「辞任」した山根元会長の今後
image:モーニングショーより
日本ボクシング連盟の会長をついに辞任した「男山根」氏。
今後について連日報道が過熱しています。
辞任直後はダンマリでしたが、突然しゃべりだして止まらなくなりました。
辞任直後にしゃべりそうになって、奥さんが必死に口をふさぐという珍場面も報道されてしまいました。
image:モーニングショーより
奥さんは後日この理由を「首に巻き付いたマイクのコードをとって捨てた時にこうなった」と説明していますが、完全に奥さんの手が巻き付いてますよね(^^;;
ここまでしゃべらないようにしていた山根元会長が突然しゃべり出したのは、辞任会見の前に雇用した代理人弁護士を解任したためのようですね。
代理人弁護士はこの方です。
いつ頃から雇用していたのかは不明です。
image:モーニングショーより
解任した理由は、連盟に昔からいる顧問弁護士がおり不満を呈したためだったとされています。
しかしこの一連の問題を扱ってきて、誰が真実を言っているのか分かりづらいんですよね。
僕の考えでは、山根元会長がしゃべりすぎるので今後の法的対応を考えしゃべり過ぎないようにと指示をだしていたところ、結局辞任することになったということで山根元会長の意向で解任されたのではないでしょうか。
そこでいったん解き放たれて、うずうずしていた「漢山根」は一気にしゃべくり始めたということでは。
そのくらい、山根会長にとってマスメディアにいいように書き立てられることが我慢ならなかったのでしょう。
そういう意味では、山根元会長はやっぱり「嘘がつけない人間」なのかもしれませんよね。
一番嘘を付いているのは、山根元会長と一蓮托生になった幹部たちのような気がしています。
それではしゃべりだした山根元会長の言葉で、気になる文言だけを抜き出してみましょう。
・世界に無冠の帝王という名刺を出して生きている
だから肩書はどうでもいい
無冠の帝王いう言葉がはまってるんですよ
・悔いはありません
それが漢山根ですよ
わたしは死ぬまでアマチュアボクシングに関与します
真意は言えません
・ファンではありません
法人の会長と理事は辞任してますから
それ以外の問題はね
これからね我が人生に対して
死ぬまでの生き方をこれから考えいくことですから
・ボクシングをアマチュアボクシングを愛してるから
神が背中を押してもらってる
これしかありません
この言葉からは、山根元会長が「アマチュアボクシングの世界から完全に身を引く考えは無い」ということです。
もちろんファンではないと名言していますから、お仕事として関わっていくということです。
山根会長は報道陣の取材で「いちファンとしてですか?」という問いに対して、即座に「ファンではありません!」と答えていました。
これまでみてきた限りでは、ああいう時の山根元会長は確実にその時の本音を感情で口走っていると考えています。
その後「モーニングショー」で吉森副会長が出演された際に、「死ぬまでアマチュアボクシングに関与します」という言葉の説明として「大会に応援に行ったりするという意味では」と仰っていましたが、「ファンではありません」という言葉と矛盾を感じますね。
吉森副会長は生出演で一生懸命回答されておりましたが、こういう部分でどうしても信用仕切れないです。
結局は山根元会長の支配下にいて、本音を聴けていないのに適当に回答してしまっているわけですから。
さて、お仕事としてアマチュアボクシングに関わっていく場合、どのような青写真を作っているのでしょうか?
山根元会長の復権はあるか?
