助成金の不正流用を認める
日本プロボクシング協会の山根明会長による、アスリート助成金の不正流用疑惑、試合用グローブ等の不透明な販売独占などについて、333人と戸田弁護士がボクシング連盟会長・山根明を告発したことについて既に記事にしておりますが、2015年に成松選手に対して支給された助成金を3等分し不正流用させた件について、日本ボクシング連盟が謝罪文書をJSC(日本スポーツ振興センター)に提出したようです。
「成松選手に対する助成金不正流用は認めた」ということになります。
日本ボクシング連盟は今後、「不正な流用がなされた経緯を調べる」としています。
告発状を受理したスポーツ庁の鈴木大地長官でも調査に乗り出す意向を示しています。
image:グッド!モーニングより
すべてが事実かはわかりませんが
かなり様々な面で広範囲に書かれていますので
しっかり調べていくということをしていきたいと思っています
成松選手に対する女性幹部の隠蔽工作
image:グッド!モーニングより
具体的にどのような隠蔽工作が行われていたかが、告発文によりわかってきました。
以下は助成金を3等分にすることを指示し、成松選手が疑問を投げかけた際に日本ボクシング連盟の女性幹部が説明した驚愕の内容を録音したものです。
女性幹部
成松君に来たものは
成松君が誰に使ってもいいのよ
女に全部やってもいいのよ
だってあなたがもらったもの
あなたが好きにつかっていいのよ
成松選手
いや、確定申告とかあるんですけど…
寄付って確か禁じられていると紙に書いてあった
女性幹部
それはね
ボクシング連盟に寄付することなの
「女にあげてもいいのよ」
という、実に下衆・下品極まりない表現で、とにかく成松選手に納得させようとしていることが、なんとも許せません。
相手は日本代表の選手です。
その選手に対して、「女にあげてもいいのよ」という下衆な説明をすること自体に、選手に対するリスペクトというものが一切感じられません。
不正流用が明らかだと分かっているからこそ、こうした工作を行っていることが、この録音でより鮮明になります。
成松選手は3等分されたことに対して疑問を投げかけ、日本ボクシング連盟からの説明に対していったん保留にしました。
ところが、その日の晩に、女性幹部から電話があったそうです。
成松君ね
やっぱりね
あれはあなたのところに入るべきお金だったから
160万円はらうから
明日まとめて160万円にしてあなたの郵便局に振り込みます
お金で済むことならもういいって
そういうことにしたから
あなたはあと税金対策のほうをやってくれる?
じゃあね!
じゃあね!と、成松選手の意見を遮るかのように一気にまくし立てて終話。
この会話の間に、成松選手は「困ります」と困惑していることを告げていますが、強引に終わらせてしまいました。
そして、こちらが強引に160万円が振り込まれた通帳です。
image:モーニングショーより
成松選手はこの金には手を付けていないそうです。
それは当然でしょう。
この金は本来支給された助成金ではありません。
もうまったく別のカネです。
口止めのための黒い金と理解するのが普通の感覚ですから。
確定申告のことを話した成松選手の発言に対して、危険かもしれないと感じた幹部が、口止めとしてこうした対応をしたのではとみられています。
この金は日本ボクシング連盟の金ですから、いったい会計処理をどのようにしたのでしょうか?
過去にも数億円の助成金をもらっているため、同様のことを繰り返していたことも疑われています。
女性幹部とは誰か?
