松本智津夫(麻原彰晃)は聡香と口にし死刑。遺体火葬後の遺骨は四女に渡る?信者さんらへ、の全文と三女麗華の要求書を分析する。アレフでの神格化は回避すべき。

松本智津夫(麻原彰晃)は聡香と口にし死刑。遺体火葬後の遺骨は四女に渡る?信者さんらへ、の全文と三女麗華の要求書を分析する。アレフでの神格化は回避すべき。

松本智津夫(麻原彰晃)元死刑囚は火葬

 

image:ワイドスクランブル(以下同)

 

2018年7月6日に死刑となった松本元死刑囚と6人の幹部。

松本元死刑囚以外の遺骨は親族に引き取られたそうです。

遠藤誠一元死刑囚の遺体は後継団体「アレフ」が引き取ったとみられています。

松本元死刑囚の遺体の引き取り先が決まっておらず、遺体が傷む前に都内の火葬場で火葬されました。

 

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松本元死刑囚の死刑執行についてのコメント

 

 

三女の麗華さんからコメントが出ています。

 

オウム真理教の教祖としての責任をこのような形でとったと受け止めています。
オウム真理教による一連の事件の被害者の方、ご遺族の方には心からの哀悼とお見舞いを申し上げます。
(中略)
宗教的に利用されるのではという不安から生じるのであれば一刻も早く(教団が)なくなってくれれば良かったと思っています。

 

 

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また以下が四女の聡香さんが代理人を通して出したコメントの全文です。

 

信者さんらへ

 大雨の被害で亡くなられる方がいる中、実父が最後の最後まで世間をお騒がせしていることを心苦しく思っております。本当に申し訳ございません。

 松本元死刑囚の最後の言葉の件につきましては、指名を受けた私自身が大変驚きました。しかし、それは実父の最後のメッセージなのではないかと受け入れることにします。(メディア問い合わせで補充「当面、東京拘置所保管」を前提にて)
 捏造などではあり得ません。現に聖人化される恐れがあっても遠藤元死刑囚の遺体は教団に渡りました。
 私は自分が他の親族に比べて実父から愛されたとは最後の言葉を踏まえても思いません。ですが、かなり信頼してくれていたのかもしれないというのは思い当たる節があります。実は知る限り彼と最後に接見できたのは私だったからです。

 松本元死刑囚はおそらく最後は一人の人として葬られたいのだと思います。
 私には自分の過去の体験を振り返ると少し彼の気持ちが分かります。信者から神と崇められ、世間から悪魔と憎まれる人生というのはつらかったのではないでしょうか。誰も人として温情をかけてくれないわけですから。

 今、実母と、長女以外の姉弟と、信者たちに言いたいことがあります。
 どうか松本元死刑囚の最後の意向を尊重してやっていただけませんか。彼は自分で始めたことの幕引きをもはや一人ではできなくなってしまったのです。自分の真意を伝えるのが苦手なのもあると思いますが、あまりに事が大きくなりすぎました。

 もう麻原教祖に依存するのは終わりにしませんか。支配されるのは終わりにしませんか。松本元死刑囚のためでもあり、また信者も一人一人の人生を生きるためにです。
 実父はもう麻原彰晃ではありません。
 その荷を死と共に降ろしたいと願った松本智津夫という一人の人間でした。

 松本元死刑囚の罪を増やさないためにも、ご自分が人生をこれ以上台無しにしないためにも報復テロや奪還テロなど絶対にやめてください。今まで松本元死刑囚に従ってきても、これからを彼と心中する必要はないんです。

 彼のためには彼を崇めるのではなく、たくさんの人を傷付けてしまった彼の霊がいつか救われるよう祈ってあげることではないでしょうか。

 もうオウムを終わりにしませんか。社会を憎むのは終わりにしませんか。そして、改めて自分の人生を始めてみませんか。

 残された者が生きて自分と周りを幸せにするのが死者への最大の供養になるはずです。
 どうかお願いします。

 

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対立する家族

 

image:日テレNEWS24

 

長女(美和) 所在不明?
四女(聡香)

