横須賀市でごみ屋敷の行政代執行。主の名前、住所まで公開。単に精神疾患と片付けてよいのか?社会との接点の断絶という主の共通点から人を繋ぐ福祉政策に活かせ。

横須賀市でごみ屋敷の行政代執行。主の名前、住所まで公開。単に精神疾患と片付けてよいのか?社会との接点の断絶という主の共通点から人を繋ぐ福祉政策に活かせ。

横須賀市の行政代執行

 

image:情報ライブミヤネ屋より

 

2018年8月28日、横須賀市のごみ屋敷で強制代執行がありました。

ごみを強制的に撤去する作業です。

再三の警告を無視し改善が見られませんでした。

これまでは強制的に私有地内の私財を撤去することができませんでしたが、この問題を受け「横須賀市不良な生活環境の解消及び発生の防止を図るための条例」を作りました。

これで行政代執行により撤去が可能になりました。

 

物をためこんだ人が行政による支援や再三の働き掛けにも応じない場合、指導・勧告・命令・公表・代執行を行うことができます。

出典:横須賀市

 

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撤去したごみ屋敷の住所、所有者は?

 

image:情報ライブミヤネ屋より

 

条例により、氏名・住所を公表することになりました。

横須賀市はごみ屋敷の主人の名前と住所をWebページで公表しました。

※この情報は今後削除される可能性があります。

 

8月10日に公表された情報はこちらで確認できます。

httpss://www.city.yokosuka.kanagawa.jp/3010/kouhyo.html

 

また、代執行に要する費用の概算は「60万円」と掲載されています。

httpss://www.city.yokosuka.kanagawa.jp/3010/nagekomi/20180827.html

 

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ごみ屋敷になった経緯

 

image:情報ライブミヤネ屋より

 

このごみ屋敷の主が、「ごみ屋敷」を生み出してしまう経緯はこうです。

 

2006年

主は横浜市に住んでいたが、40歳ごろに会社を辞めてしまいました。

そのころから横浜市の自宅がごみを溜め始めたようです。

 

2013年

横浜市の家がごみ屋敷化し、横須賀市の母親から戻ってくるよう言われました。

そこで実家に戻り、母親と兄と暮らし始めますが、またもごみ屋敷化し始めました。

 

2016年

ごみが溜まり過ぎ、どうにもならず母親と兄が出て行ってしまいました。

 

2017年11月

ごみ屋敷としてピークを迎え、近隣からクレームが殺到していました。

4mほど積みあがり、敷地外にあふれ出していたそうです。

 

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隣家の敷地内の物置に勝手にごみを詰め込んでしまったそうです。

image:情報ライブミヤネ屋より

 

自宅ならまだしも、わざわざ隣家の物置にごみを入れに行くというのは、何かしら近隣トラブルがあったことが想像できます。

これだけ迷惑を掛けていればトラブルにもなるでしょうが、それにしても物置に詰め込むというのは普通じゃないですね。

通勤・通学で使う道路のため、市の職員が敷地外のごみの撤去をしようとしました。

しかし置いてあるだけと妨害、自身の敷地に放り込んでなんとしてもごみを守ろうとしたそうです。

 

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撤去作業

 

image:情報ライブミヤネ屋より

 

まず主を遠ざけたようです。

主は淡々と応じているそうなので、事前の勧告に対して覚悟はできていたのかもしれません。

害虫、ハチの巣があり、まずは駆除をしてからごみ撤去を進めているようです。

 

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費用の請求は?

 

必要・不必要の分別作業、不必要なごみの分別作業と、非常に煩雑で項数の多い作業になります。

それなりのお金が掛かります。

概算で「60万円」でしたが、そのぐらいは余裕で掛かりそうです。

清掃代はまず家主に請求をするそうですが、支払能力が無い場合は横須賀市の税金になるかもしれないようです。

家の差し押さえの可能性もありますが、物件の名義が死亡している父親のままになっていたりするといろいろと面倒なので、税金で済ませてしまうのかもしれません。

 

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まとめ

 

image:情報ライブミヤネ屋より

 

ごみ屋敷の主は、共通してごみへの執着が強いようです。

この主もまた、近所の住民が捨てたごみを拾ってきてしまうそうです。

ごみ屋敷そのものの悪臭やネズミ、ゴキブリの問題もありますが、自身が出したごみがごみ屋敷に運ばれ、袋を開かれているかと思うと気持ち悪いですよね。

この行動の原因は精神疾患の疑いがありますが、こうした方は自身が正常だと思っているため厄介です。

自ら病院に行くとは思えません。

いったん片付けても、また近隣のごみを集めてきてしまうことが考えられます。

しかし、単純に精神疾患だと断言もできません。

 

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寂しいから、自信を喪失しているから、自分を役立たずだと思っているから。

以前、名古屋のごみ屋敷についても以前記事を書きましたが、その主もごみ屋敷に人が集まってくることをまんざらでもない、むしろ喜んでいるようにも見えました。

野次馬たちと会話する姿に、まるでごみ屋敷によって自己肯定を感じていたかのうな印象を受けました。

今回の主は会社を退職してからごみ屋敷化するようになったそうなので、強烈な自己否定から頭の中で何かが弾け飛んでしまったのかもしれません。

それがどうごみを集め始めることに結びつくのかは分かりませんが、ごみ屋敷の主の皆さんは共通して、社会との接点が切れた瞬間を経験しているように思えます。

僕はこれを単純な病として片付けているようでは、社会は決して良くならないと考えています。

「ごみ屋敷」はなくならないし、増えていくでしょう。

孤独に置かれた時に、こうした方のそばで話が聴けていたら、もしかしたらごみ屋敷を生み出さずとも良かったのかもしれません。

行政は「ごみ屋敷」を片付ける法案をつくり、片付けることばかりに着目していますが、それでは後手の政策です。

こうした方の情報を収集し、人を繋げ、活かす福祉政策の方にもう少し着目できないものでしょうか。

この政策は単に「ごみ屋敷」を減らすに留まらず、後期高齢化、核家族化、晩婚化、少子化、競争社会という、様々な孤立を深める要因に囲まれた日本人全員にとって、救いとなっていくはずです。

 

ここまでお読みいただきありがとうございました。

関連記事を紹介させていただきます。

 

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