SENERで83億円詐欺
image:ワイドスクランブルより
高い配当が得られるとして金融庁への登録をせずに「SENER」と呼ばれる金融商品への投資を募ったとして男8人が逮捕されました。
柴田千成容疑者(46歳)、道端真志容疑者、芳野聡之容疑者、村山暢容疑者、伊藤公一容疑者、村井邦旭容疑者、植木貴裕容疑者、古川慎容疑者の8人です。
いったいどんな事件なのでしょうか?
SENERとはどんな金融商品だったのでしょうか?
どんな事件だった?
2017年2月から5月にかけて東京港区の事務所で杉並区に住む72歳の女性ら9人から投資目的で現金を集めるなどした金融商品取引法違反の疑いです。
逮捕された道端真志容疑者(43歳)です。
image:ワイドスクランブルより
芳野聡之容疑者(31歳)です。
image:ワイドスクランブルより
村山暢容疑者(29歳)です。
image:ワイドスクランブルより
伊藤公一容疑者(64歳)です。
image:グッド!モーニングより
村井邦旭容疑者(32歳)です。
image:グッド!モーニングより
彼らは「SENER」と呼ばれる金融商品の代理店と称し、「元本保証」「月利20%」と触れ込んで金を集めていました。
三大都市銀行の定期預金でも年利0.01%程度ですから、いかに現実と乖離した利率かが分かりますよね。
また元本保証も投資の世界ではありえません。
そうした常識に関わらず一人当たり10万円から600万円を集めていました。
2018年10月、逮捕前の柴田容疑者はこのように話し開き直っていました。
スピーカーで広くやっただけで
同じ勧誘しているじゃないですか
みんな
わからないから
登録を手伝ってあげた感じです
2018年6月に入ってから払戻しができなくなり、警視庁に相談が寄せられていました。
全国の5800人以上がビットコインや現金で投資をしており、83億円が回収不能となっています。
調べに対し柴田容疑者は
間違いありません
と容疑を認めています。
投資させた金はキャバクラなどでの遊ぶ金に使い果たしてしまったことが分かっています。
警視庁はさらに実態の解明を進めています。
一味の関係性は?
image:Fecebook
今分かっているだけでも犯行グループのうち、柴田千成容疑者、道端真志容疑者、芳野聡之容疑者、村山暢容疑者、伊藤公一容疑者、村井邦旭容疑者、植木貴裕容疑者、古川慎容疑者(8人)がいます。
柴田千成容疑者のフェイスブックを調べてみると、2013年に上記の画像がアップされていました。
今とさほど変わっていませんが、胸にバッジをつけていることからどこかしらの会社で働いていたことが伺えます。
また柴田千成容疑者は道端真志容疑者、芳野聡之容疑者とフェイスブックで友達になっていました。
ところが道端真志容疑者と芳野聡之容疑者は友達登録になっていませんでした。
※村山暢容疑者以下はいずれとも友達登録がありませんでした。
フェイスブックは2016年に更新が止まっておりそれ以前に友達登録をしている点と、その後のSENERでの犯行を一緒に行っていることから、道端真志容疑者、芳野聡之容疑者とは元々深い交友関係があったことが予想されます。
※日記の更新だけが止まっていた可能性もありますが、友達登録が機能しているひとは日記も書く傾向があるということから。
村山暢容疑者以下は年齢の幅も広く、メンバーから誘われたのかもしれませんね。
なお道端真志容疑者のフェイスブックにはこのようなプロフィールが公開設定になっていました。
image:Fecebook
以前の勤務先: 東急スポーツオアシス
出身校: 青山学院大学 経営学部経営学科
出身校: Aoyama Gakuin Univ.
関西大倉高校に在学していました
東京都 北区在住
吹田市出身
独身
東急スポーツオアシスという会社はフィットネスの会社なので、投資とは一見無縁のように思えます。
以前の勤務先で、2014年で更新が止まっており、その後転職先で柴田千成容疑者と出会ったというシナリオかもしれませんが、あくまで推測です。
それにしても道端真志容疑者、逮捕時の画像は眉間に力が入っているだけかもしれませんが、フェイスブックのにこやかな笑顔から随分と変貌したように思います。
ふてぶてしい印象になったと感じませんか?
犯罪に手を染めた人間の顔はこうも変わってしまうのかと思います。
青山学院大学まで出て何をしているんでしょうね。
その能力をもっとひとの役に立てることに使って欲しかったですよね。
SENERとは?
image:ワイドスクランブルより
SENERは(セナー)は、2007年にアメリカで設立された投資ファンドといわれています。
CEOはSpenser Brownという人物だそうです。
主にインデックス指数に投資して利益を出し投資家に還元する方式です。
しかしこのSENER、以前から怪しいと言われていました。
怪しい点を上げれば沢山ありますが、主にこんなところです。
・アクセスが8割日本で肝心のアメリカ合衆国からはほぼ無し(インドからも若干のアクセス)
・ドメインが非公開設定
・実在しない会社住所
手法はポンジスキーム詐欺、報酬の手口はいわゆるネズミ講という指摘がされています。
出資者が出資者を紹介するという方法で会員を増やしています。
ポンジスキーム
詐欺の一種で、「出資してもらった資金を運用し、その利益を出資者に(配当金などとして)還元する」などと謳っておきながら、謳っていることとは異なって実際には資金運用を行わず、後から参加させる別の出資者から新たに集めたお金を(やはり運用せず)以前からの出資者に“配当金”などと偽って渡すことで、あたかも資金運用が行われ利益が生まれてそれが配当されているかのように装うもののこと。
出典:Wikipedia
少し調べ方さえ分かっていれば、投資する前に怪しめる要素は沢山あったはずなんですが。
仮想通貨の危険性
柴田千成容疑者らは、現金ではなく仮想通貨での投資をしきりと促していました。
それは何故でしょうか?
今回回収不能となった83億円のうち、立件対象となるのはわずか5億円程度です。
それは78億円が仮想通貨取引で行われていたためです。
金融商品取引法違反での検挙というのは、現金か有価証券での取引しか規定していません。
現在の法律では仮想通貨による投資は法律の規制対象外になっています。
あえてその法の抜け穴を狙って、仮想通貨での投資を促していたのではとみられています。
まとめ
言葉巧みに投資させ金を巻き上げる、典型的なネズミ講型の詐欺ですね。
ネズミ講というのは結局幹部連中、もしくはその直下の層しか儲からないような場合がほとんどです。
投資ファンドの場合は実態が無いため、いったい何に対して投資をしているのかをきちんと見極める目が必要です。
手元に金がある人は、その金を何もせずに増やしたいと思います。
しかしそんなにうまい話はないのですよね。
投資をするのなら、きちんと投資の幅広い勉強をして小さく小さく堅実に始めてみることをお勧めします。
そうすれば変な投資詐欺にも引っ掛からなくて済みます。
ここまでお読みいただきありがとうございました。
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