昌晃氏。
『カナダからの手紙』などの名曲を多数残されました。
2018年も秋がみえてきたころ、平尾昌晃氏が残した60億円の遺産をめぐって相続トラブルになっていることは分かりました。
三男の平尾勇気氏が、50年発生する印税と不動産合わせて60億円と言われる遺産の独占や株式の不当買い戻しに、マネージャをしていた女性が関与していることを告発しました。
遺言書は残っていません。
しかし遺言と取れるメールは残っていました。
今後法廷闘争になれば、さらに泥沼化…
平尾勇気氏の主張を整理しました。
素敵な曲を沢山残した平尾氏の親族にいったい何が起こっているのでしょうか。
遺産相続の問題
平尾氏には3人の息子がいます。
1人目の奥さんに1人、2人目の奥さんに2人です。
今回記者会見まで開いて問題化したのは、三男の平尾勇気氏です。
平尾勇気氏は3人の中でも特に平尾昌晃氏に可愛がられていたそうです。
平尾勇気氏も最も父親への愛情を持って接していたといいます。
平尾昌晃氏の側近には、マネージャーだった50代の女性がいます。
亡くなる5年ほど前に、実はこの女性と結婚をしていた事実が分かったそうですが、3人の息子たちには伝えられていなかったと言います。
平尾勇気氏は偶然、戸籍謄本から発見し確認をしたそうですが、「言うタイミングがなくて」という理由で終わったとのこと。
その時から女性への不信感が始まっていたようです。
2018年1月ごろ、女性から3人の息子たちが呼び寄せられました。
会社のお金を動かすために書類を作らないといけないという説明でした。
提示されたのはジャスラックの相続用の書類。
その時に印を押したのは、1人だけが相続する「単独用」のみで、しかも承継者の欄は空白のままだったと言います。
書類には2通り、1人だけが相続する「単独用」と、兄弟などの複数人が受け取れる「共同用」がありますので、本来の手続きとしては、「共同用」の書類の承継者の欄に各人の指名を記入し、各々の印を押す必要があります。
平尾勇気氏は女性が故意に、遺産を独占しようとして行った行為だと主張しています。
著作権は著作者の死後50年間が保護されます。
仮に年間1億円の著作権料が振り込まれたとすれば、以後50億円が女性一人に渡っていたかもしれません。
これを長くマネージャをやり権利関係も勉強しているはずの女性が「うっかり」のように言うわけですから、平尾勇気氏が不信感を抱くのも無理は無いのでしょう。
株式の問題
image:情報ライブミヤネ屋より
平尾昌晃氏の楽曲を管理する上で、マネジメントのための個人事務所として「平尾昌晃音楽事務所」と、著作権などを管理する「エフビーアイプランニング」があります。
「エフビーアイプランニング」が筆頭株主になり、「平尾昌晃音楽事務所」を支配していたそうです。
「父はマネジメントのための個人事務所『平尾昌晃音楽事務所』(以下、音楽事務所)と、著作権などを管理する『エフビーアイプランニング』(以下、F社)という2つの会社を持っていたのです。そこには、F社が筆頭株主で音楽事務所を支配するという構図があったのですが……」
出典:auポータル
株式は以下のように配分していたようです。
平尾昌晃音楽事務所 20000株
平尾昌晃氏 3000株
エフビーアイプランニング 17000株
女性は5年ほど前に、エフビーアイプランニングが所有する17000株を850万円で平尾昌晃音楽事務所に買い戻し、自己株にするという不可解な手続きを取っていたといいます。
今後発生する印税と、所有不動産などを合わせれば60億円の価値がある会社の株式を、たった850万円で買い取っていることに平尾勇気氏は疑義を呈しています。
この点について女性側は、平尾昌晃氏が元気なころに顧問税理士と決めて行っていると主張しています。
対する平尾勇気氏は、この背後には株式を動かし3人の息子が平尾昌晃音楽事務所の経営に立ち入れないようにするように仕組まれていたのではといいます。
こうした家族経営の株式を動かすにも株主総会が開かれるものですが、招集されたのは次男のみだったため、不信感を増幅させるには十分だったわけです。
そこで女性は代表取締役に就任していました。
この株主総会に呼ばなかったことについても、女性は「知らなかった」と釈明しているそうです。
確かに家族経営など少人数の株式の場合は、内うちで済ませてしまうということもあると聴きますが、その場合も本来やるべきことを分かっていてあえてやるものです。
顧問弁護士もいて「知らなかった」という釈明がどこまで通用するのでしょうか。
身内を役員へ?
