三浦瑠璃さんの発言がプチ炎上?
「朝まで生テレビ!」には、この頃三浦瑠璃さんがよく出演されていますね。
その他にも多数の番組に出演されている、人気の美人コメンテータです。
そんな三浦さんの発言が、ツイッターでプチ炎上をしていました。
念のため、先にこれだけはお伝えしておきます。
僕は三浦瑠璃さんのファンでも無いし、彼女の発言には賛同できるところも、賛同しかねるところもある、普通の視聴者です。
また今回の「朝まで生テレビ!」での三浦瑠璃さんの「ホワイトウォーター疑惑」を引き合いに出した説明にも、少しゴリ押し感があったことは認めます。
三浦さんに対して「右寄りでは」「安倍政権擁護か?」という意見が多いことも知っています。
そのうえで、今回の記事では細かい内容や利害には一切触れず、あくまで公平な目線で、「SNSの怖い一面」について警鐘を鳴らしたいと思います。
2018年6月1日の深夜、テレビ朝日にて「朝まで生テレビ!」が放送されました。
僕は普段は録画していて余裕があれば観ているくらいのライトな視聴者なんですが、今回は偶然にも元気があって観ていましたので、一部始終はなんとなく覚えていました。
その翌朝にツイッターに流れてきたツイートを眺めていたら、なんとなく違和感を感じるものを見つけました。
このツイートは瞬く間にリツイートで拡散され、現時点で2882件のリツイート、3202件のいいねをもらっています。
これがそのツイートです。
朝生
三浦瑠麗「日本と違って米ではクリントンのホワイトウォーター疑惑でも議会が1年もやらなかった」
中村美恵子「私その時、米議会で働いていましたけど、調査委員会つくって長い時間かけて調査しました」
知ったかぶり瞬殺 pic.twitter.com/QkPuHkrUTW— れもんた (@montagekijyo) 2018年6月1日
このツイートに対してリツイートされている皆さんのコメントを読ませていただくと、こうした意見に溢れていました。
嘘つきの嘘を暴く人って爽快な気分だろうな。中林氏みたいな本当のこと話してくれる人がどんどん出て来てくれたら、三浦や上念みたいな嘘つきの居る場所がどんどん無くなって日本が正しい方向に向かうのにな…httpss://t.co/Fy4J0I0hSy#中林美恵子 #三浦瑠麗 #上念司
— Stay Night (@StayNight_bug) 2018年6月2日
お願いだから、知ったかぶりの三浦瑠麗をテレビや新聞に出さないで下さい。#三浦瑠麗 httpss://t.co/JrIg4f8KZK
— たそがれ記者 (@TasogareKisha) 2018年6月2日
一瞬で黙らされる @lullymiura 三浦瑠麗
知性の違い pic.twitter.com/xduyrVpciR
— min117 (@min117) 2018年6月2日
このリツイートをされている方々は、三浦瑠璃さんのことがそもそも好きではない、嫌いという方々も多数含まれているように見受けられるので、そのあたりの感情ががっちり入っていることは分かります。
ただ、そこを差し引いても、人のことを「嘘つき」や「知ったかぶり」「知性の違い」と罵倒するのはちょっとおかしいと思います。
テレビのコメンテータだから当然。
どうせ自分の顔はバレないしね。
というのはちょっと卑怯じゃないかなと思うんです。
これではただの「誹謗中傷」に成り下がっていますよね。
なおむやみな誹謗中傷を繰り返すと簡単に特定されてしまう事例について記事を書いていますので興味があれば読んでみてください。
山口達也メンバーの件で誹謗中傷は危険。高須医院長の事件のようにIPアドレスで個人は容易に特定できるその理由。ではIP偽装は?
また、こういう罵倒する言葉を使わなかったとして、正しい情報のもとに確信をもって批判をしようという論理性や気構えがありません。
その根拠は次の項で示したいと思います。
違和感の正体と正しい情報とは?
当日放送を眺めていただけではっきりは覚えていませんでしたが、この日の放送でコメンテータとして出演されていた三浦瑠璃さんの発言に対して、中林美恵子さんが返答をされている一幕だったと思います。
この拡散されているツイート主さんは、このように仰っています。
朝生
三浦瑠麗「日本と違って米ではクリントンのホワイトウォーター疑惑でも議会が1年もやらなかった」
中村美恵子「私その時、米議会で働いていましたけど、調査委員会つくって長い時間かけて調査しました」
知ったかぶり瞬殺
この文言をよく読むと、ちょっと文章的におかしいんですが、番組を観ていなかったひとにしたらこう解釈してしまいそうです。
※そもそも中村さんではなく中林さんという点は主さんが後に訂正されていました。
三浦:
ホワイトウォーター疑惑でも、議会が1年もやらなかった。
中林:
調査委員会を作って長い時間を掛けて調査をしていました。
よって、議会はきちんと機能していました。
恐らくリツイートをされている方々の多くは
ホワイトウォーター疑惑でも、日本と同じように議会が機能しなかったなんて大ウソだ!