image:モーニングショーより
この女性幹部は、日本ボクシング連盟会計担当・常務理事の方です。
山根会長の側近の一人です。
画像の左に座っている方が、その女性幹部です。
多くの幹部や側近がいる中で、山根会長の隣に座していることからも、信頼が厚いことが伺えます。
日本ボクシング連盟の「カネ」を全てこの女性幹部が取り仕切り、山根会長の信頼も厚かったと、日本ボクシング連盟の澤谷廣典元理事は語ります。
なお、澤谷廣典元理事もかつては山根会長の片腕だった時代があるため、その辺りには非常に詳しいようです。
そういう意味では澤谷氏の手も汚れていることになりますが、告発に名を連ねた他の理事の皆さんも含め、贖罪の気持ちでケツをまくって署名したのではないでしょうか。
image:グッド!モーニングより
不正流用の問題点
今回不正流用疑惑が持ち上がっているのは、JSC(日本スポーツ振興センター)が交付する「競技力向上事業助成金」です。
この助成金には、国民の税金も含まれています。
用途は本人に限定されていますし、何に使ったかが分かるよう帳簿を作成し提出することも求められています。
オリンピック強化指定選手またはそれに準ずる者などに与えられる
国費も投入されて受け取る選手は誓約書や活動報告書の提出が必要
この助成金を3等分にして、別のことに使われていたとしたら大変なことです。
過去に支給された助成金は数億円にのぼるようです。
女性幹部が発言していたように「女にあげてもいいんだから」という意識の低さからすると、これまでもらっていた助成金がいったい何に使われてきたのか、実に怪しいものです。
いい加減な理由で選手から巻き上げていたのでは?と思われてもおかしくないでしょう。
告発状では、この助成金の使途が不透明であることを明確に指摘しています。
例えば2015年に1億51万円が交付されていましたが、決算資料では6721万円と記載されていたそうです。
また2016年は6027万円が交付されていましたが、決算資料では6925万円と記載されていたそうです。
なぜか決算資料では交付金額が増減しており、財務運営が不透明であることがよくわかります。
オリンピック基金で裏金作り疑惑
告発状の中で、オリンピック基金で裏金を作っていた疑いも指摘されています。
オリンピック基金とは、日本ボクシング連盟が2017年に設立した制度で、各都道府県連盟、理事、専門委員、企業などに毎年各10万円(企業は10万円か30万円)を負担するように指示したものです。
日本ボクシング連盟に対し、都道府県連盟の幹部や元選手ら関係者333人がスポーツ庁や日本オリンピック委員会(JOC)、日本スポーツ協会などに郵送で提出した告発状に、日本連盟が都道府県連盟に負担を指示している「オリンピック基金」など不透明な財務管理が複数指摘されていることが7月31日、明らかになった。告発文を提出した「日本ボクシングを再興する会」では、同基金は収支決算報告に記載がなく、使途が不明であるとしている。
出典:デイリー
オリンピック基金を集める目的は、このように説明されています。
世界のボクシング情報を収集し、その分析を図る
ならびに世界連盟との連絡および調整に努める
2017年4月1日から、東京五輪が行われる2020年3月31日まで、計2000万円を徴収することを目標に始められています。
告発に際して、
収支決算報告に記載がない基金
実質的な裏金づくりなので、証言できる人が少なかった
と説明をしています。
支払は強制ではなく任意のようですが実際に支払っていたひともいたため、その支払い履歴を告発文に添付したそうです。
しかし任意ゆえに全体でどの程度が支払われているかはわかっていないようです。
少なくとも今回の告発に賛同した「再興する会」の333人の中で、支払ったひとの支払い履歴ということでしょう。
改めて第三者が決算報告書と照らし合わせれば、私腹を肥やすための裏金として徴収したいただけなのかが分かってきそうです。
まとめ
image:モーニングショーより
「オリンピック基金」もまた、経理で山根会長の信頼が厚い女性幹部が取り仕切っていたはずです。
成松選手に対する口止め、強引な振込というやり方からすると、その使い道は実に怪しいものですね。
成松選手の口座に振り込んだ160万円も勘定科目に記載しているか怪しいですから。
この助成金やオリンピック基金の話が明るみになるほど、山根会長の強欲・守銭奴ぶりが明らかになってきています。
とはいえ、日本ボクシング連盟としては成松選手に対する流用は認めていますが、その他の告発内容についてはいまだ認めていません。
今後の調査で徐々に分かってくると思いますが、いったいどのタイミングで、主役がマスメディアの前で口を開くのか。
きちんと山根会長の口から、告発の内容についての「反論」を伺ってみたいものです。
ここまでお読みいただきありがとうございました。
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