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たった4通りの会話が優先席をめぐるトラブル回避の方法。高度高齢化社会での老人と若者は相互理解が必要。忖度ではなく理解して対処をしよう。

たった4通りの会話が優先席をめぐるトラブル回避の方法。高度高齢化社会での老人と若者は相互理解が必要。忖度ではなく理解して対処をしよう。

「優先席だから譲れ」という老男性の動画が炎上した問題

 

 

もうだいぶ前にはなりますが、2016年12月に、「優先席だから譲れ」という老男性と、それを断る若い男性の口論の様子がツイッターに投稿され拡散し、炎上したことがありました。

動画は当事者の若い男性が自ら撮影したものでした。

当時の動画を偶然見つけたので、その一部始終を書き起こしてみます。

※動画は老男性がわかるものなのでここでお見せすることは控えます。

 

 

老男性は吊革につかまりながら、若い男性を人差し指で指して話しています。

双方ともにかなりヒートアップしています。

 

老男性:日本語通じないか?

若い男性:もう一回言ってみろよ?もう一回言えよ。

老男性:日本語通じない?

(老男性のお仲間と思われる方が横から、手で制していますが老男性は続けます)

若い男性:もう一回言えっつってんだよ。おい、言えよ。

老男性:だから、日本語通じないのか?

若い男性:だからもう一回言えよ、ほら。

老男性:代わってくれってんだよ、席を。

若い男性:なんでだよ?

老男性:優先席だからだよ。

若い男性:なんでだよ?

老男性:何でって…。

若い男性:悪いけどそういう人に、

老男性:あんた、日本人か?

若い男性:譲りたくないわ。ふふふふ…悪いけどそういう人に譲りたくないわ。

老男性:え~。

若い男性:残念だったな。

老男性:そこ、優先席なの分かんないんだ。

若い男性:分かんない。ごめん。

老男性:じゃ、日本人じゃないんだ。

(老男性のお仲間と思われる方が横からもうやめろよと制して動画は終了)

 

僕がみた動画は30秒ほどの短いものでした。

当時のニュースサイトの記事でも、30秒程度と伝えているので、恐らく僕が観た動画もノーカットのものでしょう。

この拡散された動画に対して、ツイッターでは当時こんな反応がありました。

 

 

 

全体的に老男性に対しての批判が多く、撮影した若い男性を擁護する意見が多かったように思います。

僕もこの動画をみて、まず思ったのは、その老男性の高圧的なものの言い方でした。

特に

「代わってくれってんだよ、席を。」

という辺りの、高圧的な言い方が、かなりの老男性の苛立ちを感じさせます。

直後の後味としては、若い男性の「残念だったな」というような物言いも失礼さを感じますが、それ以上にこの老男性の高圧的な物言いは酷いな、という印象がありました。

 

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優先席というのはそもそも以下のような目的があります。

 

お年寄りやお身体の不自由な方、乳幼児をお連れの方、妊娠されている方などのため

出典:JR東日本

 

お年寄りのためのものであることは間違いありません。

ただし、あくまで「優先」であって、「強制」されるものでもありません。

 

優先席というのは年寄りだけでなく、障害を持った人、妊婦、その他事情がある人が座ることができ、また優先席という名の通り優先であり強制ではない。ただ優先席をめぐっては、お年寄りに席を譲ったら怒られたという例もありトラブルが起きている。

出典:ゴゴ通信

 

そういう意味では、この老男性の物言いは、「譲って当たり前なのになんだ!」というふうに強制しているように聴こえてしまうので、不快感を感じるんですね。

 

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情報の切り取り

 

 

でも、ちょっとまてよ、と。

ここでふと立ち止まって考えてみました。

動画をみる限り、老男性は吊革に両手でぶら下がるような態勢をしているので、立っていることがとても辛かったのだろうと察します。

もしかしたら酒に酔っていた可能性もありますが、いずれにせよ「老人が立っていることが辛いと言っている」という状況には変わりはありません。

電車内で「老人が立っていることが辛いと言っている」という状況下で、あなたなら、どうしますか?