日本では疑惑追及以外のこともきちんとやってるし。
このように解釈をして、「三浦氏が瞬殺された」と思われたのではないでしょうか?
僕はこの内容に疑義を感じて、録画を確認をしたところ、このように発言をされていましたので、必要な部分のみに抜粋して書いてみますね。
三浦:
ホワイトウォーター疑惑で1年間連邦議会止まんないんですよね。
~
有罪な案件が出てこない限りは、やっぱり1年議会が止まるってありえなくないですか?
中林:
その時ワシントンの議会にいましたけど、
~
やっぱりそれなりの特別な調査委員会を作ってるんですね。
~
ですからそれをちゃんと調べなくちゃいけないということで別枠でつくってます。
ですから法案審議とかいろんなものが止まらずに済んだというところがあるんです。
これを読んでいただくとお分かりかもしれませんが、ツイート主の方が書かれている以下の表現が、分かりにくく、ゆがめられていることが分かります。
三浦瑠麗「日本と違って米ではクリントンのホワイトウォーター疑惑でも議会が1年もやらなかった」
三浦さんと中林さんのやり取りをもう少し分かりやすく解釈すると、こういうことだったろうと思います。
三浦:
日本の議会と違って、ホワイトウォーター疑惑では議会の中で1年も疑惑について扱わなかった。
(日本では1年にも渡って議会の中で扱うのはおかしい、という疑義)
中林:
ワシントンでは調査委員会を作って長い時間を掛けて調査をしていました。
(だから1年も議会の中で扱わずに済みました、というフォローの情報)
三浦さんも、日本の議会が完全に1年間止まっているとも、米国の議会が完全に1年間止まっているとも仰っていませんよね。
それどころか、中林さんは、三浦さんの仰っている内容についてご経験からフォローをされていただけということがはっきりとわかります。
実はこのやり取りは、単純にそういうやり取りだっただけ、というのが真実でしょう。
もちろん中林さんも、三浦さんをやり込めようとも瞬殺しようとも思っていないし、三浦さんもそんなふうには受け取っていないはずです。
それなのに、ツイッターではこんなにも歪められた内容のまま拡散し、三浦さんに対しての暴言で溢れかえってしまいました。
SNSの危うさ
よくリツイートされる意見を読んでいくと、きちんと内容を理解して反応を返されている方も少数ですがいらっしゃいました。
その方は、きちんと映像を観てご自身で判断をされているようで、僕と同意見でした。
観てたけど、三浦さんの言ったこと切り取ってんじゃんあんた。議会ではやらず外に別の審議会置いてじっくり議論したって言った発言を受けての中林さんの発言だろ。
— うまお (@gonveza) 2018年6月2日
今回のツイート主の方が意図して印象操作をされたのか、初投稿時に慌てて書いたため文章がおかしくなったかはわかりません。
ただ、このツイート主の方は、その後「雑な要約だったので書き起こしました」と、2人のやり取りの全文を書き起こされています。
そこには、「ホワイトウォーター疑惑で1年間連邦議会止まんないんですよね。」と三浦さんが仰った通りの正しい表現が記されていました。
以下がその全文をアップされているツイートになります。
雑な要約だったので書き起こしました。 pic.twitter.com/qhv0Lqa8x7
— れもんた (@montagekijyo) 2018年6月2日
その他にも三浦さんの仰っている論点についての反論、ご意見も多数追記されていました。
今回の趣旨とは関連ないので割愛しますが、現時点ではこの誤った表現で多くの誤解を与えたことについては特段謝罪などをされておられていないようでした。
大事なことは、
SNSでツイートしたことが、誤った内容、歪められた内容でも、それを読んだ受けてに「ハマる」内容であれば、拡散して多くのひとに誤解された情報が認知されてしまう
というSNSの危うさです。
まとめ
SNSという情報ツールは、真剣に活用している方ももちろんいますが、大抵は出先でさらっと読んだり、暇つぶしに眺めたりしているひとが大半ですよね。
その情報の真偽をきちんと確かめて、なんてイチイチやっている人は稀です。
そんな軽い気持ちで開いたSNSで、なんだか大量に拡散されている情報だから正しい情報のはず、と同調してして、気が付いたら自分も誤った情報の「拡散主」=「誹謗中傷の加害者」になっている。
それが誰かを傷つけ、追い込んでしまうことだってあるかもしれませんね。
これは「いじめ」の構図にも近いかもしれませんが、「いじめ」より恐ろしいのは「顔が見えない沢山の誰かから誹謗中傷を受け続ける」ということです。
今回のことだけでも、三浦瑠璃さんに対してなんとも思っていなかったのに、「美人コメンテータなのに誤爆した可哀想なひと」のような印象を持ってしまったひとだって、これだけリツイートされていれば、かなりいるかもしれません。
SNSは知らない誰かと誰かを繋いでくれる奇跡のツールという素敵な側面があるので、悪意ではなく善意で使っていけたらいいんですが。
この記事を読んで、知らぬ間に加害者側に立っていることもあるかもしれないと、少しだけでも考えるきっかけにしてもらえたら嬉しいです。
ここまでお読みいただきありがとうございました。
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