女性は妹2人をエフビーアイプランニングと平尾昌晃音楽事務所の役員に就任させることを検討しているといいます。
平尾勇気氏は、平尾昌晃氏とは何も関連の無いはずの2人を突然役員にすえ、会社を女性の身内で独占することが目的だと断言しています。
身内を会社の重役に入れるということは、他でもありそうな話です。
ただし株主や役員が承知していればの話です。
平尾勇気氏が女性を信頼していないから、その妹も信頼できないというだけの話の可能性はあります。
遺言書が無いことが問題だが
遺書が無く、法定相続分で分配する方向で話し合っています。勇気さんが強い主張をするからモメるのかと
女性は報道の取材にこのように答えています。
女性にしてみたら、手続き上のミスが重なっただけで、これから公平に分配しようと思っていたという主張です。
しかし客観的には、平尾勇気氏の記者会見を受けて、慌てて弁護士と相談し整合性を取ったとみえなくも無い。
今後法廷闘争になれば、新たな情報が続々と出てくるので待ちたいと思います。
なお、記者会見の場で遺言書作成に向けて弁護士と相談をしていた文面が公表されました。
マンションをはじめ
音楽事務所の資産を使用して
認定NPO法人「ラブ&ハーモニー基金」を
絶えず意識しながら
福祉で資金が尽きるまで人を育て
音楽で夢を与えて
身寄りのない方や
障碍者および精神的に弱い方々
そういった方々を永久にサポートし
音楽による慰問活動
また、スポーツによる健康的な行動
それらに協力していきたいと思います
(中略)
(女性)、息子たちへの財産分与としては
配分も一応は考えています
今度お会いしたときに
ご相談をしたいと思いますので
よろしくお願いいたします。
平尾昌晃
このメールが、平尾昌晃氏筆を騙ったものとは思えません。
これほどの福祉への気持ちを持たれた心の広い文章は、本人でなければ書けないと信じたい。
このメールには何の法的効力もありませんが、平尾昌晃氏の想いを知る上では重要な文章です。
今後のお金の使い方に大きな「かせ」を付けることになるためです。
世間が知ることになれば、いずれマスメディアが「あのお金で平尾さんの思う福祉活動に使われているのか?」というネタにすることは十分に想定できるからです。
メールの内容に法的な効力が無いことは当然知っているでしょうが、あえてマスメディアが注目する記者会見で公表したことは、平尾昌晃氏の財産の使い方に「かせ」を付けたい意図があったのかもしれません。
実際にそこまで考えているかは、わかりませんが。
後妻の元マネージャとは誰か?
いまだマスメディアでは公表されていませんが、ネットでは既に以下のような記事が発掘されていました。
昨年7月に亡くなった作曲家平尾昌晃氏(享年79)の作品の中から、82曲を収録したCD5枚組みのCDボックス「平尾昌晃の軌跡」がこのほど発売された。
平尾昌晃音楽事務所の村田三枝チーフプロデューサーは「これまで多くの関連作品がリリースされましたが、歌手時代の作品、他のアーティストに提供した作品がこれだけの規模で初めてまとめられたと思います。あらためて、歌手『平尾昌晃』、作曲家『平尾昌晃』の偉大さを感じました。まさに生涯現役だった平尾昌晃の軌跡がつづられた作品集だと思います」とコメントしている。
出典:日刊スポーツ
報道番組でも「マネージャーM」と呼称されていることから、「村田三枝」氏だろうと囁かれているようです。
裏付けは無いですが、SNS界隈ではかなり出回っているようです。
キーマンであることは間違いありませんが、それ以上の情報は現段階で知る必要は無いでしょうね。
まとめ
2種類の書類があること、承継者の欄が未記入なのはおかしいことに気付かないことがそもそも脇が甘いというそしりは当然受けるべきでしょう。
5年前から不信感があったのなら、なおさら慎重に行動すべきでした。
しかし故意に行ったとなれば、当然女性の詐欺にあたることも考えられるでしょう。
女性は既に書類については訂正しているということですが、どこまで追求できるのでしょうか。
本来であれば遺産相続問題は身内だけで決着を付けられるものですが、平尾勇気氏はあえて記者会見を開きました。
これは何故なのでしょうか。
平尾勇気氏は兄弟の中でも少し温度感が違うようです。
記者会見で、今後兄弟、女性を入れた株主総会を開いても勝てないかもしれないと弱音を呟いていました。
どうも身内に味方が少ない状況で、マスメディアを利用したかったのも理由の一つかもしれませんね。
売名、印税目当てと様々なバッシングを受けることの覚悟が必要なことは間違いなく、父親への愛情のために告発したという彼の言葉は、信じたいと思います。
彼の記者会見での容姿をやたらと責める風潮もありますが、人を容姿で判断することは誤りです。
冷静に発言内容に耳を傾けましょう。
ただし。
結果、感情だけで誤解していたことを大袈裟にして世間を騒がせるような行為だったのなら、芸能活動の終焉など報いは受けることになるでしょう。
ここまでお読みいただきありがとうございました。
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