多くの一般的な日本人なら、優先席でなくても席を譲るのではないでしょうか。

 

この若い男性は、何故頑なに席を譲らなかったのだろう?

この老男性は、何故ここまで苛立ってしまったのだろう?

 

そう考えた時に、この動画のある問題に思い当たりました。

この動画には「情報の切り取り」を感じたのです。

どのように切り取りされているかについて、以下の3点を考えてみました。

 

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1.老男性が怒り出すまでの過程がわからない

老男性が怒り出すに至るまでの経緯が全くわからないことに問題があります。

すぐに若い男性から「もう一回言ってみろよ?もう一回言えよ。」とかなり激しい返しをしているため、直前で老男性から、「席を譲ってくれよ?」と高圧的なお願いをしたことが推測できます。

でも、一般的な日本人で考えてみてください。

ひとにお願いをするときに、いきなり「席を譲ってくれよ」と高圧的に言うでしょうか?

僕だって、初めからそんなふうに頼まれたら相手が老人でも嫌な気分になります。

そこで、一番初めは「席を譲ってくれませんか?」と穏便に頼んでいたと仮定しましょう。

そしてその願いに対して若い男性が何らかの理由で「いいえ、譲りません」と反応をしたことから、このトラブルに発展していたとしたら、この動画に対する印象はだいぶ変わっていたのではないでしょうか?

実はこの動画投稿をした若い男性は、拡散された後に、こうした投稿をしていました。

 

 

これを読むと、老男性から席を譲ってもらうよう頼まれた一番初めの段階で、譲る気など毛頭に無かったことが分かります。

また「ロマンスカーを使うように耳の遠い老人達に」のように老人に対する差別的な反論をそのまま投稿してしまうあたりに、老男性を怒らせるようなやり取り、態度をしていたのではないかと推測されます。

 

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2.常に若い男性の視点で映しており表情や仕草がわからない

動画投稿者である若い男性視点だけなので、老男性からみた際の若い男性の仕草や表情が、実はかなりふてぶてしい態度だったのかもしれないのに、それが全くわからなくなっていることに問題があります。

若い男性が勝手にスマートフォンで撮影をしていることが象徴的です。

老男性にしたら「非常識で失礼な行為」と映っていたかもしれません。

それは「席を譲らない」という行為とは別に、その若い男性に対しての苛立ちを増幅させる要素になっていてもおかしくはないでしょうね。

もし僕が同じような状況で、勝手にスマートフォンで撮影を始められたら、とりあえず撮影をやめさせますね。

もしくは冷静に議論をできる人間では無いと判断し、呆れてその場を立ち去ります。

以下のように、当時投稿者を擁護する意見が多いなかでも、冷静に批判をしている方もいました。

 

 

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3.動画の終わり方が老男性の憎まれ口で終わっている

老男性の「じゃ、日本人じゃないんだ」という憎まれ口で終わっていることで、老男性への悪い印象だけが残ってしまっていることに問題を感じます。

映像は結末に何を持ってくるかで180度後味や作品への印象が変わります。

よくホラー映画では使われる手法ですが、最後の「敵」を倒して一安心しみんな笑顔で生きていることに感謝しているさなか、実は「敵」が生きていることをほのめかして作品が終わる、という感じのやつです。

最後の後味を悪くする主体はいつも「敵」や「災難」と決まっています。

この動画が老男性の憎まれ口で終わることで、老男性の態度がとびぬけて悪かった、老男性が「敵」という印象が強まっているように感じます。

ただし3.については動画撮影を切ったタイミングが偶然この部分だっただけで、若い男性にしても無意識かもしれませんね。

偶然としても、こういうバイアス(偏り)がかかっていたという意味で読んでおいてください。

 

