平成30年北海道胆振東部地震
image:モーニングショーより
気象庁は6日、北海道の今回の地震を「平成30年北海道胆振東部地震」とし発表しました。
当初は震度6強と発表していましたが、震源付近の複数の観測データっがまだ得られていなかったそうです。
北海道を襲った激しい地震について、気象庁は6日午後、震度データが得られていなかった北海道厚真町で震度7を観測していたと発表した。北海道で震度7を観測したのは史上初めて。
出典:朝日新聞DIGITAL
そのデータにより、大規模土砂崩れが起こった厚真町は震度7だったことが判明しました。
その為、「平成30年北海道胆振東部地震」は震度7に修正されています。
北海道では観測史上初めての大地震でした。
都市圏を中心に停電から復旧
image:グッド!モーニングより
北海道電力は9月6日午後1時過ぎに北海道内の28市町村32万9千戸が停電から復旧したことを発表しました。
復旧した火力発電所は砂川火力発電所3号機です。
復旧した市町村は以下です。
旭川市
士別市
名寄市
上川町
愛別町
東神楽町
当麻町
東川町
深川市
剣淵町
美深町
下川町
妹背牛町
札幌市
岩見沢市
三笠市
美唄市
奈井江町
歌志内市
赤平市
芦別市
滝川市
新十津川町
安平町
室蘭市
苫小牧市
占冠村
泊村
復旧の遅れと今後
地震の影響で停止した苫東厚真発電所の復旧を急いでいました。
ところが1号機(35万kw)と2号機(60万kw)が蒸気漏れを確認したこと、4号機(70万kw)がタービン付近から出火を確認したことから、復旧には少なくとも1週間以上かかる見通しになってしまいました。
その為、火力発電所のスタートのために優先で復旧させていた北海道内の水力発電所約30万kwに加え、砂川発電所25万kwの再稼動を最優先したようです。
(参考:北海道電力のプレスリリース)
今後は、奈井江発電所35万kw、伊達発電所70万kw、知内発電所70万kw(函館方面)、他の火力発電所を最短で9月7日中に再稼働させるため復旧を急いでいます。
足りない分については本州からの電力融通も行い補っていくようです。
部分的な復旧ができるのに何故全停止した?
image:バイシクルセオ新松戸
詳しい技術的なことは分かりませんが、全停止をした理由は、他の火力発電所と協調して50Hzの周波数を維持しているため、システム上はいったん停止をしなければ電気機器に悪影響があったためです。
この周波数については前回記事で「5人乗り自転車」の例で説明しました。
興味があれば以下の記事もお読みください。
【第二報】北海道安平町で震度6強。過去20年で最強クラス地震。厚真町の大規模土砂崩れ、火力発電所の全停止の原因などをお伝えします。
復旧時は復旧中の発電所との接続を切り離せば再稼働可能になるような設計になっていると思われます。
それでも50Hz周波数の電力を安定して供給させるため、調整やテストを行うのにかなり時間を要しているものと思います。
まとめ
北海道の9月5日のピーク需要は380万Wでした。
苫東厚真発電所は最大165万kwを発電できる主力の発電所だったため、全体としては全く不足しています。
まだ最低限の電力しか供給力が無いため、北海道電力は節電を呼び掛けています。
厚真町の土砂崩れも酷い状況ですが、札幌市内などでも大規模な液状化現象で家屋が倒壊、地割れ、火災と次々と被害が報告されています。
まずは人命救助が最優先ですが、生きている皆さんの生活もまた、同時に考えていかなければいけません。
相次ぐ災害で疲弊してしまいそうな日本ですが、そんな時こそ力を合わせ、離れていても何ができるかを考えて行動してみたいと思います。
関連記事を紹介させていただきます。
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