image:モーニングショーより
ここからはあくまで、現状分かっている情報を整理した仮説に過ぎませんので悪しからずです。
この自らの「辞任劇」についての意味あいですが、解任動議で除名されることから逃げるためだったと考えています。
辞任直後の記事で書きましたが、「日本ボクシングを再興する会」と反山根派を中心として、山根元会長の解任動議を行う準備を進めていました。
もしそこで賛成多数になれば、山根元会長を「除名処分」にできたそうです。
除名になれば、もう会員にも戻れませんので、ただの人に戻ることになります。
山根元会長を諸悪の根源と考える「日本ボクシングを再興する会」にとっては、ここが最初のゴールのはずです。
そこから現理事を総退陣させて、全てを作り直すことを考えていたはずです。
ところが臨時理事会を経て、突如山根元会長は「辞任」してしまいました。
これは「日本ボクシングを再興する会」にとっては、梯子を外されたかたちです。
臨時理事会の直前に、吉森副会長が理事20人を説得して辞任させると言う報道が流れましたが、現状はどの理事も辞任していません。
これについては、吉森副会長の説明ではこうです。
image:モーニングショーより
我々も辞めるので会長も腹を決めてくれという意味だった
現理事は差し当たっての大会運営などやらなければならないため残ることにした
つまり会長に「いったん判断を任せた」ところ独走して辞任をしたため辞める決意をした理事たちは残ることにしたと、そういうことのようです。
うーーーん。
どうもこの辺りの「臨時理事会」で話された内容、気になりますね。
「日本ボクシングを再興する会」とすれば、理事20人が辞任すればいずれにせよ山根派がいなくなるので、解任動議はいつやっても通ると考えたでしょう。
そうした油断を誘う目的があって報道に流したと考えられないでしょうか。
どうも山根元会長の説得をその理屈付けにしているだけにしか思えません。
山根元会長は辞任表明後、「会長と理事を辞めた」と本人のくちから話しています。
しかし辞任表明の直後はどこまでの辞任かがわからず、「日本ボクシングを再興する会」も戸惑っていました。
それが山根派の狙いで、理事20人の辞任表明とあわせた時間稼ぎだった可能性と考えます。
その間に今後の作戦を詰める時間を顧問弁護士と一緒に作っていたのではと推測します。
なにしろ「日本ボクシングを再興する会」は連日のように新たな証拠をマスメディアを使って流してくるので山根派としても早く動く必要がある意識はあったはずです。
しかしあまりに動きが早すぎて対策を詰める余裕が無かったので、時間が欲しかったはずです。
また、いったん加熱した報道の熱を冷ます必要もありました。
実際、会長が「辞任」したことで、報道もいったん落ち着いた雰囲気が漂い山根元会長や周辺による「第二ラウンド」という表現(茶番)に変わりましたからね。
以前の横領やパワハラの「犯人」を追い詰める深刻さが薄れてきているような気がします。
会長が不在の状況でいったん会長代行になるのは副会長の吉森照夫氏です。
この方は協会トップ2で、山根派の長であることは承知の通りです。
吉森副会長本人はその辺りを濁していましたが、トップ2だったことを考えれば理事の中でも逆らえないでしょう。
「モーニングショー」での報道では、8月18日に問題発覚後の2回目の臨時理事会をし、そこで今の理事が中心で新会長を決めるということでした。
現常務理事の話では、会長選が来年2月の改選期なので、それだと遅すぎるため新会長を決めてしまおうという理由だそうです。
やはり現理事の総辞職をせずに決めてしまうことになりそうです。
そうすると山根派から理事が選出される可能性が高くなってきます。
現状で山根元会長は役職、関西連盟会員、奈良県連盟名誉会長という役職があるそうです。
いったん役職から引いて会員に居座り、「影の役員」のように発言力を残しつつほとぼりが冷めたら理事に返り咲くということを画策しているとしたら。
山根元会長は前項でも記載した通り、アマチュアボクシングにお仕事として関わっていくと発言していますので、こんな青写真があっても全く不思議ではないでしょうね。
この状態に陥ることを「院政」といって「日本ボクシングを再興する会」は一番恐れています。
そのため「総会招集請求」を実現させて現理事を総辞職させたいところです。
吉森副会長はこの辺りについても
総会招集請求とするか、自ら理事を総辞職して決め直すかは今検討しています
と言葉を濁しました。
自身も「ボクシングを良くしなければならないので…」と言いながら、肝心なところを「検討中」と濁しており、やはり信ぴょう性に欠けていました。
反社会勢力との付き合いのみならず、録音で様々な問題が発覚しているにも関わらず、自ら総辞職して日本連盟をクリーンなイメージに変えることを躊躇う理由なんてないはずですが。
山根杯の今後
image:モーニングショーより
こうした一連の問題もありますが、東京オリンピックの代表選手を選抜するため、階級別に最強決定戦を繰り返していくという試みがされています。
2018年3月に第一回が開催され、オリンピックまでに数回開催されていく予定です。
その名も「山根杯」。
山根元会長の「フルネーム」を冠した大会です。
大会の計画としてはこんな感じだったようです。
第1回 現日本チャンピオンと、連盟選出の優秀選手を対戦
第2回 山根杯優勝者と、連盟選出の優秀選手を対戦
…(数回開催)
東京オリンピックまでに最強の人を決める
