泥沼化するレーダー照射問題
image:ワイドスクランブルより
日本側から証拠の動画が公開されてから、このレーダー照射問題は泥沼化の様相を呈してきましたね。
いったい落としどころはどこになるのでしょうね。
直近では韓国が反論動画を公開しました。
感情を扇どうする意図的な編集とはどういうものでしょうか?
そして気になる、海外の反応はどうなっているのでしょうか?
韓国の反論動画
image:モーニングショーより
韓国側から反論動画が公開されました。
この動画をみると、意図的に編集し、韓国国民や海外の感情を扇動しようとしている意図が良く分かります。
まず、韓国側で撮影した動画は動画全体の11秒のみで、ほとんどが日本側が公開した動画を転用しています。
その動画も自国にとって都合の良いように編集されており、日本側の通信が聴き取りにくかったという主張を確認させるために「呼びかけ」の部分だけを残し、その後の「レーダー照射の意図を確かめる通信部分」を完全にカットしていました。
これだけでも十分に、反論というよりは「プロパガンダ動画」になっていることは分かりますね。
また動画のサムネイル(トップ画像)が韓国艦に異常に近い位置にP-1哨戒機の画像を貼り付けてねつ造したものです。
単に表現を誇張しているだけで、ねつ造とは言い切れないのでは?という擁護派の声も聞こえてきそうですが、国が公式に出した反論動画で誇張というのもどうなんだろう?と思いますし、明らかにねつ造の意図を感じさせる部分も分かっています。
日本のP-1哨戒機の画像は、防衛省のホームページからパクってきており、本来水平線に対して真っすぐに飛んでいる画像になっています。
ところが韓国の動画サムネイルでは、P-1哨戒機があえて傾けて貼り付けられています。
傾けて韓国艦に向かってきているかのように印象操作をしているというわけですね。
以下が防衛省ホームページに掲載されいているP-1哨戒機の画像。
水平を保っていることがわかります。
image:モーニングショーより
以下が反論動画のサムネイル。
P-1哨戒機を韓国艦の近くに配置しただけではなく、角度を下向きに変えていることがわかると思います。
こういう姑息な印象操作を随所に行っています。
これが国が公式に公開する動画だとみるとその異様さを感じます。
image:モーニングショーより
韓国政府は画像を編集したことは認めているようです。
このように観る者の日本に対する悪感情を扇どうさせる意図で作ったねつ造動画ということは明らかですが、ちょっと気になるのが、それを見た海外の方々の反応です。
まんまとこの印象操作に騙されてしまい、日本は軍国主義に走っているなどと騒いでいるのでしょうか?
海外の反応は?
image:モーニングショーより
日本側の低空飛行で威嚇している
日本が謝罪すべき
というのが現在の韓国側の主張です。
しかし映像をみれば分かる通り、まったく威嚇的な高度を飛んではいません。
民間航空機と比べれば低空なのかもしれませんが、軍用機というのは、民間機よりも低空を飛行できる国際ルールになっているそうなので、決してルールを歪曲しているわけでもありませんし、高度も十分にとっています。
むしろ無線で呼びかけを行い、極めて平和的に解決をはかっていることは明確な事実です。
元米国防総省・海軍パイロットのジアラ氏はこう切り捨てています。
防衛省が公開した映像をみたが
危険で挑発的な行動は何もなかった
またロンドン大学の軍事専門家であるパタラーノ博士も、このように話しています。
哨戒機の距離の取り方は通常通りだった
最大の問題は
レーダー照射の意図を尋ねられても
韓国の駆逐艦が返事をしなかったことだ
つまり専門家からみても韓国が主張するような危険性は皆無で、韓国側が返事をしなかったことが問題だったということが、むしろ浮彫りになって理解されていることが分かります。
韓国側の公開した動画はかなりの再生回数になっていますが、冷静にみてもらえばどちらが正しいか分かってもらえそうです。
韓国が必死に反論している行為が墓穴を掘っている行為だということが明白です。
ではこれでもう安心できるのでしょうか?