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以上の3点を考えてみてわかったことがあります。

この1人称の動画は、老男性にとっては極めて不公平な構成になっていると言わざるを得ないということです。

お互いにカッとなっている状況での動画ですから、どちらも言葉遣いが荒く、互いに冷静な会話をしていないことは歴然です。

動画の撮影は若い男性の「怒り」を一方的に拡散させる意図であって、若い男性にとって、そのトラブルのきっかけがなんであろうと知ったことでは無かったと考えるべきです。

また、若い男性の投稿を読むと、老人に対する差別意識ともとれる言動が読み取れますので、単なる「怒り」の感情だけでは無かったかもしれませんね。

こういった観点から、この動画は「情報の切り取り」によって老男性を一方的に加害者にしてしまう意図があったものと考えられます。

 

老男性にとっては、若者が席を譲るのは当然だという考えがあったのでしょう。

若い男性にとっては、老人に席を譲ろうとすると裏切られるから二度と譲らないという、極端な反応があったのでしょう。

しかし、こういうやり取りを、今後も続けていても良いものでしょうか。

 

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高齢化社会での老人と若者の軋轢

 

出典:cakes

 

もう日本は超高齢化社会に突入しています。

以下のグラフは内閣府で公開している高齢世代人口の比率です。

 

出典:内閣府

 

15歳~64歳が減っており、65歳以上がどんどんと膨らんできていることが分かります。

このいびつな人口比率によって近年クローズアップされている問題が、年金です。

年金は15歳~64歳が支払っている年金保険料が、その時点の65歳以上の生活を支えているという側面があります。

念のためここで日本の年金についておさらいをしておきます。

日本の公的年金は「賦課方式」といって、現役世代が退役世代の年金支給を支えるという仕組みです。

少子高齢化になればなるほど、少ない若者の年金保険料で多くの老人たちを支えなければならず、年金額の増加や他の増税をしなければいけません。

若者にとっては、

 

日本経済が良い時代に貯蓄をした高齢者世代を、低所得の自分たちが何故支えているのか?

自分たちは年をとったときに年金をもらえないのではないか?

 

という理不尽さと、先の見えない不安感を感じています。

その想いが、老人への憎しみに繋がってしまうことは避けなければいけません

何故なら、今の社会を作ったのは、高齢者世代の皆さんの働きがあったお陰でもあるからです。

今は週休2日制が当たり前になりましたが、昭和50年代ごろまでは週休1日で仕事をしていました。

 

週休2日制を他の国内企業が採用するのは55年ごろから。官公庁は平成4年に完全週休2日制を導入した。

出典:産経WEST

 

今の高齢者世代は、高度経済成長期を突っ走り、日曜日だけを休んで週6日を働いて、家族を支えていました。

5日間勤務でできたことを、6日間かけてダラダラやっていただけだろうと単純に言うのは間違いです。

平行してそれまで以上の成長をしなければいけないので、生産性を向上させるために凄まじい努力をしてきた成果です。

そうした高齢者世代に対して、憎しみを抱くようになってはいけないと思います。

 

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ここから学ばなければいけないのは、数の少ない若者は圧倒的多数の老人と、老人は自分たちを支えてくれる若者たちと、双方が「付き合い方」を知り、もっと丁寧に、気持ちよく付き合っていかなければいけないのではないだろうか?ということです。

 

前の項でお話した「優先席」の例で話を進めます。

老男性が「じゃ、日本人じゃないんだ」という言葉は、単なる憎まれ口なんですが、真意は「日本人の若者なら老人に対して自発的に席を譲ることが当たり前だ」というものです。

それはこれまでの日本人の社会通念として、当たり前とされてきた「敬老の精神」です。

老人とは、必ず若者に対して、そういう過去の考え方を押し付ける傾向があります。

また気の優しい老人であれば「若い人も疲れているのだから座らせてあげよう」と考えている場合もあります。

 

対する若者にも「敬老の精神」はありますが、持っていない人もいるんです。

また老人に対して、席を譲って良いものかどうかの迷いがあります。

先の動画投稿者である若い男性が経験したように、老人に席を譲ろうとすると、「私は老人ではない」「席を譲ってもらうほどもうろくしていない」と逆に怒られるという場合があり、そういう経験を一度でもしてしまうと、次回から譲ることを躊躇うようになってしまう人もいるようです。

見た目で老人かどうかを判別できないというのも譲ることを躊躇う理由の一つです。

そうした老人と若者の間に「優先席」という実に曖昧な座席が存在することで、軋轢が起こってしまいます。

 

優先なんだから、老人が優先されるべきだ

優先という言葉は、強制を意味しないんだから、若者が座っていてもいいはずだ

 

このように「優先」という言葉に左右されています。

「優先席」はあっても良いと思います。

しかし、その「優先」という言葉ひとつに左右されて軋轢を生むのは馬鹿らしいと思いませんか?