2006年、17歳の時に松本智津夫元死刑囚と深く繋がりを持つ家族から縁を切りたいとして、ジャーナリストの江川紹子氏に後見人になってもらい連絡を絶った。
2007年に「宗教に戻ります」とメッセージを残して失踪。
2010年に『私はなぜ麻原彰晃の娘に生まれてしまったのか』という本を出版。
また自殺未遂を図った過去を告白。

四女は妻・三女らと決別したとされており連絡が取りづらい状態にある。
江川紹子氏のもとから離れ、代理人の弁護士を通してコメントを出している。

妻(知子)
次女
三女(麗華)
長男
次男

三女(麗華)は教団ではアーチャリーと呼ばれていた。
2004年に文教大学、和光大学などに入学を拒否されたとして提訴。
東京地裁は違法と認定し入学。
2015年に『止まった時計』という本を出版。
彼らは現在、一緒に暮らしているか、もしくは連絡を取り合っている。

 

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松本元死刑囚の遺骨の行方

 

 

松本元死刑囚は遺書を遺しておらず、死刑執行の直前に四女の名前を口にしたとされています。

そのため法務省は、遺骨を四女に託す方向で検討しているそうです。

四女・松本聡香さんは「指名を受け大変驚きました」としつつ、当面は「身の危険を感じるため」東京拘置所での保管を要請していました。

その後、7月11日に四女の代理人の弁護士から、墓地の「聖地化」を避けるため「太平洋に散骨する」との方針を明らかにしました。

散骨の際には、関連団体の信者から攻撃される危険性があるとして、国に警備などの支援を要請しています。

 

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妻、次女、三女(麗華)、長男、次男は連名で、「精神状態からすれば、特定の人を自分の遺体の引き取り人として指定することはあり得ない」として、四女ではなく妻への遺骨と遺品の引き渡しを要求しています。

以下がその要求書です。

 

三女の麗華さんは、最後に松本智津夫死刑囚と面会したのは10年前の2008年4月11日で、その際には既に会話は一切できない状態だったと語っています。

なお死刑執行後の遺体(遺骨)の渡し先は法的には以下のように決められています。

  1. あらかじめ指定された者
  2. 配偶者
  3. 子供
  4. 両親

 

つまり遺書や遺言が確認されなければ、配偶者である妻に渡されるべきものです。

妻、三女らはそのことを知っているため、四女の名を口にしたことは虚偽であると要求書を提出しています。

 

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家族間の遺骨の奪い合い

 

 

松本元死刑囚の遺体が宗教的に利用されることについては、双方ともに否定しているはずです。

そこが一致しているのであれば、例え松本元死刑囚が四女を指定したとしても、その他の家族にとってはなんら問題は無いはずです。

しかしいまだに双方はまとも連絡を取り合うことが無く、代理人を通してでしか話をしない状態です。

四女は縁を切ったということで感情的なもつれがあることは分かりますが、今は自分たちの個人的な感情を超えて話し合わなければならない時のはずです。

オウム真理教(松本元死刑囚)が犯した犯罪、傷つけられた人たちのことを本当に想い反省しているのなら、ここで「父親の遺骨はこっちのものだ」と感情論を持ち出して奪おうとするのではなく、確実に宗教的に利用されない方法で、国の監視のもとで散骨なりを行うことを最優先に考えるべきです。

その点で鑑みると、四女が「散骨するため国に警備して欲しい」と言っていることの方が信頼性があります。

 

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強いて四女に対して疑念がわく部分は、代理人を通して出したコメントのこの部分です。

 

かなり信頼してくれていたのかもしれないというのは思い当たる節があります。実は知る限り彼と最後に接見できたのは私だったからです。

 

松本元死刑囚の裁判の様子などを見ていたひとには、精神疾患を患っておりまともにひとと会話ができる状態では無かっただろうと言います。

また三女の麗華さんの言葉を信じるなら、「精神状態からすれば、特定の人を自分の遺体の引き取り人として指定することはあり得ない」と言います。

麗華さんよりも後に接見している四女は、信頼されているとどう感じ取ったのでしょうか。

 

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対して妻らの要求書ではこのようになっています。

  • 極秘の安置所に安置
  • 葬式などの儀式はせずに弔う
  • 遺骨は金庫に厳重に保管管理

 

