また惨い事件が起こってしまいました。
若い女性が元交際男性からストーカー被害を受けた末に殺害されました。
犯人は鳥山裕哉容疑者(25歳)。
そして被害にあった女性は金井貴美香さん(22歳)。
金井さんは病院で亡くなったそうです。
まずは金井さんのご冥福をお祈り申し上げます。
さいたま市で23日、22歳の女性が切りつけられて死亡した事件で、現行犯逮捕された男と女性が、別れ話でトラブルになっていたとみられることがわかった。
群馬・前橋市職員の鳥山裕哉容疑者(25)は、23日午後6時ごろ、さいたま市大宮区のビルで、会社員の金井貴美香さん(22)を切りつけ、殺人未遂の現行犯で逮捕された。
金井さんは、搬送先の病院で死亡した。
警察によると、2人は交際していて、別れ話でトラブルになっていたとみられる。
金井さんは、トラブルについて、自宅近くの春日部警察署に相談していたということで、警察は経緯などをくわしく調べている。
鳥山容疑者が勤務する前橋市は、事実確認のうえ、厳正に対処するとしている。
出典:FNN
何があったのか?
金井さんは鳥山容疑者と交際していましたが、別れ話のもつれから、鳥山容疑者はストーカー化していたようです。
見かねた金井さんのご両親が泊りがけで身の安全を確保しつつ、3者で話し合いの場を持ちました。
いったんは鳥山容疑者も納得し、身を引いたといいますが、何故このような凶行に出てしまったのでしょうか。
FNNの取材をもとに、事件に至る経緯について時系列で整理して書いていきます。
2018年春ごろ
金井さんと鳥山容疑者は交際。
その後別れ話がでるももつれ、これ以降鳥山容疑者の行動はエスカレート。
2018年9月ごろ
鳥山容疑者の行動に危険を感じた金井さんは警察に相談。
2019年1月19日~20日
金井さんのご両親が身を案じ宿泊。
2019年1月20日未明
鳥山容疑者が金井さん宅を訪れたため、お父様と三者で話し合いの場を持つ。
鳥山容疑者から「二度と会いません」とメールを返信。
2019年1月22日未明
鳥山容疑者は再びアパートを訪れ、金井さんに暴行。
その連絡を受けてご両親が再びアパートへ泊まり込み。
2019年1月23日午後1時15分ごろ
鳥山容疑者が勤務先の前橋市役所を「体調不良」を理由に早退。
2019年1月23日午後6時ごろ
金井さんの勤め先ビル付近で待ち伏せした鳥山容疑者により切りつけられる。
1月20日の話し合いは早朝から3時間も行われたそうです。
その場では納得したようにみえたそうですが、再び訪れて暴力を振るっているところを見る限り、納得などしておらず、両親を安心させるためにいったん引いたということのようにも思えます。
お父様の証言では22日に娘を守るためにアパートへ泊まりこむと、その晩はやってこなかったそうです。
その翌日、勤め先で待ち伏せをしたということから、ご両親と会いたくないために時間をずらしたと考えられます。
この時ご両親がいなければ、アパートで凶行に及んでいた可能性も考えられるのですね。
23日に金井さんは警察へ被害届を出しにいく予定だったそうです。
お仕事があるためその後に予定しましたが、そのわずかなタイミングの差で凶行に及ばれてしまったということになります。
事件が18時ということで、退社時間を見計らったことも考えられそうです。
勤務先を早退してまで包丁を持って向かったのは、この日に実行することを決意していたはずです。
犯行現場はさいたま市大宮区宮町の「大宮MTビル」5階の通路と報道されています。
金井さんはこのビルに入っている会社に勤めていたようです。
鳥山容疑者は後ろから羽交い絞めにして刃渡り約20cmの包丁で左首などを刺しました。
金井さんの死因はこの傷による失血死だろうと思います。
動脈がある首を刺すという行為はかなりの強い殺意があったと考えられそうです。
鳥山裕哉容疑者とは?
image:FNN
上の画像が鳥山容疑者です。
身長は155~165cmくらいの小柄な男性ということです。
事件当日、グレーのスラックスにシャツ、黒い革靴というかっこうでした。
職業は群馬県前橋市の市職員。
公務員ということでそれなりに良い職業、良い収入があったと思います。
真面目でおとなしい性格で、普段の勤務態度にも問題はなかったと周囲は評価しています。
ネットでは鳥山容疑者のフェイスブックのものとみられる画像が出回っていますが、特定できない情報のため当記事では控えさせていただきます。
金井貴美香さんとは?
image:FNN
画像は報道されているものです。
とても真面目な女性のように感じられます。
素直な子だった
親が言うのもなんだけど、(勉強は)できない方じゃなかった、結構できたかな
出典:FNN
お父様は取材にそのように答えられています。
大学時代には、英語が得意で英語を研究するサークルにも所属していました。
英語のスピーチコンテストに出場し、高齢者ドライバーの事故について話したそうです。
しっかりと考えをもった女性だったことが伺えますね。
お父様の無念の言葉
娘を助けることができなかった無念のお父様は取材にこう答えています。
一生前に顔を出すなと、一生牢屋に入ってろと
そういうことは言いたい
牢屋からでてきて、そのへんを歩いているのをみかけたら、自分の手で殺してやろうと思うかもしれません。
当然ですが復讐は認められていません。
でも分かっていても、身体が動いてしまうことはあります。
この言葉は、死にたくなかったら入っとけ、という悲しみと怒りから湧き出した言葉のように思えます。
ご両親はきちんと対応していました。
警察に通報し、泊りがけで守り、三者で話し合いも行った。
これ以上何ができたというのでしょうか。
あの日、会社になど行かせずにすぐに警察に行かせていれば。
これから一生、心のクサビのように、考え続けるのかもしれません。
最後に
こうしたストーカーの末に殺害を犯してしまうという事件が絶えません。
とても強い憤りを感じます。
感情をコントロールするということは、簡単なことでは無いことはよくわかります。
しかし相手を傷つけても、殺害しても良いというのは別です。
もはやコントロールの外、アウト・オブ・コントロールの状態になっているのでしょう。
それなら通常の対応をしてはいけないはずですが、難しいのは相手の反応からは殺害まで考えているかどうかを把握しにくいということと、法律では守ってくれないというところです。
犯人となる人物は、犯行を犯す前にはごく普通に仕事をし、周囲から信頼さえされているわけで疑いを向けるのは困難です。
そして犯人となる人物にも権利があり、警察もむやみに拘束するわけにもいきません。
残念ながらこうした事件が続けば、追い詰められ見失う状態に陥りやすいひとは潜在的に一定数いると考えざるを得ません。
誰の心にも魔が住みつく可能性はあるのです。
自分は関係ない。
これは限られた人間の仕業だ。
普段、通常の人間ならこのように考えているはずです。
本当にそうだろうかと事件をきっかけに自身の心に問いかけてみるのも、事件を予防する一つの方法なのかもしれません。
ここまでお読みいただきありがとうございました。
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