エコな最強の誘導標式が爆誕!
一般的な誘導標式は電気で光らせることはご存知かと思います。
こういうやつですが、誰でも映画館などで必ず見たことがあるはずです。
出典:日本消防標識工業会
コドモエナジーという会社では、蓄光顔料を用いて電気の要らない誘導標式を開発しました。
え?蓄光って、あの夜間に光るやつでしょ?
昔からあるじゃん?
あの程度の光では誘導できないのでは…?
僕もそう思っていました。
でも実物を拝見して一気にその意識が吹っ飛びました。
どこで実物をみたかというとそれは後々お伝えしますね。
この誘導標式は、ルナウェアという蓄光顔料を用いた「タイル」を用いています。
ルナウェア(Luna Ware)のタイルは、通常の蓄光顔料に有田焼の釉薬を混ぜて作っています。
研究の結果、蓄光顔料を強く発光させることに有効であると分かり採用したとのことです。
ルナウェアの特徴
出典:コドモエナジー
蓄光顔料+有田焼の陶石+釉薬で焼きあげて作ったものが、ルナウェアで作った誘導標式なのです。
ガラス質のタイル状にして焼きあげることで、蓄光顔料が内部で乱反射して、強く発光をするという仕組みです。
ガラス質ということで割れてしまいそうですが、踏んでも全く壊れないという強度です。
有田焼の釉薬が標識のタイル全体に広がっているため強度を増しているためです。
また、熱に強く、むしろ熱を加えることで通常よりも強く発光する特徴があります。
例えば火災のときに高熱が発生し、電気も遮断されたような室内で、強く発光してくれることはとても心強いですよね。
下の画像はバーナーで加熱しているところ。
確かに一層強く発光しているようです。
出典:テレビ朝日「モーニングショー」
そして1時間の蓄光で12時間光り続けることができます。(通常の蓄光顔料は2時間程度)
12時間光り続けられるということは、日が沈んでから翌朝に日が昇るまで光っていてくれることを表しています。
以下は特徴のまとめです。
わかりやすいため、公式ページから参照させていただきました。
これらの特徴を総合してみても、まさに誘導標識にジャストフィットしている技術ということがよくわかります。
技術開発の発端
蓄光顔料を使った光る有田焼をつくろうとしている有田焼の職人と、岩本社長がとの出会いから始まりました。
しかし、蓄光顔料を含めると釉薬が剥がれ落ちてしまうということで、有田焼としては諦めてしまったそうです。
岩本社長はその光に魅力を感じ、研究開発をすることにしました。
研究の結果、剥がれ落ちてしまう理由は、焼いて熱を加えたときに、有田焼の陶石と蓄光顔料の縮む比率が違うことだと判明しました。
そこで、陶石と蓄光顔料、釉薬をはじめから全て混ぜて焼きあげることで、縮む比率を均一にして、問題をクリアしました。
そこからなんと2万通りのテストをし、9年間をかけてやっと完成させることができました。
凄い執念だと言えます。
この技術の確立によって、一気に多くの施設での応用が動き出しています。
岩本社長は語ります。
「人生で成功するために必要なことは諦めないこと」
出典:テレビ朝日「モーニングショー」
これだと思ったことを徹底的に取り組んでみる。
成功者だから言えること?
No!
こう素直に強く思えなければ成功しない。
社長はそういうことを仰っていると思います。
非常に感服いたしました。
ルナウェアタイルの応用
東京メトロ
このルナウェアの誘導標式、東京メトロ駅構内に続々と設置されています。
お気づきでしたでしょうか?
床に埋め込まれていて、ちょっと黄色味がかった誘導標式です。
上野駅などの床に5メートルおきに設置されています。
銀座線上野駅改札前通路
出典:コドモエナジー公式
日比谷線上野駅改札前通路
出典:コドモエナジー公式
銀座線上野駅ホーム内
出典:コドモエナジー公式
上野駅地下入口通路
出典:コドモエナジー公式
踏んでも壊れないほどの頑丈さ、これが無ければ導入には至らなかったでしょう。
単に光るだけではなく、同時に丈夫さも手に入れたことで花開いた活用方法です。
八景島シーパラダイス
エンターテイメントの世界でも、電気のいらないLEDとして採用する施設が出てきています。
八景島シーパラダイスでも水族館の床にルナウェアを採用しているんです。
出典:InstaPicta
うわぁ~今みても、綺麗。
この写真をアップされている方はブラックライトだと書かれていますが、実はルナウェアで自然発光をしているんです。
これまでに無かった「光」なので誤解してしまうのも当然ですよね。
僕は実は偶然、最近シーパラに行ってこの床をみていたんです。
(あまりに綺麗で写真を撮り忘れましたが、、、(–; )
これぞまさに新しいインスタ映えですよね!
道路路面の蓄光石舗装
出典:SHI SHIN – 福岡県のアスファルト舗装・景観舗装
道路の路面に直接埋め込んでしまうという舗装も広がりを見せ始めています。
自動車が踏んでも壊れないこの頑丈さ。
凄いの一言。
僕は実は、こちらの応用にとても期待しています。
まとめ
出典:ミラサポ
このコドモエナジーという会社、2012年に「ものづくり日本大賞 内閣総理大臣賞」を受賞しているんですね。
実績も評価も業界で抜群です。
今後は、道路の白線や横断歩道に採用されれば、夜間に電気を使わず発光するので事故防止に役立つと言います。
デメリットとしては、新技術なのでまだ少し高価という点くらいでしょうか。
それはどの技術でも同じ。
広まれば安くなってくるでしょう。
災害で役立ち、エンターテイメントにも活用できる。
この応用力の高さも今後の爆発的な普及を予想させます。
災害大国日本、原発不要論もあり電気の節約という観点からも、一気に需要が高まってくる可能性大ですよね。
世界でも唯一無二、オンリーワンの技術です。
個人的な期待としては、一般道の中央線にどんどん採用してもらえたら嬉しいですね。
消えかかっていて夜、特に雨の日は全くと言っていいほど視認できず危険な時もあります。
ちょっと気がかりなのは、特許ビジネスで高額にしてしましまうことで、思ってたより普及しなかったという悪いケースにだけはしないで欲しいです。
世界の闇に光を当てるオンリーワンなんですから!
コドモエナジーさん、頑張って!
こちらがコドモエナジーの公式ページですので、気になったらのぞいてみてください。
Codomo energy
https://www.codomo-e.co.jp/
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