なるほど、こうして最後に残った選手が東京オリンピックの時点で最強ということですね。
防衛を重ねる選手がいれば、その選手にとって大きな自信にもなります。
趣旨としてはとても面白い大会ではないでしょうか。
日本ボクシング連盟の公式ページでは、以下のように告知していました。
image:日本ボクシング連盟
赤丸の部分に山根杯のトロフィーの画像が表示されていたようですが、今は削除されており見えなくなっています。
(このページも本来はみえないはずですがGoogleのキャッシュでみえていました)
以下がそのトロフィーです。
image:日本ボクシング連盟
「PRESIDENT A.YAMANE」とフルネームで表記されています。
image:日本ボクシング連盟
現時点で各階級で7人の勝利者が決定しています。
次回の山根杯を開催するにあたり、クリアしておかなければならない問題がありますね。
- 今後の山根杯を開催するのかどうか
- 山根杯という名前を変えるのかどうか
まず山根杯の趣旨自体は面白いと思うので、大会としては継続してもよいのではと思います。
ただ名前は変更するのではないでしょうか。
その場合、次期会長の名前を冠するのか、もっと汎用性の高いネーミングに変更するのかは検討するでしょう。
「日本ボクシングを再興する会」としては山根元会長の名前を消し去って団体をクリーンイメージにしたいでしょうから、本来なら第一回山根杯のトロフィーも、新しい大会名を冠したものに交換したいくらいでしょうね。
まあ名前なんてどうでもいいことなんですが。
大事なことは「山根杯」を競った第一回優勝者の選手が、第二回にモチベーションを上げて挑めるのかどうかです。
第二回から別の名前の大会になってしまい、「今目の前に飾ってあるトロフィーってなんだったんだ?」というモヤモヤが払拭できなければ、微妙にモチベーションに影響を与えそうな気がします。
かといってそのまま「山根杯」で継続をしたら、マスメディアには変な報道のされ方をされ「あの山根さんの大会って…」と思ってしまえばやっぱりモチベーションに影響を与えそうです。
本来主催者側がそんなふうにスポーツマンのメンタルに悪影響を与えるような組織であってはいけないはずなんですが、残念ながらこんなところにも山根元会長は汚点を遺してしまいました。
なお、以下は3月の第一回山根杯のツイートがあったので掲載しておきます。
まさかこの当時は、こんなことになろうとは思ってもみなかったことでしょう。
本当に頑張っている選手たちには、なんの罪も無いはずなんですよね。
#Tokyo2020 #Olympics
宮崎市内で #東京五輪 記念・山根杯争奪戦として行われた49kg:坪井智也vs柏崎刀翔、52kg:馬場龍成vs中垣龍汰朗、56kg:堤 駿斗vs金子虎旦、60kg:森坂嵐vs木村蓮太朗、64kg:成松大介vs秋山佑汰、69kg:荒本一成vs金城大明、75kg:森脇唯人vs鬼倉龍大。青コーナー側は荒本のみが勝利。 pic.twitter.com/P9IIFLBDzx— せりしゅんや / Shunya Seri (@serishunya) 2018年3月25日
まとめ
image:モーニングショーより
やたらと山根元会長の妹と奥さんがフィーチャーされていますが、感情で話しており話半分で良いと思っています。
奥さんが山根元会長の口を必死で塞いで、今も余計なことをしゃべらないように見張っているのは、山根派の幹部から指示されている可能性はありますけどね。
過去の問題について常務理事の女性も本名つきで表に出てきていますが、この方の罪(業務上の横領、脅迫罪など)はいずれ裁かれるので放置でいいでしょう。
一番大事なことは、選手の人生を左右する大会を開催する日本ボクシング連盟が、クリーンな組織に生まれ変わること、その一点です。
山根元会長の意向としては「自分に非はない」「法に訴える」ということのようですが、法に訴えるということなら「日本ボクシングを再興する会」に完全に分があるので、どう跳ね返していくのでしょうか。
録音の声も妹や本人が「山根氏だ」と認めてしまっており、訴訟になれば有効な証拠になります。
「日本ボクシングを再興する会」にも反社会勢力に関与した人がいるということをほのめかしていたので、それを明るみにすることで足元から突き崩すことは画策していそうです。
「日本ボクシングを再興する会」はこうした作戦で動きをぶれさせないことが大事です。
「日本ボクシングを再興する会」が最優先でやらなければならないことは、山根派の現理事で新会長を決めさせず、先に総辞職させることでしょう。
そうしなければ、上述したような山根会長の復権も十分にあり得ます。
というか、山根派はもうそれを狙って動き続けているのかもしれません。
これではクリーンな組織どころか、元の木阿弥です。
その後に一番怖いのは報道の風化です。
今はマスメディアが大騒ぎをしていますが、山根元会長が辞任表明をして、いったん熱が引きました。
このまま会員に残っても、山根元会長もこれまでのような面白キャラを封印し、「特になにも院政など敷いていませんよ」という感じの日常を映しても面白みの無い画になるので、次第に報道しなくなるでしょう。
BuzFixでは、今後日本ボクシング連盟がどのように変わっていくは、しばらくウォッチしてみたいと思います。
ここまでお読みいただきありがとうございました。
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