レオパレスで大規模な建築基準違反が発覚
※写真はイメージです
2018年5月29日、賃貸アパートの大手 レオパレス21がとんでもない問題を発表しました。
1996年~2009年に施工したアパートで建築基準法違反の疑いがある施工不良が見つかったとのことです。
防火や防音効果を備えた住戸を隔てる壁がないなどの問題が確認された。19年6月までに同社が施工した全3万7853棟を調査。19年10月までに必要な補修工事の完了を目指す。
出典:毎日新聞
以下はツイッターの反応です。
賃貸は皆さんにとってもまさに自分事の問題ですから、かなり厳しい反応を示されているようです。
壁が薄いというのはもっぱらの噂だったので、「それ見たことか?」と皮肉をツイートされている方も多々。
レオパレスは壁が薄いってよく聞くけどまさかの建築基準法すら守ってないうすさなのか
— 安穏 午 (@unknown_suzukaT) 2018年5月29日
レオパレスの隣の部屋との壁の施工不良。これ結構大事件になるかも。
入居者が出ないと壁を直せないし。全員引っ越しさせてから壁の修理。これ莫大な費用がかかる。
レオパレス大丈夫?これで終了になっちゃうかも?
でもそれはそれでやばいかも。
たぶん家賃保証してるから大家も困るわよね。— 猫じゃらし (@nekobasu11) 2018年5月29日
レオパレスの壁が薄いどうこうあるけどそれは考え方が違う
レオパレスはいわばシェアハウス
壁は最低限のプライバシーのために一応見えなくするためのもので、互いの存在や息遣いを感じられなくなるような一体感を損なうためのものじゃないんだ
近頃の若え衆はレオパレスの妙味ってものを知らねぇ
— ジュウザ@苦悶式 (@kumonnojuza) 2018年5月29日
天井に壁が届かず? レオパレス21施工不備200棟超 httpss://t.co/EcS8rxj4WB
— テレ朝news (@tv_asahi_news) 2018年5月29日
「下請け業者に対する検査体制が十分ではなく、意図的な手抜き工事ではないと説明」
「コスト削減や工期短縮を意図したものではない」
と釈明しているようですが、その期間に建築した多くの賃貸物件が対象だとすると、ツイッターでも呟かれていましたが、いったい他にどんな理由があったというのでしょうか?
2007年(平成19年)6月までに同社が施工した全3万7853棟を調査中で、現時点で施工不良は38棟見つかっているようです。
ただ、報道によっては対象物件の数は変わってきています。
部屋の境界となる壁「界壁」が天井に達していなかったり、施工が不備と認められるものが合わせて200棟余りに及ぶことが分かりました。
出典:テレ朝NEWS
壁が天井に達していないって、、、
これって、「薄い」というより、「つつぬけ」ってことですよね。
200棟となっており、まだまだ増えていく可能性があります。
2019年10月までに補修工事の完了を目指すそうですが、今現在住んでいる物件をどうするのでしょうか?
これから増えていったときに、保障などの問題で結構こじれそうな気がいたしますね。
一括借り上げの物件を解約強要疑惑もあった
「一括借り上げ」契約というのは、主に事業者がアパートを所有するオーナー(大家)から転貸借を承諾してもらう条件で、相場よりも安くアパート一棟を一括して借りて、入居者へは相場の家賃で貸すことです。
大家は空き室の分も家賃が保障される仕組みなので、近年この一括借り上げに乗っかる方も多いようです。
ただ、一括借り上げを持ちかける事業者は、家賃差額で儲けを出しますが、思っていたよりも入居状況が悪い場合は、事業者側がかなり赤字を被ることになります。
ちょっと小難しい説明でしたが、簡単にいえば、大家の賃貸物件を別の業者に任せて、別の業者が又貸しするという仕組みですね。
入居者が減って、空き室が多い問題を抱える大家が多いため、空き室のままにするくらいならと、そういう業者の「甘い言葉」に乗っかるようです。
レオパレスは完成したアパートをそのまま借り上げる「業者」の立場となっていました。
大家には「30年間借り上げます」と約束しておきましたが、なんと早い例では10年に満たないうちに約束した毎月の家賃支払いを減額したり、契約を解除するようオーナーに強制的に迫っていたのではないかと言われています。
今回、その大家(所有者)が集団訴訟を起こし、1億超の返還要求をしているということなので、事実は濃厚ではないでしょうか。
まとめ
建築基準違反での補修工事も大規模なことになりそうです。
一括借り上げ物件の訴訟でも大敗の可能性があります。
内装、外装を綺麗に仕上げ、有名タレントを惜しげもなく起用してコマーシャルを打ち、イメージ戦略で物件数を伸ばしていきましたが、強引に費用削減をしていく手法が明るみになり、イメージダウンは避けられないでしょう。
こういうことの積み重ねが株価に影響を与えることは必至ですね。
レオパレス21は正念場かもしれません。
ここまでお読みいただきありがとうございました。
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