ピアニスト紀平凱成(きひらかいる,Kyle)くん
image:モーニングショーより
紀平凱成(きひらかいる,Kyle)くんは2018年現在、17歳。
2018年3月、全日本ジュニアクラシック音楽コンクールで審査員賞を受賞。
ピアニストとして数々の賞を受賞する注目のアーティストです。
ジャズとクラシックを融合させたような、彼独自の感性から紡ぎだされる音が感動を呼んでいます。
Living Room Cafeさんの動画リンクを貼らせていただきましたので、どんな音楽か聴いてみてください。
こんな凄いピアノを弾く彼は、自閉症を持っています。
自閉症、聴覚過敏という人前で音楽を奏でるにはあまりに不利な障害を抱えながらプロのピアニストになった凱成くんについて、記事を書いていきます。
紀平凱成くんの障害
image:モーニングショーより
2001年に産まれました。
ご両親が様子がおかしいと異変に気が付いたのは凱成くんが2歳のとき。
・目を合わさない
・話しかけても分かっていないと感じられることが多かった
こうした症状から検診し、自閉症と診断されました。
その後も言葉をうまく話せずコミュニケーションが苦手でした。
凱成くんの天性とピアニストへの目覚め
image:モーニングショーより
そんな凱成くんにご両親が与えたものが落書き帳です。
自分の考えを他者に伝える手段として、落書き帳を与えたのでしょうね。
凱成くんがその落書き帳に書いていったものが、なんと「楽譜」でした。
幼くして作曲を始めていたといいます。
凄いですね。
趣味で弾いていたエレクトーンや、楽譜を眺めていた影響からか、幼稚園のころに自ら作曲を始めるようになったそうです。
image:モーニングショーより
ご両親が知る限り頭に音と音符が浮かんでくるイメージのようですが、本当のところは超感覚の部分なので凱成くんだけの脳の世界が広がっているのかもしれません。
凱成くんには不思議な才能があって、誕生日の年月日を聞くだけで瞬時に曜日を当てられます。
カレンダーの計算の仕方は実はあるんですが、彼のように特別に訓練もせずに瞬時に答えられるのは、脳に天性の記憶力、処理能力が備わっていて、ある時開花したとしか考えられません。
6歳のころにピアノを弾きながらマイケル・ジャクソンの『HEAL THE WOTLD』を歌っていました。
image:モーニングショーより
言葉の意味はわからなくても、感覚で覚えてしまったそうです。
ご両親はこのように話します。
ピアノをはじめて
顔の表情が変わってきた
コミュニケーション力が上がってきたと感じます
この頃から「ピアニストになりたい」と自分の希望を伝えるようになりました。
聴覚過敏の苦痛と人慣れの訓練
image:モーニングショーより
凱成くんは、聴覚過敏にも苦しめられていました。
聴覚過敏は、身の回りの生活音を苦痛に感じてしまうという症状です。
ピアノの高音さえも苦痛に感じてしまいました。
ピアノを弾くにはあまりにも高い壁のように感じてしまいます。
それでも高音を弾く際には、イヤーマフという音を低減するヘッドホンをつけて練習をしたそうです。
image:モーニングショーより
また、ピアニストになるためには、大勢のひとの前に出ても動じないように訓練が必要でした。
お母さんと外出して、人に慣れるように努力を続けたそうです。
image:モーニングショーより
初めてのソロコンサート
image:モーニングショーより
2018年3月、全日本ジュニアクラシック音楽コンクールで審査員賞を受賞した後、初めてのソロコンサートが決まりました。
渋谷のライブカフェで、食事をしながらくつろいだ雰囲気の中での演奏になります。
凱成くん(Kyle)のデビューコンサート、130人が詰めかけました。
始めて自分の音楽を聴きにきてくれたお客さんの前での演奏。
誰だって緊張しますが、凱成くんは実に堂々と、自分を表現してみせました。
演奏が終わると、自らマイクをとってお客さんに語り掛けました。
image:モーニングショーより
いかがでしたか?
ありがとうございます
言葉が出づらいはずですが、感謝の気持ちを精一杯、短い言葉で表しました。
ピアノを介して自分を表現できるようになったことをきっかけに、凱成くんは人前に立って話ができるほどに成長できたんですね。
まとめ
image:モーニングショーより
凱成くんにとってピアノは気持ちを伝えるために大事なものだといいます。
ピアニストになることで、言葉ではうまく伝えられない凱成くんの想いを、世界中のひとに知ってもらえるんですね。
素敵なことですよね。
音楽の力を感じます。
同じように自閉症、発達障害に苦しむひとたちが、全く同じことができるわけではありません。
それでも、人間には奇跡の力がある、こんなことが出来る、才能に気付い伸ばしてあげることもできるという希望を与えてくれる。
そんな存在として世界に共感と感動を与え続けていくひとになっていって欲しいですね。
ここまでお読みいただきありがとうございました。
関連記事を紹介させていただきます。
乙武さんがロボット義足SHOEBILL(シュービル)で松本人志と肩を組む!1年の苦闘の成果が7m30cm。その意義をきちんと評価する。
熱海市が100人の聴覚障害者を門前払い。姫の沢自然の家へ宿泊拒否の説明無く小倉健太郎氏は納得できず。森本要副市長の説明は本質からそれている。
コメントを書く