とんでもありませんね。
油断がならないのは、続々と多言語版で動画を公開していくという「慰安婦像型」の手段にでていることです。
韓国や韓国国民がこれまで慰安婦問題や徴用工問題で行ってきたやり方は、「大きな声で騒ぎ立てダダをこねた方が有利になる」というやり方ですが、この事件でもそのまま踏襲していると考えられます。
人間は面倒事を避けようとするあまり、騒ぎ立てるひとの主張をつい聴いてことを早く終わらせようとする習性がありますね。
まるでダダっ子と困惑する親のようですが、実際にそれで日本が譲ってきた、謝罪と賠償を勝ち取ってきた歴史から、方法論として学んできてしまったのかもしれません。
このまま韓国側の動画の露出ばかりが増えてしまった場合、本来日本が主張していた正論がかき消されてしまうことが非常に怖いと感じます。
世界から日本が軍国主義化し近隣諸国を脅していると思われることは、日本人なら誰も望んではいないはずです。
日本側は冷静な態度が絶対原則ではありますが、韓国側の主張ばかりが注目される状況を作らないようにしないといけません。
謝れない韓国
image:BLOGOS
韓国、文政権が何故こうしたウソをウソで塗り固めるような「ベタな」対応をしているのかといえば、もともとの性格的な問題とは別に、日本に絶対に謝れない状況があるからです。
そもそも日本側が韓国に無断で動画を公開したことで韓国側が理性を失ったと、韓国側を擁護する声があるようです。
しかし実際のところは、日本側は事件後、韓国に射撃用レーダー照射について質問をし、丸一日の猶予をあたえて回答を待っていました。
本来誤って照射してしまったのなら相手に言われるまでも無く即座に謝罪をするべき重大事です。
P-1哨戒機を破壊され戦争になる可能性があったことを考えれば、丸1日も時間を置く必要すらないほど深刻な行為でした。
世界的な、常識的な感覚でそう行動をとるべきでした。
ところがその猶予期間にも韓国は回答をせず無視を続けたことで、日本側はやむをえず、動画を公開し沈黙する韓国側を動かすことにしたというのが、この応酬が始まったきっかけになろうかと思います。
韓国という国の性質と文政権の状況を考えれば、動画を公開することで意固地になることは目に見えていたし、他にもやりようがあったのでは?という主張をする方もいます。
実は、その意見は一理あるのかもしれません。
文政権は北朝鮮問題でアメリカとの仲裁をしたとして、日本に対して優位な立場になっていると考えているはずです。
実際には拉致問題は1ミリも進展していませんが、核攻撃の脅威をいったん遠ざけたと思っていることでしょう。
もともと北朝鮮寄り、反日の市民団体などが文政権の強力な支持基盤になっており、ここで弱みをみせ、せっかく積み上げた文政権の支持を失いたくはないはずです。
ただでさえこの一年で一気に支持率を下げています。
かつては80%以上あった支持率は50%を割っています。
この事件で頭をさげることは、支持基盤を失い、政権が維持できなくなる未来を予期させたはず。
徴用工訴訟問題など国際世論的にも異常性を感じさせてしまっている中で、これ以上韓国が下手を打ったことを世界に宣伝するわけにはいかない。
ここで韓国が過ちを認めれば、徴用工訴訟や世界に作られている慰安婦像も、やっぱり韓国がおかしいんだと世界に再認識される隙も与えることでしょう。
韓国にとって、文政権にとって、全ての歯車が狂ってしまう恐怖を感じたことでしょう。
安倍政権は、この状況を逆手にとって動画の公開に踏み切ったと考えるのが理に叶っていそうな気がします。
韓国が理性よりも感情に傾いた行動をとることは承知の上で、どんどんボロを出させてしまおうというところまで考えて行動していたとしたら、なかなかしたたかな戦略だと言えるのかもしれません。
事を荒立てないよう動画を公開せず、韓国と協議を粘り強く行うという選択もあったろうとは思います。
が、もう失うものが無い安倍政権だからこそ思い切った戦略に打って出られたし、飛び込んだからには後戻りはできません。
あの時、やっぱりああしておけば良かったのでは?
とテレビコメンテーターは言いますが、現実は常に動いており後悔など何の意味も持ちません。
あのときの戦争もこうした判断で起こったなどと事を大きくして話したがりますが、これは戦争なのでしょうか?冷静に考えれば、その考えが単なる杞憂であることが分かるはずです。
これは戦争ではなく、国際的にみて正しい行為をどう主張していくかというだけの戦略の話です。
この戦略が日本の国益に叶うかどうかは、先に話した通り、韓国のウソに対して冷静に淡々と、世界に向けて事実を公開し続けていくことです。
射撃用レーダーの波形を示すことが次の一手となるでよう。
射撃用レーダーの照射を受けると、こういった特徴的な波形が照射された側にも残っているようです。
image:モーニングショーより
少しずつ小出しにしているようにみえますが、軍事機密に関わる情報をおいそれと公開できない事情があるためです。
波形を示すことも実はかなり難しいことのようですが、もうここまできたら韓国が音を上げるまで根拠を示し続けることが日本の国益に叶うと信じるしかないでしょう。
まとめ
前項で韓国が音を上げるまでとは言いましたが、実のところ、その状況にはならないのではと思っています。
その時は文政権が倒れることを表していますし、韓国国民の感情は大きく傷つき、日韓関係は決定的に冷え込むかもしれません。
日本にはそういう状況を望んでいない人たちが沢山います。
経済界も決して韓国との断絶は望んでいないはずです。
そこで、落としどころを見定めないといけなくなるはずです。
出せる情報をぎりぎりまで出し、韓国を論破し疲弊してきたころ合いで、実務者協議で「日本優位に」話し合いを進めるのが現実的なゴールでは無いでしょうか。
明らかに日本には非の無い問題ですので、あくまで「日本優位」という点にはこだわってもらいたいところですね。
ここまでお読みいただきありがとうございました。
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