OKIPPAを買うべきかどうかを解説します!
image:ニュースウォッチ9より
ネットショップなどで購入したものが受け取れずに再配達になるのは、購入者にも配達業者にもいいことではありませんよね。
社会問題となっている再配達を解決するかもしれない、”置き配バッグ” 。
そのひとつの回答として「OKIPPA」という製品を紹介していきます。
日本郵便が導入を検討する逸材ではあります。
ネットショッピングをよく利用するあなたに是非とも読んでもらいたい記事です。
宅配のジレンマ
ネットショッピングで買ったものを配達してもらう時、日時指定ができずにいったんは留守で受け取れないなんてこと、普通にありますよね。
日時指定していたとしても、午前中指定でちょっと買い物に出たすきに、ちょっとシャワーを浴びている間に配達に来てしまい受け取れないなんてことも。
待っていた商品をすぐに受け取れないとイライラするものだし、再配達の依頼も面倒です。
なにより配達業者さんの配達業務がどんどん増えていって、いまや社会問題化してしまっています。
インターネットの普及、Amazon、楽天のようなネットショッピングの各家庭への浸透で、日々の配達数はここ数年で爆発的に増大しており、そこに占める再配達のいわば「無駄な配達による稼働」が業務を圧迫しています。
こうした消費者側のイライラと、配達業者さんのイライラを解決するために、宅配BOXというものが普及しだしました。
宅配BOXは家庭の玄関に設置しておき、中に入れてもらってロックをかけてもらうというものが一般的です。
鍵の暗証番号は家主だけが知っていればいいので、この方法がもっとも普及しました。
ちなみに宅配BOXというのは、このようなものです。
しかし宅配BOXのネックは主に2点あります。
ひとつが金額が高いことです。
金属製で盗難防止の装置が備わっているものは数万円が相場というところです。
簡易なものなら1万円前後でもあるようですがセキュリティが心配で、宅配BOXにとっても最も求められる安心感を得にくいのが問題です。
またふたつめのネックは、賃貸住宅では設置が困難な点です。
賃貸住宅の廊下は住居者の場所と認められないことが多く、その場合は家主から断られてしまいます。
屋外の洗濯機置き場に宅配BOXを置くなんて裏技もありますが、洗濯はコインランドリーと決めているひとに限られますね。
こんなわけで、宅配BOXが使えるひとは限られているというのが現状でした。
宅配業者にしてみれば、顧客が増えれば売り上げも増えてハッピーなはずなのに、ただでさえ人出が足らないのに、再配達で残業だらけ、結局ひとが辞めてしまうというジレンマに置かれていました。
OKIPPAという “置き配バッグ” の選択とメリット
image:テッククランチ
以前から生協などは、置き配が可能でした。
家主の同意がある場合は置き配を行っていました。
商品の代金が安価なことが前提かもしれませんね。
ECサイトでも、宅配のジレンマを解決させるため、置き配(玄関先に荷物を置いていってしまう)をアリにしてしまう流れがあります。
Amazonなどでも実は置き配ができる場合があることをご存知でしょうか?
不在時置き配とは、お客様が配達時にご不在だった場合に、ご指定の場所に商品をお届けすることで配達を完了するサービスです。Amazon.co.jpが発送し、一部のデリバリープロバイダがお届けするご注文が対象です。
対象注文の場合は注文後、注文履歴に不在時置き配を指定というボタンが表示されます。以下の方法で置き配をご指定ください(置き配の利用手数料は無料です)。
出典:Amazon
まだ一部の配達業者のみが対応しているようですが、徐々に置き配が利用なECサイトが出てきているのは事実です。
しかし可能だと言われても、いざ置き配するのは気が引けますよね。
もし盗まれて、犯人は隣の部屋の住人なのか?はたまたどこの誰とも知らない輩か?と疑心暗鬼にもなりたくはありません。
置き配を選んだ自分を責めるでしょうし、精神衛生に悪くて生活に悪影響を及ぼしそうです。
そこで、宅配BOXの設置は難しくても、置き配を選びたいというニーズに対して、「OKIPPA」という “置き配バッグ” が誕生しました。
未使用時は以下の画像のように、折りたたんで吊るして置くだけです。
これなら常時場所をとらないので、大家さんに怒られるようなこともなさそうですね。
そしてこのさりげなさ、目立たなさがOKIPPAの重要な点です。
大きな目立つ袋をデーンと置いておくのではなく、適度に目立たないデザインで折りたたんだ状態のOKIPPAを吊るして置くことで、「ここに配達物が届きますよ~」という “予告感” が大幅に軽減出来ているような気がします。
結果的に宅配物が入ってしまえば人目にはつきますが、格納する前に目を付けられるリスクが少ないのがポイントです。
image:楽天
配達員さんは袋を広げ、荷物を中に入れて鍵をかけるだけです。
image:プライムニュースより
image:プライムニュースより
こんな感じで荷物が収納されました。
宅配BOXと違って袋状なので、余分なスペースをとらずコンパクトに保管できるのは良いですね。
image:楽天
OKIPPAに入れておいてもらえるようにECサイトでオーダーさえできれば、置き配をしやすくなりそうですね。
対応できるかどうかは、ECサイトの説明欄や、宅配業者さんで個別に確認が必要かもしれません。
なお日本郵便さんではこのOKIPPAを全面的に導入するため、実証実験を進めているようです。
またOKIPPAのもう一つの優れた点は、アプリでの管理に対応している点です。
専用のアプリで荷物の配送通知を受け取れるほか、AmazonやZOZOTOWNなどECサイトから出荷された商品の配送状況を一元管理することもできるという優れものです。
対応ECサイトも徐々に増えていけば、使い勝手の良いアプリに育っていく伸びしろを感じます。
image:テッククランチ
OKIPPAの問題点・弱点
もちろん良い所だけではありません。
OKIPPAには問題点・弱点が存在します。
どんなものでも置き配できてしまう?という誤解を生まないよう、気になった点についてOKIPPAの公式で確認をとってみたところ、回答を得られましたので参考にしてください。
材質はポリエステルのようですが、どの程度の強度があるのでしょうか?