もっとお互いのことを観察して、丁寧に話をすることはできるはずです。

 

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老人は若者がどういう気持ちで座席に座っているかを考え、若者は目の前の老人がどんな気持ちで立っているかを考える。

そうすると、例え優先席では無かったとしても、この4通りの会話で本来は気持ちよく解決できるはずではないでしょうか?

ここにあるものは、余計な忖度などではなく、互いに気持ちよく過ごそうという思い遣りだけです。

 

若者→老人 その1

若者:「よろしければ、席に座りませんか?」

老人:「どうもありがとう」

若者→老人 その2

若者:「よろしければ、席に座りませんか?」

老人:「大丈夫です、お気遣いいただいてどうもありがとう」

老人→若者 その1

老人:「席に座らせていただいてもいいでしょうか?」

若者:「はい、どうぞ」

老人→若者 その2

老人:「席に座らせていただいてもいいでしょうか?」

若者:「すみません、私も腰が悪いので座っていたいんです」

老人:「そうなんですね」

 

以上のやり取りをみて、そんなにうまくいかないよ、という声も聴こえてきそうです。

 

老人は若者に比べて物事に対して視野が狭まるため、若者と同等にに他人の気持ちを考える余裕が無いのでは?

表現を丁寧にすることも人によっては難しいのでは?

 

という声です。

もちろん老いとは、本来の人間性さえ変えてしまうものでもあります。

「お互いに付き合い方を知る」ということの中に、この老人に対する理解も含まれます。

「老人とは若いころよりも頑固、意固地になりがちなもの」といった老人に対する理解を、若者には求められるでしょう。

それは忖度などではなく、理解するということです。

理解さえしておけば、老人に「年寄じゃない!」と突っぱねられても、「それは失礼しました」とニッコリすればいいだけです

 

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まとめ

 

出典:札幌市

 

札幌市交通局では、優先席の問題に対して、こうした呼び名に変える対策をしているようです。

 

札幌市交通局(札幌市営地下鉄)では、優先席にあたる座席を「専用席」としている。ラッシュ時でも若者や健常者が座ることはまれである。車内での携帯電話は専用席付近は電源オフを呼び掛けている。

出典:Wikipedia

 

なるほど、「優先席」よりも「専用席」とすることで強制性を持たせているということですね。

でもその他の鉄道にこの方法が普及していかないのは何故でしょうか?

もし都内の鉄道で「専用席」を作ったら、ラッシュ時に座りづらく、混雑を増す原因になりかねませんね。

それでも、【混雑時以外は「専用席」】という説明を付ければなんとか解決できそうですよね。

都内でも「専用席」を普及させてはどうかと思います。

それでも、座っているひとが老人かどうか?などの問題は次々と湧き上がるでしょう。

「優先」だの「専用」だのという言葉を使う必要が無いような、老人と若者がお互いに気持ちよく譲り合って共生できる社会にしていきたいものですね。

ここまでお読みいただいてありがとうございました。

 

以下に、関連動画を紹介させていただきます。

番組内での三浦瑠璃さんの発言についてツイッターに投稿され非常に沢山拡散されていましたが、その投稿は歪められたものでした。

事実でもないことがさも事実のように拡散されてしまう、SNSの恐怖。

今回のSNSに投稿された動画も、事実を切り取って拡散されてしまった、同類の事件でした。

こちらもあわせてお読みください。

 

SNSの危険性に警鐘を。朝まで生テレビ!(朝ナマ)で三浦瑠璃の発言が中林美恵子に瞬殺?歪められ拡散、発言者が嘘つきにされる誹謗中傷の構図がある。

 

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