この記載だと、神格化されないための遺骨の処分方法について何も記載されていません。

むしろ以下のような疑念が沸いてきます。

 

「極秘の安置所ってどこのこと?関連団体では?」
「遺骨は金庫に保管?関連団体の金庫のことでは?」

 

都内で記者会見した四女の代理人である滝本弁護士は、2011年から法務省に対して家族や教団と離れた立場にある四女に遺体を引き渡すよう上申をしてきたといいます。

(このことから法務省が一計を図り、松本元死刑囚が四女の名を言ったということにした可能性もありますね)

 

「オウム集団の増長に遺骨が使われるべきでない」

 

と訴えていたそうです。

この四女と弁護人の行動からすると、どうも三女の麗華さんは、マスメディアで発言していることとは反して関連団体と繋がっている疑いがどうしても晴れてきません。

 

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三女の麗華さんも、高校は通信教育でようやく卒業できた、バイトも全て麻原正晃の娘と気づかれてクビになった、大学は合格しても取り消され提訴までしてやっと入学した、といった辛い過去を打ち明けています。

このことは、オウム真理教のせいで自分の人生が狂わされたことを強調するものとも読めます。

そうであればとても悲しいことだし、さぞ苦しんだろうとお察しします。

しかし同時に、社会に対する怨念があるとも読めます。

2015年に著書を出版し、マスメディアに登場するようになったのは、いったいどういう意図があるのでしょうか?

本当にオウムと手を切りたいのなら、四女のように自分の顔を世間にさらけ出したくないのではないでしょうか?

麗華さんは過去にオウムの影で苦労をしてきたという割には、頻繁に顔をさらけ出すことをいとわなくなっています。

それは麗華さんにそれをいとわないと思わせる、「信念」のようなものがあるようにも感じられます。

これはあくまで麗華さんと四女の現状のスタンスと発言内容の比較から僕が感じただけのことですのであしからずですが。

 

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もし遺骨が関連団体に渡ったら?

 

関連団体は3つが確認されており、それぞれはこうした立場となっています。

 

ひかりの輪

アレフから脱退し上祐史浩が立ち上げた団体。
信者約150人。
麻原との関係を完全に断ったと述べている。
アレフとは全く異なることを公式ブログで徹底して説明している。(実質は不明)

アレフ

オウム真理教が解体された後に信者らがつくった宗教団体。
信者約1470人。
麻原への絶対的な帰依。

山田らの集団

アレフから分派した団体。
信者約30人。
麻原への絶対的な帰依。

 

もしこの3派のどれかに渡った場合、神格化の恐れは十分に考えられます。

釈迦の遺骨は仏舎利として信仰の対象になっています。

教団関係者が殉教という意味を持たせることで神格化する恐れがあります。

 

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アレフではいまだに麻原正晃を崇拝していると言います。

毎年100人前後の入会者がいるそうです。

あれだけの事件を起こしたにも関わらずです。

今の20代の若者にとってはサリン事件は過去の事件であり知らないという怖さがあります。

また巧みに心の弱ったひとに近づいて誘い込む手口があるとも元信者は述べています。

公安の内偵で、教団内では麻原の扮装をした男性が十字架を背負って刀を振り回しながら踊る儀式?も行われている映像が公表されています。

明らかに麻原への帰依と神格化を強めている証拠です。

 

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まとめ

 

 

もし遺骨が関連団体に渡ったとしたら、崇拝の象徴とされる可能性は大きいでしょう。

四女の言葉からは、本当にこれで終わりにしたいと思っているようにも感じられます。

三女の麗華さんはテレビに出演し、身の潔白と遺骨の引き渡しを求めるのなら、まずは妻も交えてきちんと四女(代理人)との話し合いを持ち、国の監視のもと散骨などの方法について同意をするべきです。

そして散骨する姿をマスメディアの映像で関連団体にみせ、諦めるよう促すべきでしょう。

「管理する」などというあやふやな方法を述べている以上は、信ぴょう性に欠けていると言わざるを得ないでしょう。

 

ここまでお読みいただきありがとうございました。

 

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