(回答)
多少裁断しづらい素材ですが、一般的なハサミで切ることができるようなものになっております。
ワイヤーロックのワイヤーの素材と太さは?ニッパーで切れる程度ですか?
(回答)
ワイヤーロックのワイヤーの太さは1.7mmです。
玄関ドアの蝶板を通すためにこの細さとしており、一般的なハサミでの切断は難しいものです。
ニッパー等での切断は可能です。
この商品は「性善説」にたったものだという認識で正しいでしょうか?
(回答)
仰る通り、性善説が前提となっております。
というのも、OKIPPAは現行生協さんなどで行われている置き配と、高価な宅配ボックスの中間に位置するものであり、日用品の受取りのために平日早く帰宅して荷物を待ったり、休日の午前中を潰さないといけないというストレスを解消するためのアイテムです。
高価な商品は従来どおり手で受取り、水やトイレットペーパーなどの日用品はOKIPPA受け取りというのをご案内しております。
既に置き配の文化のある日本だからこそのサービスと考えております。
荷物を受け取る前に、悪戯で誰かがロックをかけてしまった場合はどうなりますか?
(回答)
OKIPPAの内鍵を悪戯で閉じてしまった場合は持ち戻り、再配達となります。
今の所、全国4000箇所でOKIPPAを利用していただいておりますが、悪戯をされて荷物が入らないという声は一度も聞いておりません。
非常に正直にご回答を頂けたと思います。
丈夫さという点では撥水性はあるものの、ハサミで切れてしまうためやはり高価なものの保管には向いていないようです。
付属のワイヤーロックもニッパーで切れてしまうので、長時間の放置にも向いていないでしょう。
回答いただいた通り、安価なものの不在時受取に限定した使い方になりそうです。
それでもOKIPPAを使うメリットは、低価格なものを置き配してもらう際の保険、ということかと思います。
洗剤1個、本1冊のために再配達を繰り返すことを思えば、こうした手段を積極的に活用すべきかもしれませんね。
利用者の声
楽天の公式ショップでは、素晴らしいという評価と、イマイチという評価がはっきり分かれていました。
高評価は言うまでもなく、スムーズに配達してもらえているケースです。
評価 再配達なくなり快適です!
マンション住まいです。初回ヤマトさんでしたがうちは問題なく入りました。以下、利用しての感想です。
・設置生協OKの物件ですが、一応管理人さんにはOKIPPA利用すること確認しOKもらい設置しました。少し結束バンドの取付には手間取りましたが、問題なく設置出来ました。何よりスペースを取らず、吊り下げられるのが近所の邪魔にもならず気に入ってます。
・利用状況今のところ、ヤマト、佐川、日本郵便、Amazon
問題は低評価の方ですが、配達業者の担当が正しくOKIPPAを使えないという手順的な問題点を指摘されていました。
まだ普及しているわけではないので認識不足はどうしてもあるのかもしれませんね。
ECサイト側に、配達伝票のメモとしてOKIPPAの入れ方について書いて置いてもらえれば間違いが減りそうな気もします。
評価 付属の錠と宅配業者への説明カード
マンション住いです。たまたまかもしれませんが… 。okippaを設置してから2回宅配がありましたが、日本郵政の方もヤマト運輸の方も、いずれも錠を正しくかけることができませんでした。ファスナーのチャック片側にしか錠を通していなかったり、両側のチャックに錠を通してあってもダイヤルを回していなかったり、荷物は盗まれませんでしたが、バッグが普通に開いてしまいました。説明カードの「絶対にダイヤルを回さないこと。回すと解錠できなくなります。」という文言が誤認につながっているのではないでしょうか? 冷静に考えればわかることなのでしょうが、配達の忙しい中だと判断が鈍るのかもしれません。また、開錠してある錠をチャックにひっかけてある段階で解錠暗証NOが他者にわかってしまうのではないでしょうか? そんなわけで鍵付きの南京錠に替え、説明カードも自分で作り直しました。その他は、マンションの共有スペースを占有することもなく、不在時に荷物を受け取れるので良いと思います。
OKIPPAを買って損が無いひと・買うべきひと
これまでの情報をもとに、OKIPPAを買って損が無さそうなひとを考えてみました。
- 日用品や本のような少額のネットショッピングが多い。
- 宅配BOXは置けない。
- 仕事などで不在にすることが多い。
- 再配達が多くて面倒だし何しろ配達業者さんに申し訳ない。
こんなひとにはOKIPPAの導入を考えられてみてはいかがでしょうか?
楽天で購入ができます。
2019年3月時点では楽天での販売を終了しているようです。
OKIPPAの公式サイトで購入できますので興味があればのぞいてみてください。
ここまでお読みいただきありがとうございました。
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配達前に鍵を開いた状態で置いておきますが、この状態の番号を見られると、工具など不要で簡単に開けられてしまいます。
OKIPPAへ配達したことを以て、以降の責任は一切とらないと、日本郵便は宣言しています。
一度でもOKIPPAを使用してしまうと、その後は「OKIPPAに入れた」とみなされる可能性があります。実際に配達したかどうかに関係なく日本郵便は責任を取らないということです。